加治前、大田、橋本・・それぞれの成長 3月19・20日イースタンリーグ巨人開幕2連戦のレポと動画アップ
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舎人
2011年03月22日 02:38 visibility660
イースタンの開幕2連戦のレポと動画のアップをします。一軍の方がオープン戦をまともに開催することが出来ないので、一戦目は福田、二戦目は内海といった一軍級の投手を先発に持ってきました。昨年は開幕戦に笠原、ニ戦目に尾藤、三戦目に林イーハウを持ってくるといった非常に将来性重視の起用からは打って変わった先発起用となりました。
開幕戦の福田はエラーさえ無ければもっと長い回を投げる事が出来たと思います。二回は三者連続三振を見事な快投を見せてくれました。三回は5失点と大量失点となってしまいましたが、これは大田のトンネルに端を発し、3つのエラーが重なったためのものです。したがって自責点は0。問題は次の四回、ツーアウトは奪ったものの、前の回の失点でどうも気持ちが切れてしまったのか四球四球を連続で出塁を許したのです。ここで降板となりました。初回から148キロを連発して圧倒的な投球を見せていたのに、味方のエラーから自分がコントロールできなくなるのはまだまだ未熟な証拠です。どんな事があっても動じないタフな精神力が福田には求められます。
星野と須永は共にMAXが145キロでした。星野は昨年この時期はこんなに速い球は投げていませんでした。須永も140キロ中盤を連発していましたが、こんなに球速かったっけ!?相手投手の左腕土屋は140キロに届いていませんでしたし、上野も140キロ程度しか球速表示が出ていなかったので、昨年とスピードガンが変わったとも言えません。感覚としては昨年よりも2キロほど甘くなった感じがしますが、それでも東京ドームと同等か+1〜2キロの範囲内だと思われます。神宮や甲子園、ハマスタほどではないでしょう。もっとも星野は昨年東京ドームで148キロを出しているので、不思議ではないのかもしれません。2人とも昨年、高木の球威が増したように、左腕の球威を上げる何か特別の指導を、河本コーチあたりがしているのかもしれません。しかし、どちらも球威は感じるものの、制球がアバウトで失点をしていました。強いて二人を比べたら若干星野の方が上でしょう。
星野須永に球威では遠く及ばなかったものの、上野は2イニングをパーフェクトの投球を見せました。これは上野の制球力が非常に優れていたところに依りますが、加治前と藤村の二人のファインプレーも付け加えなくてはいけません。加治前は左中間へ抜けそうなあたりを快足を飛ばしてランニングキャッチ!藤村はレフト前に落ちそうなハーフライナーを斜めに背走してジャンプして好捕していました。好プレー集に入れられそうな芸術的なプレーでした。
ニ戦目の先発の内海は全く問題のない投球です。格の違いを感じさせる投球で、福田と違ってエラーで出塁を許しても全く意に介さない投球を続けていました。MAXは144キロでしたが、変化球とのコンビネーションが良く、球速以上に球が走っている気がしました。これは開幕投手当確でしょう!こんな大人の投球が一軍でも続けてくれたらなぁ・・
大人の素晴らしい投球を見せた内海に対し、続いて登板した東野はまだまだ調整の必要を感じる投球でした。MAXは146キロを複数回出していましたが、同じコースに続けてストレートを投げたりして打ち返されています。また、ツーストライクと追い込むと、その後カウントが悪くなっても、全くストライクゾーンでは勝負せず、ボールになるような変化球で勝負しています。おそらく何か意図を持って投球をしていたのでしょう。満塁の場面になっても慌てたりせず、無失点に抑えたのはさすがです。
小山のことは後で話すとしてイーハウは149キロを記録するほどの球威をみせましたが、三振ではなく、ゴロ三つで三者凡退に打ち取りました。ここに大きな成長を感じます。ボールが先行する事ことが全く無く低めに安定した投球を見せていました。すでに一軍クラスの力がある感じで、ぜひとも一軍で試して欲しい気がしました。
