CIS杯 準決勝 〜激闘の末に掴んだ勝利
-
Nobu
2009年01月30日 08:49 visibility414
久々の観戦記。昨日のお昼からダラダラ書いてたら、アホみたいに長文になりました(; TДT)
こんなの書いてる暇あったら勉強しなさい、というのは禁句でw
まあ、暇つぶしにでも読んでいっていただけたら幸いです。
【セルティック メンバー】
GK ボルツ
DF ヒンケル、コルドウェル、ルーフェンス、ネイラー
MF クロサス、S.ブラウン、中村、マクギーディ
FW マクドナルド、 V.O ヘッセリンク
--------------------------------------------
サブ M.ブラウン、サマラス、ロブソン
ハートリー、オデイ
――――――――――――――――――――――
セルティック 0-0 ダンディー・ユナイテッド
PK戦(11-10) セルティックの勝利
――――――――――――――――――――――
リーグ杯である、コオペレイティブ・インシュランスの準決勝が、
グラスゴーにある国立競技場、ハンプデン・パークで行われた。
スコットランド代表が主に使用するこのハンプデン・パークは、
約5万人を収容する巨大スタジアムだ。
しかしこの日の観客席は、平日の夜開催ということも影響してか、
空席が目立ち、何とも寂しい準決勝となってしまった。
それでも両チームのサポーターは最後まで熱い声援を送り続け、試合を盛り上げた。
まさか、これほど熱い試合になるとは思ってもいなかったが…。
(日本代表の不甲斐ない試合を目にした後だっただけに!)
この日のストラカンは、勝利を収めた前節のメンバーをほぼそのまま起用した。
ディフェンスリーダーのマクマナスが怪我のため、代わりにルーフェンスが入った。
試合は序盤からセルティックペースで進む。ボールの回りも良い。
少し試合から話がそれるが、やはりこの中盤が一番しっくりくる。
センターにはチームの心臓であるスコット・ブラウン。
彼は今シーズン、急成長を遂げた。
凄まじいボール奪取率と、走り負けないスタミナ。さらには積極的な攻撃参加で得点もできる。
これでまだ23歳というのだから、末恐ろしい。
凍えるような寒さでも常に半袖。気合が入ってる
ブラウンとセンターコンビを組むのが、カンテラ出身のマルク・クロサスだ。
長い間怪我に悩まされてきたが、先日ようやく復帰を果たすと、すぐさまスタメンに定着した。
落ち着いたボールコントロールと、類まれなパスセンス。
ロングボールを蹴りたがる選手が多いセルティックにとって、彼の存在は大きい。
グラウディオラ2世との呼び声も高い
攻撃的な位置には、マクギーディと中村を擁する。
アイルランド代表であるマクギーディは、いまやセルティックには欠かせない存在。
去年の暮れにストラカンと問題を起こし、一時は放出の噂も飛び交ったが、無事和解した模様。
絶対的なスピードとキレのあるドリブルが武器。
最近は以前のような自己中心的なドリブルだけに終始せず、味方をうまく使うようになった。
こちらがあの有名(?)な「マクギーディ・ターン」
そして我らが日本の誇る司令塔、中村俊輔。
クロサスと同じく、中盤でタメが作れるセルティックで数少ないタイプのプレイヤー。
1対1での積極性が物足りないのが残念なところだが、
精度の高いキックでチームへ大きく貢献している。
…と、ここまで簡単に中盤の選手をご紹介してきたが、ここで肝心の試合内容へComeback!
前半の30分過ぎまで、セルティックは怒涛の攻撃でチャンスを作り続けた。
まずヘッセリンクがオープニングシュートを放つと、続いて中村、マクドナルドが惜しいチャンスを迎えた。
今にして思えば、この段階で先制点を挙げたかった。
前半も終盤に差し掛かると、
セルティックの選手たちは簡単なコントロールミスでボールを失うようになる。
あとでわかったことだが、この試合のピッチ状態は相当悪かったらしい。
ダンディー・Uはサイドから攻め立て、何度かアーリークロスからチャンスを作るも、得点には繋がらず。
両チームとも無得点のまま、前半は終了した。
後半立ち上がり、セルティックはセットプレーからチャンスを迎える。
中村が右サイドを珍しく強引にドリブル突破。相手はファウルで止めるしかなかった。
右コーナーフラッグ付近から中村が蹴ったボールは、綺麗な弧を描いてゴールへと向かっていく!
しかしザルスカがギリギリのところで弾き出し、惜しくも得点ならず。
後半25分、ダンディー・Uはガーナ出身のブアベンがポストをかすめるシュートを放った。
この辺りからセルティックはルーズボールを拾われるようになり、押し込まれる展開に。
ここでストラカンはカードを切る。
疲れが見え始めたヘッセリンクに代えてサマラス、そしてマクギーディに代えてロブソンを投入。
ロブソンは元ダンディー・Uの選手とあって、ユナイテッドサポーターからのブーイングは凄まじかった。
しかしこの交代も試合を動かすとまではいかず、とうとう後半終了のホイッスル。
試合は15分ハーフの延長戦へと突入した。
バーレーン→インテル→セルティックと無理な観戦をしたため、
猛烈な睡魔に見舞われていた延長前半5分過ぎ、目の覚めるような波状攻撃が展開された。
まずはロブソンの右コーナーキックからのこぼれ球を、
中央で詰めたクロサスがシュート!も大きく夜空の彼方へ。
続いて左サイドで中村がマクドナルドとのワンツーからペナルティーエリア内へ侵入すると、
低く速いクロスを中央へ送る。これにロブソンが詰めるもDFにクリアされ、
このクリアボールをサマラスが拾い、インサイドで丁寧にシュートを放つも、ゴール左サイドネットへ。
左サイドでマクドナルドのパスを受けた中村が左足で強烈なシュート!
