ファームの開催球場について(4)・北関東の球場
-
舎人
2010年02月27日 04:30 visibility2016
今日はこのシリーズの最後、北関東の球場についてです。
敷島球場(群馬県前橋市)
群馬県の県庁所在地前橋市の郊外にある球場です。
この球場は利根川沿いにある、スポーツ集合施設のひとつであり、
所有者は群馬県ですが、ネーミングライツで呼称は
「上毛新聞敷島球場」となっているようです。
収容人数は20000人以上と大きいものの、
両翼が91mと狭く、何度か改修はあったものの、
老朽化がかなり進んでいます。
しかし、利根川沿いの開けた明るい立地や、
見渡せば榛名山や赤城山が展望できるなど、風光明媚な球場でもあります。
この球場は敷島公園という広大な県内随一の公園の中にあり、
園内のクロマツの林は、群馬県民の憩いの場所になっています。
また、球場の隣はバラ園になっており、
5月〜6月はそれ目当てに多くの観光客がここを訪れます。
土と天然芝のオーソドックスな古ぼけた球場ですが、
ここは意外なことにスピードガンがあります。
しかし、感度が悪いのか、表示されたりされなかったり・・
BCリーグの群馬ペガサスが主催に使っているほか、
西武も時々、ここで主催しています。
2007年8月に西武主催の巨人戦がここで行われましたが、
ここで私は面白いものを見ました。
この日の先頭バッターは隠善、
その隠善がこともあろうか始球式の小学生の投げた球を
センター前に打ち返したのです!?
投げた小学生は驚いていましたが、場内爆笑です!
実はその次の高崎の試合でも隠善は始球式の球を打ち返したのですが、
おちゃらけているんだか、本当に愉快な選手です。
電車で行くことはかなり厳しいでしょう。
駐車場は公園内に点在する無料のものを利用できると思います。
近くのものもあれば、20分以上離れた場所のものもあります。
心配な時は早めに到着した方がいいでしょう。
高速道路は関越道の前橋インターか渋川伊香保インターから、
どちらも30分弱ですが、ETCが使えるなら、
駒寄パーキングのスマートICを使い、約15分。
上毛大橋を渡ってすぐです。
評価 C+
城南球場(群馬県高崎市)
群馬県内では前橋市の敷島球場と双璧をなす球場。
所有者は高崎市ですが、ここも敷島球場と同じく、
BCリーグのペガサスや西武が時々、主催のために使っています。
敷島球場同様、こちらも老朽化が進んでいますが、
両翼95mとややこちらの方が大きな器になっています。
敷島球場は周りを開放的な公園に囲まれ、
非常に風光明媚な立地に恵まれていますが、
こちらは国道と住宅街に囲まれています。
やや風光明媚さでは敷島球場に劣りますが、
ここは高崎駅から20分も歩けば到着できますし
交通の便はこちらの方が圧倒的にいいでしょう。
土と天然芝のどこにでもある球場ながら、
どうやら昨年、ここはスピードガンが設置されたそうです。
バックネット裏に席を取ると、高崎市役所の高いビルの後方に、
上毛三山の1つ榛名山が見えます。
ここが晴れて山頂まではっきりとしている時はいいのですが、
雲に隠れ始めると要注意!夕立の危険性があります。
群馬県に限らず、北関東の球場に共通して言えることは、
夕立に対する備えが必要ということです。
心配な時はあらかじめ銀傘などの屋根の下に席を取るといいでしょう。
高速道路は高崎インターから20分、藤岡インターから30分位です。
駐車場は隣の総合運動場を使いますが、
ここがいっぱいになると烏川という利根川の支流の向こう側の、
1km以上離れた場所に案内されるため、
少なくとも1時間半前に到着することをお勧めします。
球場の向こうの丘陵地帯は観音山といい、
市民の憩いの場所となっております。
その中でオベリスクのように突起状になっているものは、
高さ40mもの白衣大観音。高崎市のシンボルです。
評価 C+
足利市硬式野球場(栃木県足利市)
歴史の街足利に古くからある球場。
足利という街は、歴史を感じる街であると同時に、
山が近くに迫っていて、自然を豊かに感じる街です。
両毛線の足利駅を降りてしばらく歩くと左手に足利学校、
そもまま20分ほど歩くと総合運動公園が見えてきます。
その一角に目指す足利市硬式野球場がありました。
数年前に改装して、意外と古さを感じません。
私が初めて行ったのは2005年9月11日、
2時間前に球場に着きました。
三塁側内野スタンドのすぐ裏に売店があって、
野間口と佐藤(弘)がコーラを買っています。
その二人に向かって地元の子どもたちが、
「サインちょうだい!」するとルーキー野間口は、
「試合前だからダメダメ。できないできない。ごめんね‥」
なんて体よく追い払っていました。「ねぇサインしてよぉ」
と、なおもねだる子どもを振り切って二人は逃げるように球場へ。
「おっ、今日の先発は野間口なんだな。がんばれ!」
と心の中でエールを送っていると、豈図らんや、先発は酒井(-.-;)
「ノマ・・この横着者!」と一人苦笑しました。
その日、午前中は天気が良かったものの、
午後になってだんだん天気が悪くなってきました。
そして試合開始と同時に凄い雨!
長田が一塁線へ二塁打を放ったものの、すぐに試合は中断。
結局グラウンドは梅雨時の田んぼのようになり、
そのまま試合は中止になってしまいました。
地元のファンがスタンドの屋根の下で中止の放送にガッカリしていると、
主催のヤクルトのベンチから1人の選手が、
泥だらけのダイヤモンドを一周してホームにヘッドスライディング!