打線の方は加治前、隠善、円谷、星といった大卒の選手の活躍が目立ちました。昨年まではこの立ち位置の選手はどちらかと言うと後回しに起用されていた気がしますが、今年からは川相監督の方針なのか、積極的に起用されている感がします。第2二軍が出来た事により、素材本位ではなく、実力本位での起用が始まったのかもしれません。
教育リーグから四番に座っている加治前は非常に勝負強いバッティングを見せました。2試合連続のタイムリー&マルチヒットで7打数4安打3打点で6出塁と大当たりです!加治前というとプロ初打席がライトへのサヨナラ本塁打だったように、体を開きながら叩くようなバッティングの印象があります。初戦で放った本塁打はバックスクリーンに飛び込むものでしたが、広角に長打が打てるのは加治前の大きな魅力だと思います。一軍にずっと帯同できた事が大きな自信になったのでしょう。矢野を脅かす存在になってきた感じです。
隠善は月刊ジャイアンツのインタビューで一軍で結果を出した2年目のバッティングを目指すと語っていましたが、これは長打を求めるあまりポイントを後ろに持って行ってしまったのを元に戻すといういうものでした。その技術的な問題が解決すればきっと一軍で再びプレーする日も近いと思います。この連戦では少し崩されたような打ち方で鋭い打球を打ち返していました。それが目指すバッティングに繋がる過程なのかもしれません。
大田は打つ方は成長を感じました。何でもかんでも追いかけて打ちに行く事がありません。しっかりと好球を見極める姿勢が感じられます。2日続けてタイムリーヒットを放ちましたが、それ以上に3つの四死球も価値のあるものだと思います。成長の感じられたバッティングとは裏腹に守備は頭の痛い問題です。初日のエラーはやや強めながら全くの真正面のゴロでした。なんだか真正面過ぎて金縛りにあったように体が動かず、股間を打球がすり抜けて行った感じでした。また、2戦目のエラーは捕球までは良かったものの、とんでもなく高い球をファーストに放ってしまいました。かなり精神的に追いつめられている感じで、一種のイップスになっているのかもしれません。以前、週刊現代の記事で樋沢前寮長が大田の守備の問題の事を話していて、
「大きな体を小さくかがめて守っている。大田のような大柄な選手が視線を低くしたら、目線がずれてしまう。腰は高くしてもいいから、打球のところにグラブの正面を持って行くハンドリングの柔らかさを身に付けるべきだ」
色々な指導があり、真面目な大田は色々と取組んでいるのでしょうが、毎試合のようにエラーが続くようだとサード失格の烙印を押されてしまいます。その猶予も残り少ないことでしょう。
橋本は2試合連続のマルチヒットです。特にほめなくてはいけないのは初戦6対7と1点ビハインドで打席が回ってきた九回裏一死から、意表を突くセーフティバントを決めた事です。橋本の得意技がセーフティバントである事は周知の事ですが、この場面、しかもツーストライクと追い込まれてからこういった芸当が出来るのは凄いの一言です!試合の雰囲気を一瞬にして変える打撃が出来る選手です。惜しくもこの試合は破れましたが、相手を大いに慌てさせた事でしょう。次からの試合に繋がった事は言うまでもありません。「早く一軍で見たい!」橋本にはこの感想しか出てきません!
この2連戦で他にも目立った選手は数多くいたのですが最期に市川について。19日は出番が無かったものの、20日は満塁の場面で2打点の活躍でヒーローインタビューに答えていました。なんでも昨日の同じ捕手の星の活躍に刺激を受けたのだとか・・巨人において捕手争いは外野手以上に熾烈です。バッティングも走塁もセンスがあります。持病の(?)腰痛を克服して、なんとか阿部に続く2番手捕手の座を狙って欲しいと思います。
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