★走者のルール〜part4〜★

  • 鷹乃廉
    2009年06月02日 20:02 visibility581

第8回
★走者のルール〜part4〜★です。

今回はやや特殊なケース、1:ホームスチールを企てた走者が正規の投球に触れた場合 2:走者が進塁を放棄した場合 の2つです。

1:ホームスチールを企てた走者が正規の投球に触れた場合
いきなりですが問題です。
一死走者2・3塁から3塁走者がホームスチールを企てたが、走者が本塁に到達する直前に、正規の投球に触れてしまった。この場合、あなたが球審ならどのような判定を下しますか?

走者アウトか?打者をアウトか?守備妨害なのか?打撃妨害はどうか?得点を認めるのか?ストライク・ボールのカウントは?全てノーカウントでやり直しにするか?

このような稀なケースに直面すると混乱してしまいますよね。でも球審は直ちに判定しなくてはなりません。長くても考慮時間は3秒でしょう。
これは規則でしっかり定められています。この場合まずボールデッドとなってプレイが止まります。
そして3塁走者も含め、全ての走者に1個の塁が与えられます。2塁走者も投球当時に占有していた塁を起点として1個の塁が与えられます。

投球カウントに関しては審判の判断によりストライクかボールか判定されます。実際にはホームベースを通過する前に走者が投球に触れることになり、投球がストライクゾーンを通過することはほとんどないと考えられますが、接触がなかったらどうだったであろうか判断されることになります。

問題のケースでは3塁走者の得点を認め、2塁走者は三塁に進み、ストライクかボールか判定によりカウントが1つ増えて試合再開となります。

ただし例外があります。二死走者3塁でカウント2ストライクから、3塁走者に投球が触れた場合、その投球がストライクと判定されれば打者は三振となり3アウト・チェンジとなるので、得点は認められないことになります。

2:走者が進塁を放棄した場合
セーフの判定にも関わらず、走者がベースを離れてベンチに戻ろうとするなど、次の塁に進もうとする意志が明らかに無い場合、走塁を放棄したとみなされアウトを宣告されます。 (ボールデッドになりません)
 
通常は起こらないプレイですが、走者が判定を聞き間違えるかアウトカウントを間違えるなど、何かの勘違いをしたときに起こりえるケースです。アウトとなるのは対象となる走者だけで、他の走者に関してはボールインプレーの状態が続きます。
 
振り逃げとなった打者走者については、1塁へ進む意志がないままベンチや守備位置に向かっても、ベンチにはいるまではアウトとはなりません。
ただし高校野球では振り逃げの走者についての規定が大会毎に異なっていたので、全国一律に基準を設けるためダートサークルというものができました。
振り逃げの状態の打者走者が一塁に走る目的以外でこのダートサークルを外れれば、打者は進塁を放棄したとみなされアウトを宣告されます。
その他、ヘルメットを手渡したり、グローブを受け取ったりした時も高校野球では進塁の意思がないものと判断されます。

ダートサークルのない球場(神宮球場など)では人工芝とアンツーカーとの境を基準にしたりすることもあります。大会によってルールが異なるので確認が必要です。

次回は★走者のルール〜part5〜★の予定です。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。ここでは走者に必要な技術や知識について扱いたいと思います。御意見・御要望がありましたら、お気軽にコメントやメッセージをお書き下さい。
可能な範囲で最大限期待に添えるようにしたいと思います。

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