キャプテンとして掲げるカップ

新スパイク効果かは定かでないが、足の爪が剥がれたというカカ。セードルフは新ボールに馴染んでいないせいで３度も決定機を外したというが、短期間で感覚をモノにできたのか。

ジーダ
ボネーラ、ネスタ、カラーゼ、マルディーニ
ガットゥーゾ、ピルロ、アンブロジーニ
カカ、セードルフ
インザーギ

ＣＢを４枚並べ、守備的な布陣。右サイドの攻撃に期待が持てないため、左サイドのマルディーニに大きな負荷がかかりそう。

４分、セードルフのふわっと浮かせたスルーパス。インザーギが裏に抜け出し角度の無いところからシュート。枠を外れる。

１８分、マルディーニのシュートが逆サイドに大きく外れたところをカカが拾い、右足シュート。ＤＦが体を張ってブロック。

２１分、インザーギの落しを受けて、カカが中央からドリブル突破。ＤＦを３人引き連れながら左足シュート。ＤＦにブロックされるも再度シュートを放つ。ボールはこぼれを狙っていたインザーギのもとへ。結果的に素晴らしいパスとなり、インザーギがサイドで流し込んでミラン先制。

２２分、ショートコーナーから、ボネーラがマークにつききれていないうちに、パラシオにアタマで決められ同点。

３２分、左サイドからのクロス。中央でパレルモが潰れ、ボールは一番奥で待っていたカルドーソのもとへ。右に持ち直して放ったシュートに対し、ボネーラが懸命のブロック。コーナーへ。

カカの突破に対して、ボカは体をぶつけて勢いを止め、スペースを消していく方針の模様。

前半はマルディーニのオーバーラップ、ボールタッチが多く、左サイド中心の攻め。ペナルティエリア付近までボールを運びながら、スピードを殺されて作り直す場面が幾度も。クロスの放り込みに適した布陣ではないため、中央を固められては展開が難しい。

ボカのカウンターが想像以上のスピード。微妙なラインコントロールで危機を防いでいたが、危ないと思わせるシーンが幾度も。マルディーニは守備時に中央に絞りすぎ、左サイドから危険なクロスを許していた。

５０分、右サイド深い位置からのピルロのＦＫ。中央で走りこんだアンブロジーニが潰れる。こぼれを後ろにいたネスタが素早くシュート。ネットが揺れて２−１。

５８分、イバーラのミドルシュート。低く抑えられたボールはジーダの手をすり抜けるが、ポストを叩く。

６１分、左サイド深くのクロスを防いでからのカウンター。足を押さえて倒れこんでいるマルディーニを横目に、ボールは左に張ったカカのもとへ。センターライン付近からスピードに乗って左サイドを突破するも、中央にはインザーギ一枚。ペナルティ付近で一度溜めるが、そのままゴールエリアまで持ち込んで、ＧＫの足元を抜くシュート。３−１。

６４分、ガットゥーゾアウトでエメルソン。守備時にすねの辺りをスパイクされ、交代を要求していた。

６９分、カウンターから、セードルフが中央にフリーで走りこんだカカへ。十分にシュートコースがあったが、左で待つインザーギにプレゼント。ボールが簡単すぎてやや危なっかしく感じられたものの、インザーギの流し込んだボールはネットにおさまり、４−１。

７３分、ペナルティアークからのＦＫ。ピルロは壁の下を狙う低いボール。ＧＫは反応できなかったが、ボールは枠の外へ。

７５分、インザーギアウトでカフー。カカを一人前線に残し、ＤＦの中央の枚数を増やす。

７７分、ペナルティエリアすぐ外で、カラーゼのスパイク裏がきれいに入ってしまい、一発レッド。マルディーニが中央、ボネーラが左に回る。

８５分、ＣＫのこぼれをねじ込まれ、４−２。カバーに入ったアンブロジーニにあたって入ったため、記録はオウンゴール。

８６分、セードルフアウトでブロッキ。

９０分、ゆっくりとしたボール回しから、右サイドをあがっていたブロッキへ。中央に切れ込んで、エメルソンとスイッチ。と見せかけてエメルソンがスルーし、背後に走りこんでいたカカが抜け出す。ＧＫと一対一も、足に当ててしまう。

４−２でタイムアップ。マルディーニは最後までプレーし、キャプテンとして初めてカップを掲げる。カップを掲げる瞬間、吹き上がる紙吹雪。

後半、２点リードの場面で、ブロッキよりも先に、これまでほとんど使ってこなかったエメルソンを使うなど、不可解な選手交代は相変わらず。グルキュフに大舞台の経験を積ませたいはずなのだが、終了間際にセードルフを下げて投入したのがブロッキ。経験優遇は理解できるのだが。

中盤が間延びした後半途中からは、カカにスペースが与えられ、危険なシーンを演出した。前がかりになったボカに対してカウンターをしかけ、まだ点差を開けそうな予感もあった。完勝。

シーズン開幕前から公言していた通り、クラブワールドカップを制したミラン。次の現実的な目標はセリエＡ４位以内。来週にはミラノダービーが控えており、イタリアに戻ってから、体調を崩さなければいいのだが。