祝11勝目!ジャイアンツのエースになった東野について・ブレイク寸前の動画アップ

  • 舎人
    2010年07月05日 05:05 visibility488

一軍の試合の戦評は、自分の日記ではあまりしない私ですが、


昨日の試合は巨人にとって絶対に落とす事のできない試合だったと思います。


その先発のマウンドを任されたのは6年目23歳の東野でした。


 


東野は野間口、亀井、星、木村と同期の2004年のドラフト指名選手ですが、


指名の順番は最も下の7巡目指名(実質6位指名)でした。


それがこの世代の巨人における出世頭になっているのですから面白いものです。


全球団を見回してこの世代のトップランナーは日本ハムのダルビッシュ、


そしてそのライバルの涌井と続きます。


また大学経由ながら阪神の中継ぎ西村などもこの世代に当たるため、


実は投手の大当たりの年だったと言えます。


 


この東野のドラフト当時の評価を調べてみると、


野球小僧が◎○△の三段階で真ん中の○という評価、


アマチュア野球の方も同じようなもので、ABCの三段階でBという評価です。


野球小僧は寸評で、「豪快な腕の振りからの140キロ台で今春以降急成長。


三振を取りにいく勝負根性」、なんでも未来予想図は森慎二(西武)だとか・・


どうやら知る人ぞ知る隠し玉的な豪腕投手だったようです。


 


東野はスロースターターで、プロ初登板はシーズンも終わろうとしていた、


2005年の9月23日の長岡の試合でした。


11点リードした最終回に登板し、四球を1つ与えたものの、


無失点という内容でした。


なぜ東野がここまでプロ初登板が遅れたのか?


どうやら足首の故障で余分な骨を削る手術をしたからだった覚えがあります。


私がこの目で東野を初めて見たのは、


この長岡の試合の4日後のジャイアンツ球場でした。


その時、私は球場からこんな事をレポしています。


 


『九回表、東野が登板、一死後ヒットを2本打たれたが、


後続を絶ち無失点、で試合終了 


東野の最速は143km、平均でも140km以上あり球は結構速いです 


最後の打者は同じルーキー石川だったけど、 


かなり切れの良いスライダーで空振り三振にしていました 


ただ、まだまだ勢いだけで投げている感じで、 


狙ったところに球が来ている訳ではなさそうでした 』


 


なんだか投げっぷりの良い投手で、


完全な力投型のリリーフタイプの投手に感じました。


野球小僧では“森慎二”と書いてありましたが、


私は当時岩瀬につなぐセットアッパーをやっていた


中日の岡本のような投手になると思っていました。


それが先発投手になり、二桁勝つようになるのですから、


初見というものは全く当てにならないものです。


 


しかし、東野はその翌年もまだまだ雌伏の時を過ごします。


2006年、巨人はのイースタン開幕をロッテとの対戦で浦和で迎えました。


その試合は九回を終わっても決着がつかず、4対4のまま延長戦へ、


すると最終の十一回表、ルーキー脇谷の二塁打を足がかりに、


巨人が一気に5点を勝ち越したのです。


9対4、これでこの試合の巨人の勝ちを誰もが確信しました。


すると、十一回裏に東野が登板したのです。


 


十一回裏、巨人投手東野


寺本セカンドライナー(やや詰まり気味)


根元四球(1-3から)


喜多センター前ポテンヒット(討ち取った当たりだが、風に流されたか・・)


一死一三塁


田中雅四球


一死満塁


代打青松走者一掃タイムリー二塁打、9対7


なおも一死二塁、 


竹原投ゴロ(ようやくスライダーが決まり始める)


青野同点本塁打(やはりうまく風に乗るorz)


大松ショートゴロ


9対9で引き分け


 


十一回裏一死から5失点です。信じられないような展開でした。


試合が終了した後、ナインに肩を抱かれるようにして東野はベンチに戻っていきました。


さらに悪い事は続くもので、4月の半ばに肩を痛め、8月半ばまで登板できず仕舞・・


結局2006年は12試合しか登板せず、13イニングで0勝2敗、防御率9.69という散々な成績でした。


オフに最悪の場合、戦力外になるのではないかと噂が立ったほどです。


 


そんな東野がようやく長い雌伏の時から目覚めたのは、


2007年のシーズンでした。リリーフとしてようやく結果が出始めたのです。


シーズンが進めば進むほどどんどん調子を上げ、


ファームの試合に関心のあるみんなが注目するようになりました!


 


8月9日の楽天戦のレポ・・


 


八回表、投手東野


中谷レフトフライ(外角145キロ)


代打竜太郎空振り三振(低め138キロ)、 


森谷見逃し三振(外角147キロ)


三者凡退、無失点 



今日の東野はストレート中心の投球、


みんなが騒ぐだけあって圧巻の投球です! 


  MAXは147キロ(2球記録)、すべてのストレートが144キロ以上、


146キロ以上が8球もありました。 


  他の投手と同じ球速表示でも東野のストレートは速く感じるのですが


バックネット裏からだとなによりも球の回転が素晴らしいのが分かります!