観客は大喜びです!するとビジターチームの巨人ベンチからも1人の選手が!?
野間口と同じルーキーの星でした。
ヤクルトの選手と同じようにダイヤモンドを一周して、
泥沼のようなホームベースに向かって、
こちらも豪快にヘッスラです。観客はやんややんやの大喝采!
なんてサービス精神!野間口と同じルーキーなのになんて違いでしょう。
横着者とナイスガイ・・そんな思い出が残りました。
土と天然芝のどこにでもある球場で、スピードガンもありません。
私は早めに到着して、運動公園内に車を留めましたが、
イースタンの試合がある時などは、
近くの中学校などの校庭を駐車場にしたりするようです。
高速道路は東北道佐野インターから40分、
北関東道大田桐生インターから20分ほどです。
ここは球場だけで行くのはもったいないです。
周りに足利学校や足利フラワーパーク、栗田美術館など、
必見の観光地が幾つもあります。
また、織姫公園や大岩山からの夜景はデートコースに最適です!
評価 C
宇都宮清原球場(栃木県宇都宮市)
収容人数30,000人を誇る北関東最大の球場。
昨年、一昨年と巨人が公式戦をここで開催しました。
内外野とも人工芝ながら、見やすい電光掲示板にスピードガンが完備。
一軍のチームがフランチャイズにしても、ここなら全く問題がありません。
私は昨年の5月30日に行きましたが、
その日面白い光景が・・始球式にお坊さんが登場したのです。
長いこと色々な試合を見てきましたが、
お坊さんが始球式で投げるのは初めてでした。
周りの子どもは「何でお坊さん?」なんて至極素朴な質問をすると、
「デットボールで人が死んだ時のためだよ」
なんて周りの大人がふざけて答えています(笑)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7199689
ここは宇都宮市と言ってもかなりの郊外、
昭和20年代までは清原村という芳賀郡の1つでした。
したがって、宇都宮の市街からもかなり遠く、
車かバスを使って向かうしかありません。
しかし、バスだと宇都宮駅から20分以上かかりますし、
車の場合も一番近い北関東道上三川インターから
すいていれば約20分、混んでいれば40分以上かかります。
球場の設備自体は素晴らしいものの、
決して交通の便のいい球場ではありません。
駐車場はファームの試合ならば、清原公園内の空きスペースに
どこかしら留められると思います。
足利球場の余分な観光情報を書いたのでここでも観光情報。
栃木県は桜の名所が多く、特に宇都宮市の南に位置する栃木市周辺は
素晴らしいスポットが点在しています。
特にお勧めなのが都賀町にある“つがの里”
園内に咲き誇る桜はもちろん、ライトアップされた山桜は必見です。
もう1つは栃木市の“大平山”、ここは山頂からの夜景も素晴らしく、
ドライブの帰りにぜひ立ち寄りたい所です。
評価 A+
水戸市民球場(茨城県水戸市)
常磐自動車道の水戸インターから10分ほどの所にあり、
交通の便の良い球場です。
公共交通機関の利用も水戸駅から、
茨城交通のバスを使えば20分ほどで到着します。
ここには昨年の5月に西武戦、9月にロッテ戦と、
2度も観戦に訪れました。
土と天然芝のやや年期を感じる球場で、
バックネットが緑色のナイロンネットでできており、
慣れるまでやや気になりました。
電光掲示板ですが、スピードガンはありません。
この球場は神宮球場と同じように、
バックネット裏がグラウンドと同じ高さになっており、
スタンドにはなっていません。
したがって観戦はややし辛いものの、
選手と同じ目線で観戦できるといった面白みがあります。
選手が準備運動をしたり、素振りをしたりするのを、
ここは普通の球場よりも間近で見ることができるでしょう。
5月の試合で、試合前打撃練習をする中井を見ていたら、
イチローの真似なんかしていました(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=xiUOrZhAOQo
駐車場は到着が速い時間ならばすぐ隣に留められます。
そこがいっぱいになると運動公園内の駐車場に、
順次案内されます。遠くても10分ほどです。
近くに梅園で有名な偕楽園や千波湖があり、
立ち寄ってもいいと思います。
評価 C
北関東(群馬・栃木・茨城)三県は地域ブランド力調査で常に最下位争い。
40番台にいつも低迷しています。
しかし、私は決してそんなつまらない土地ではないと断言します。
首都圏から近く、ちょっとした秘密のような観光地が点在しています。
今回は球場の話に合わせて少し紹介しましたが、
いつか別の機会にそのことをまとめてみたいと思います。
ファームの開催球場の話はこれでおしまい。
最初の時にも言いましたが、これはあくまで私の主観に基づいた話で、
人によって受け止め方や、感じ方が違うかもしれません。
また、記憶違いや思い過ごしもあるかもしれません。
そのあたりご容赦願います。
また、もしも間違ったことを書いていたらご指摘願います。
今年は試合を見に行く時は、球場についてもしっかり観察し、
球場レビューにも書いてみたいと思います。
明日からはいよいよオープン戦!
続いてファームの教育リーグも始まります。
私の紹介した話が少しでも観戦の役に立てば幸いです。
-
navigate_before 前の記事
高卒野手について・大田と橋本は今年どんな活躍を見せるか
2010年1月31日 -
次の記事 navigate_next
大田・田中のアベック本塁打!/市川の盗塁刺!
2010年4月1日
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件