しかしこれもゴール左サイドネットへ。
10分間でこれだけ決定的なチャンスを作り出すも、結局得点は奪えず。
でも目を覚ますには十分な攻撃だった。
延長後半は打って変わって、ダンディー・Uが怒涛の反撃に出る。
最初の10分間は、生きた心地がしない展開。
コルドウェルを中心としたディフェンダー陣が必死にボールを跳ね返す。
すると延長後半終了間際、セルティックにもチャンスが訪れる。
左サイドからクロサスがセンタリングを上げると、これがそのままクロスバーへと直撃。
さらに数分後、左サイドからロブソンがクロスを上げると、
ここでサマラスが頭一つ抜け完璧なヘディングシュート!
決まったかに思われたが、なんとまたしてもバーを直撃。
延長後半も得点なく終了し、勝負の行方はPK戦へ。
1人目
【ダ】○ この試合、何度もチャンスを作り出していたフラッドが左上へ決める
【セ】○ マクドナルドが落ち着いて左へ
2人目
【ダ】○ 191cmの大男、デリーが正面へ
【セ】○ コルドウェルが強烈なシュートを左隅へ。読まれていたがキーパー触れず
3人目
【ダ】○ フィーニーが左へ。ボルツはここまでの3本、タイミングが全く合わず
【セ】○ 中村が冷静にザルスカの逆を読んで左隅へ
4人目
【ダ】○ コンウェイが左上へ突き刺す。ボルツは読みが当たるも手が届かず
【セ】○ ロブソンが短い助走から右へきっちり決める
(恥ずかしながら興奮していたせいもあり、ここから詳細はあまり記録していません。すみません)
5人目
【ダ】○ ディクソン
【セ】○ サマラス
6人目
【ダ】○ ゴミス
【セ】○ ネイラーが正面へ
7人目
【ダ】○ 193cmの大男、ケネスが正面へ弾丸シュート!これは止められない…
【セ】○ クロサスが左隅へ。ザルスカに読まれるもののコースが良かった
8人目
【ダ】○ ロバートソン
【セ】○ S.ブラウン
9人目
【ダ】× 193cmの大男、ウィルキーが右隅へ蹴ったボールは、ボルツが素晴らしい反応でセーブ
【セ】× ルーフェンス
10人目
【ダ】○ コバチェビッチ
【セ】○ ヒンケル
11人目
【ダ】○ ザルスカ
【セ】○ ボルツが蹴ったボールは、ゴールの右上隅へ。GKとは思えないパーフェクトキックw
12人目
【ダ】× 一順してフラッドが2度目のPK。正面へのキックはバーを直撃し、痛恨の失敗
【セ】○ マクドナルドがザルスカのタイミングを外して右隅へ!セルティックの勝利が決定!
マクドナルドがサポーターの元へ駆け寄り、他のメンバーも喜びを爆発させる。
ここまで熱い試合になるとは予想外で、もう眠気なんて吹き飛んでいた。
この勝利の意味は大きい。
ただタイトル獲得のチャンスを失わなかっただけでなく、
セルティックイレブンにとっては自信にもなるはず。
この日のチームパフォーマンスは素晴らしかったし、中村は今シーズン一番の輝きを放っていた。
クロサスがトップフォームに戻ってきたことも心強い。
これまでガッカリさせられることが多かったセルティックの試合内容だが、
この日のようなプレー、メンタリティをこれからも見せてくれれば、リーグ優勝へ非常に期待が持てる。
次節は2月1日のリーグ、インヴァネス戦。
この試合の勢いそのままに、勝利を目指して欲しい。
【選手採点】
――――――――――――――――――――
GK 1 ボルツ 6.5
ハイボールの処理はヒヤヒヤしたが、PKで素晴らしいキック
----------------------------------------
DF 2 ヒンケル 6.0
右サイドの攻撃を牽引
----------------------------------------
DF 5 コルドウェル 6.0
攻撃を跳ね返し続けた
----------------------------------------
DF 22 ルーフェンス 5.5
余計なファウルは残念。PK失敗は仕方ない
----------------------------------------
DF 3 ネイラー 6.0
守備では奮闘。攻撃でも効果的なサイドチェンジを繰り出す
----------------------------------------
MF 25 中村俊輔 7.5
攻撃の基点。彼が絡むと決定的なチャンスが生まれた
----------------------------------------
MF 8 S.ブラウン 6.5
守備での貢献度、運動量は計り知れない
----------------------------------------
MF 17 クロサス 7.0
中盤の底で安定したボールさばき
----------------------------------------
MF 46 マクギーディ 6.5
ドリブルで攻撃のオプションを増やす
----------------------------------------
→ MF 19 ロブソン 6.0
ユナイテッドファンの激しいブーイングにも動じないプレー
----------------------------------------
FW 7 マクドナルド 6.5
2度のPKをきっちり決めた
----------------------------------------
FW 10 V.O ヘッセリンク 5.5
ヘッドで何度かゴールを脅かすも、精度を欠いた
----------------------------------------
→ FW 9 サマラス 6.5
クロスバー直撃のシュートを放つなど、チャンスを演出
――――――――――――――――――――
滅多に見られないボルツのPK
ゴールが決まった後に解説者が、
「What a goal ! What a goal !!」
と叫んでいるところが最高です(*´∀`*)
- favorite22 visibility414
-
navigate_before 前の記事
クリスマスって何をすれば・・・〃´_`〃
2006年12月24日 -
次の記事 navigate_next
CIS杯 決勝 〜オールドファーム・ファイナル
2009年3月20日
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件