 


この時の東野はケガが癒え、才能が一気に開花したようでした。


プロ入り後140キロ前半で止まっていた球速が一気に150キロに迫るものになり、


さらに切れ味抜群のスライダーで打者を圧倒するようになったのです。


 


そして、この試合の約1か月後の9月13日、東野はついに一軍初登板を果たしました。


神宮球場のヤクルト戦で0対5とリードされた場面での敗戦処理で、


結果は2/3回を投げヒット1、与四球1、無失点というものでした。


その時の東野の感想として、


 


巨人若手有望株応援スレ【八十二人目】


711 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 21:16:16 ID:AaNJG1iq0


東野ショボかったな 





712 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 21:23:57 ID:ZR9m7yLn0


初登板だぞ 


あんなもんでしょ 


再昇格してからノマもよくやってるな 


コレを続けて欲しいものだが 





719 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 21:30:43 ID:cZ4zDo5x0


東野は、球速以上に伸びを感じた。




722 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 21:38:44 ID:v+wskxFtO


東野は三振欲しかったな 




723 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 21:41:26 ID:tik+qRc70


今日の当番だけでは何とも言えないな<東野 


だけど、ストレートの伸びは噂通りだった。 


決め球のスライダーは1球しか投げなかったみたいだけど、 


キレも良さそう。 


次は落ち着いて制球が安定してくれば、 


期待できるかも・・ 




726 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 22:13:33 ID:+JqkLhoT0


>>723 


まあ、まずは敗戦処理からだよ 


経験ゼロなんだから、厳しい場面はまずムリだし 


収穫点としては(これは課題でもあるんだけど)、三振を取る為の決め球を 


使わなくてもそれなりにピッチングし、打者を抑える事が出来た、という事ではないかと 


まだコントロールが未熟な為によんたまを連発してしまったのはアレだったが、 


まあこの部分に関してはこれから本人が修練して克服していく努力が必要になる 


そうでなければ、1軍のレベルでは通用しないから 


まあ、そうでなかったとしても先発でならノーコンを何となく誤魔化しながら 


何とかノラリクラリやってる福田のような例もあるが 




730 :代打名無し@実況は実況板で:2007/09/13(木) 22:32:39 ID:jW1x5v5L0


今日1軍デビューしたばかりの投手にあれこれ注文するのもなんだが 


これに常にストライク先行できるだけの制球力と 


あのストレートをより活かせる変化球を1つでも身につければ 


藤川レベルとまでは言わないがかなりいい投手になると思う。


あとは体質強化といったところかな、原が監督じゃなくとも1軍のリリーフは過酷だから。 


 


だいたいの意見は初登板にしてはまぁまぁの登板だったと言った感じでした。


 


しかし、この年の東野の一軍登板はこの一試合のみ、


一週間後の22日には再びファームに戻されました。


 


東野にとって本当にブレイクしたのは4年目、2008年のシーズンです。


この年の東野は今までのリリーフから一転、イースタンで先発を努める事となります。


しかし、東野という投手は不思議と勝ち星に縁のない投手で、


好投してもなかなか勝ち星が付きません。


勝ち星なしの2敗だというのに内容を評価した一軍の首脳陣は、


4月22日、東野の2度目の一軍昇格を決めます。


しかし、26日の阪神戦に3点ビハインドで登板すると、


1イニングを被安打1、与四球2、失点1の内容。


この登板だけですぐにファームに戻されてしまいます。


ファームに戻った東野は再び先発として登板することになったのですが、


相変わらず勝ち星に恵まれない日々・・


そんな東野が初勝利をしたのが、5月24日の小田原の試合でした。


ここまで好投を続けながらも0勝3敗だったのが、


2軍ながらついにプロ初勝利を挙げたのです。


リリーフが多かったとはいえ、4年目のプロ初勝利はずいぶん長い道のりでした。


しかも、東野は驚くべき事に、2軍でも勝利はこの時の1勝だけなのです。


 


そういった活躍が認められ、東野は6月6日、3度目の一軍昇格を果たします。


その後中継ぎを中心に一軍定着を果たし、


9月17日の横浜戦で一軍でも初勝利を挙げたのでした。


そこから先の東野は、ファームウォッチャーの私が語る存在ではありません。


みんなが知っている東野です。


 


東野が凄いのは、開幕や閉幕に伴う登録抹消はあっても、


3度目の一軍昇格を果たした、2008年6月6日以降、


一度として不調やケガで一軍を離脱していない事です。


その安定感がハーラートップの勝ち星につながっているのだと思います。


「あのケガばっかりして、しかも勝ち星に恵まれなかった東野が、よくぞここまで!」


私は勝ち星が積み上がるたび、いつも感慨深い思いでいます。


東野は下位指名による入団、しかも、何度となく挫折を乗り越えてきた投手です。


私は東野こそ本当の意味で育成をされた投手だと思っています。


 


動画は2008年に東野が一軍定着をする前、


ブレイク寸前の奪三振シーンを編集してみました。


躍動感溢れる投球は無限の可能性を感じさせます。


今ある東野の活躍の原点を垣間みる事ができると思います!


 


一軍定着直前の東野峻の投球 2008年3月〜5月


http://www.youtube.com/watch?v=SEHNaRHkef8


 

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