ライアルの起用について・選手の昇降格を頻繁にし、ファームの有効活用を!

  • 舎人
    2011年04月29日 03:42 visibility788
オープン戦の最中、3月4日の日記でライアルの起用について書いてみたのですが、結局その後、震災等があって、この問題はうやむやのまま巨人は開幕を迎えてしまいました。ライアルは最終的にオープン戦11試合に出場し、22打数4安打0本塁打0打点、打率.167という結果でした。

オープン戦結果
2008年 ゴンザレス 
09試合 21打数08安打1打点0本塁打 打率.381
2009年 アルフォンゾ 
19試合 53打数15安打4打点1本塁打 打率.283
2010年 エドガー
16試合 44打数15安打8打点3本塁打 打率.341
2011年 ライアル
11試合 22打数04安打0打点0本塁打 打率.161

ここ数年で入団した外国人選手の中でも、極めて悪い結果のまま開幕を迎えたことが分かります。このオープン戦での成績の通り、ライアルは開幕しても一向に調子が上がらず、4月28日現在、打率.161、本塁打・打点ともになし、三振だけは32打席でなんと13もしています!

原監督はサードが固定できないためか、いまだにこだわって起用を続けていますが、外国人選手にこのような起用法を求めるのは違和感を感じます。過去に実績がない選手にこういった優先起用をするのは、将来チームを背負って立つことを期待された若手選手ならば理解できます。将来を見据えた育成はチーム戦略として大事なことだからです。ライアルではなくて大田や中井ならば、納得する人も多いと思います。

そもそも外国人選手は助っ人と言われる通り、本来即戦力であるはずです。それなのに結果が出るようになるまでチャンスを与え、育成するというのは変な話です。ライアルの真面目な部分は好感が持てますし、守備も安定していると思います。しかし、現在の打撃成績では途中で退団したマントや、ルイス、キャプラーよりも酷い成績です。普通なら、いつ見切りを付けられて解雇されてもおかしくありません。(マントやルイスは守備が酷かったことが退団の主な理由かもしれませんが・・)

1996年 マント 4月退団
10試合 27打数03安打1打点0本塁打7四死球7三振 打率.111 出塁率.286
1996年 ルイス 5月退団
39試合 114打数27安打14打点0本塁打8四死球15三振 打率.237 出塁率.282
2005年 キャプラー 6月退団
38試合 111打数17安打6打点3本塁打11四死球19三振 打率.153 出塁率.217
2011年 ライアル ??
10試合 31打数5安打0打点0本塁打1四死球13三振 打率.161 出塁率.194

巨人はそうでなくてもサードを固定できないでいるので、ライアルをすぐにでも放出するべきだとは言いません。それよりも、不調のまま結果が出るまで一軍で起用するのではなく、一度ファームに落とし、しっかりと調整させるべき。そこで結果を出し、一軍で戦力になると判断してからまた昇格させた方がいい。その方がチームにとっても本人にとってもはるかに良い結果が得られると思います。

もっとも、ライアルに特別な契約でもない限り、この調子のままなら数試合のうちにファームでの調整が命ぜられることでしょう。原監督は昨年のエドガーを3月24日の開幕からちょうど一か月後の4月24日に一軍登録を抹消し、ファームで調整をさせています。さらに不思議なことにその前の年2009年もアルフォンゾを4月1日のちょうど一か月後の5月1日に登録を抹消し、ファームでの調整を命じています。外国人選手にはどんな成績であれ、一か月の猶予を与えることを守っているのかもしれません。しかし、エドガーもアルフォンゾも、今年のライアルよりも活躍していました。ライアルに一か月は長い!いくら自らのルールを決めている原監督でもライアルに関してはもっと早くファームでの調整を命じるのではないかと思います。

ところで、このヤクルトとの連戦で橋本がついに一軍昇格しましたが、結局出場したのは2戦目の代打だけでした。結果はあえなく空振り三振、最後の球は内角のボール気味のカットボールでしたが、今年あのコースをうまくヒットにしているので、おそらく体が反応してしまったのでしょう。一軍の投手のキレはそれだけ凄いのです。それが分かっただけでも昇格の意味はあったと思います。

しかし、この3連戦は得点が坂本の本塁打と加藤のスクイズの2点のみ。完全に打撃陣が不振で負けたようなものでした。それなのにイースタンの首位打者を代打でたった1打席だけの起用ではもったいなさ過ぎます。私が長年ファームウォッチャーをやってきて、2軍の成績は一軍に昇格するとだいたい打率にして5分落とすと見ています。3割ならば2割5分の成績といった感じです。長打狙いのバッターはもう少し差し引かなくてはいかないと思いますが、それでも1割も落とすといったことはほとんど見たことがありません。だからファームで3割8分を超える橋本を抜擢して起用すれば、かなりの活躍を期待できると思っています。少なくとも現在のチーム打率.226を下げることはないでしょう。

どうも、今年の原監督はファームを信じてくれません。もっとファームを信じて有効活用をして欲しいと思います。ファームで調子の良かった選手をどんどん起用し、一軍で調子の悪かった選手は遠慮なくファームで調整を命じればいいのです。巨人にはベテランが多く、“しがらみ”がある選手も中にはいますが、ファームに行って調整することは決して不名誉なことではなく、実績のある選手からルーキーまで、全ての選手に共通するチーム方針にするべきです。私は亀井のことを思い入れをもって応援していますが、昨年のように調子が上がらないのに一軍で特別扱いで調整させていたのは止めるべきだと思っていました。チームの雰囲気は悪くなるし、何より亀井本人にも無用のプレッシャーになってしまった気がします。調子の上がらない選手はどんどんファームで調整させた方がチームにも本人にもいいのです。だから7打数ノーヒット3三振の谷や5打数ノーヒット2三振の矢野のどちらかは加治前と交代して再調整した方がいい。そして、調子が戻ればすぐに呼び戻せばいい。そうすることでチームは活性化するし、若手選手のモチベーションにもつながります。小笠原だって特別扱いすることはないと思います。選手の昇降格を頻繁にし、ファームを有効活用する。「ファームに行くことは不名誉なことではない」それを巨人のチームの型にすればいいのです。

こういった選手のやりくりによるチームを活性化は、かつて原監督が普通にやっていたことではないかと思います。何やかんや言っても私は原監督を支持していますし、だからこそ苦言も言いたくなってしまうことをご容赦ください。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。