長野久義について(2)・兄弟型の話

  • 舎人
    2009年09月04日 04:21 visibility4683


今から20年ほど前の週刊ベースボールに、


畑田国夫というコラムニストが


「兄弟型プロ野球珍獣図鑑」という連載をしていました。


スポーツ選手を血液型で活躍を占うことは以前にもありましたが、


これは兄弟の型で活躍を分析したり、予想したりするもの。


真偽のほどは定かではありませんが、


“巨人V9の時のレギュラーは全て次男だった”とか


“長男で本塁打王を取ったものは皆無、


原も一茂(長嶋)も長男だから打者としては大成しないだろう”とか


そんなことを書いているコラムでした。


長男は責任感が災いし、あまりプロ野球選手に向いていないとのこと。


またプロ野球選手になったとしても、


期待を裏切る可能性が高いとのこと。




そんな疑似科学を頭から信じた訳ではないのですが、


どうも気になって、毎年選手がドラフト指名されるたびに、


この兄弟型を密かにチェックしてきました。


私が見てきた限り、どうも投手はあまり当てはまらないものの、


打者にはこの兄弟型の法則がやや当てはまるような気がします。




日刊スポーツにはドラフト入団時の選手名鑑にこの兄弟型が載っています。


2004年の分をどうやら紛失してしまったようなのですが、


2002年以降ドラフトで入団した長男(第一子)のことを調べてみました。


すると、野手として入団したおよそ1/3の選手が長男(第一子)なのですが、


2002年以降の入団で長男(第一子)でレギュラー(級)になったのは


調べてみた限り村田(横浜)、鳥谷(阪神)、糸井・鶴岡(日ハム)、


坂口(オリックス)位しかいないようなのです。


2004年入団の選手は資料がないため分かりませんが、


2002年以降に入団してレギュラーになっている選手は、


すべて上にお兄さんかお姉さんがいるってことです。




その代わり上位で入団しながらまだ期待に応えていない


長男(第一子)の野手選手はこんなにいます。


森岡(2002年中日1位)


尾崎(2002年日ハム1位)


白浜(2003年広島1位)


平田(2005年高校中日1位)


田中(2006年大社中日1位)


神戸(2006年大社ロッテ3位)


松本(2008年横浜1位)


野本(2008年中日1位)




みんな若く、これからの選手ばかりですが、


中にはそろそろ結果を見せて欲しい選手もいることと思います。


その中で中日に昨年入団した野本は、


大学時から長野とよく比較されてきました。


長野よりむしろ上との評価もあった位なのに、


プロ入りして、なんだか思っていたよりパッとしません。




さて、長野の兄弟型ですが、


このライバル野本と同じ長男なのです。


妹が1人いるらしいのですが、


上にはお兄さんもお姉さんもいないようです。


苦労している野本を見ると、


長野も同じように苦労するような気がしてきます。




ところで、巨人は意識してか偶然か、


野手に関してはドラフトで長男(第一子)をほとんど指名してきませんでした。




2001年以降入団の野手の兄弟型(育成枠入団を除く)


2001年


大須賀 兄


2002年


長田 姉


山本 弟・弟


矢野 兄・姉


入野 兄


横川 姉


2003年


岩舘 兄


佐藤弘 姉


2004年


亀井 兄(資料はないがどうやら兄がいるらしい)


星 兄(資料はないがどうやら兄がいるらしい)


2005年


脇谷 姉・弟


2006年


円谷 姉・姉


寺内 姉


坂本 兄・弟


田中 兄・妹


伊集院 兄


2007年


加治前 姉


藤村 兄・妹


中井 姉


2008年


大田 兄・兄


橋本 兄・兄


仲澤 兄




2002年の山本(将光)以外、


見事に第一子を避けて指名していることが分かります。


おそらく偶然のことだと思いますが、


何か象徴めいたことであることは確かだと思います。


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