今年期待の若手選手たち(2)大田泰示

  • 舎人
    2011年01月18日 04:46 visibility1992





このシリーズ2回目、今日は大田についてです。

今朝のスポーツ報知に大田のことが載っていました。選手寮とジャイアンツ球場の間の移動バスが廃止され、歩くなりランニングするなりして練習に向かわなければならなくなったというものでしたが、その中に例の打法改造のことが触れてありました。



苦境は、若き大砲にはチャンスに映った。起伏が激しく、往復約5キロの道のりは過酷だが「下半身を鍛える、いいトレーニングになりますから」。現在、下半身主導の軸回転打法の習得に取り組んでいて、地面をしっかりとらえるためにも足腰の強化は不可欠。鬼指令も進化のためと、前向きにとらえた。

(2011年1月17日06時00分  スポーツ報知)



昨年の大田を考えると、どうしても原監督による打撃フォーム改造指令に触れない訳にいかないのですが、実際にそれがどの程度大田の打撃に影響を与えたのか?果たしてあの時に原監督による打撃フォーム改造指令がなかったら、どんなシーズンを送っていたかを考えてみたいと思います。
















まず大田をほめなくてはいけないことはこの2年間特に大きな故障もせずプレーできたということです。無事これ名馬といいますが、体が丈夫だということは選手として大成するために必須条件です。

成績の方を見てみると、全く問題なく順調に成長しているように思えます。1年目、2年目、共に一軍では結果を出せませんでしたが、イースタンリーグにおいてはほとんどの部門において成績を伸ばしています。唯一盗塁が16から10に減っていますが、この大型のスラッガータイプが2年連続でふた桁盗塁することは特筆すべきことです。1年目は相手がまさか走ってこないだろうと思っている間隙を突いた盗塁も多かったでしょうが、2年目は相手も大田の走塁を十分意識している中での盗塁です。1年目のふた桁盗塁が決してまぐれではないことを証明してくれました。走塁はさておき、注目すべきはやはり打撃についてです。打率・打点・本塁打が増え、三振が減っているという素晴らしい成長の跡を示しています。この成長曲線を維持してくれれば今年あたり一軍定着、来年あたり一軍スタメンレギュラーも見えてきていると思えてしまいます。



 



大田の打撃成績が一軍昇格前と昇格後どう変わったか比較してみます。原監督の打撃改造指示と前と後とで、大田の何が変わってしまったのか?実は打率はそんなに変わっていないのです。しかし、違うのは本塁打と打点の数です。6月の一軍昇格前、面白いように量産していた本塁打は、降格後もしばらくはペースが落ちず、7試合で4本塁打と量産をしていたのです。しかし、打撃改造の戸惑いからか7月になると突然本塁打は全く出なくなりました。なんと7月は14試合もあったのに本塁打は0、6月30日に17号を放つと18号が出たのは8月23日です。実に27試合も本塁打が出なかったのでした。大田が6月終了時点で17本の本塁打を放っていたのに対して、昨年イースタンで本塁打王になった筒香は6月終了時点で本塁打数は8本でした。しかし、大田が18号を打った8月23日を見てみると、筒香は前日の22日にすでに18号を放っており、いつの間にか逆転していたのでした。大田は9本差を逆転されていたのです。









もしも大田が原監督から打撃改造の指示を受けず、3月〜6月のペースでシーズンを過ごしていたら、どんな成績だったか?6月までの成績でシーズンを試算してみます。






これは2009年に中田翔が作った30本イースタン本塁打記録を破るものになります。もちろん、こんなのは机上の想像です。半年間に及ぶ長いシーズンを短期間の調子の良い時期で語ることはできないからです。しかし、その可能性があったことを検証することはやっていいことだと思います。








私は昨年、2人の大田を見たと言ってもいいほど、両極端の大田を見ました。1人の大田はすぐにでもレギュラーを張れるほどの打撃力です。軽打をするだけで右中間へ左中間へグングン打球が伸びて長打にしていました。チャンスにも強く、まるで打撃の神が光臨したような頼もしさでした。しかし、もう1人の大田はウドの大木そのもの、全く球に付いていけず、クルクルとバッターボックスの中で回転しています。まるでバレリーナのターンのような滑稽な三振に何度ため息を付いたか分かりません。いったい、どちらの大田が本当の大田なのか?ヤヌスの鏡ではないですが、この2人の大田は一体なんなのか?




大田の打撃結果を調べると、大田と言うのは突然の確変のある打者だということが分かります。3月〜6月も決して調子が良かった時期ばかりではなかったのです。むしろ、シーズン前半も不調の時期の方が長かった。それを数試合の大爆発によって一気に数字を押し上げていたのです。2人の大田とは、それぞれの打席における内容のこともありますが、この確変が入るか入らないかということもありそうです。

最初の確変は4月27日〜5月1日にかけてでした。この間の4試合で大田は、18打数8安打7打点3本塁打と暴れまくります。この時は打率を一気に4分も上げていました。

次の確変は5月8日〜15日辺りにかけて。この間の5試合で22打数11安打17打点3本塁打の大爆発です。

その次に確変は入ったのは5月29日からでした。6月10日までの7試合を30打数14安打7打点4本塁打、なんとこの7試合全てで打点を記録したのです!その好調の話は原監督の耳にも届き、大田は一軍に昇格したのでした。私はこの絶好調時の大田を目の当たりにしましたが、凄いの一言!まるで若い頃の清原を見ているような凄みを感じました。







大田2010年試合結果

イースタン公式戦

3月20日 西武戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振1四死球 打率.000

3月21日 西武戦 5打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.111

3月22日 西武戦 4打数1安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.154

3月30日 ハム戦 4打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.118

3月31日 ハム戦 4打数安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.190 累計本塁打1 

4月01日 ハム戦 4打数安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.240 累計本塁打1 

4月03日 楽天戦 4打数1安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.241 累計本塁打2

4月04日 楽天戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.212 累計本塁打2

4月06日 ヤク戦 3打数0安打0打点0本塁打 3三振1四死球 打率.194 累計本塁打2

4月07日 ヤク戦 3打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.180 累計本塁打2

4月08日 ヤク戦 3打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.191 累計本塁打2 

4月14日 千葉戦 2打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.182 累計本塁打2

4月17日 阪神戦 5打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.184 累計本塁打2

4月18日 阪神戦 4打数1安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.189 累計本塁打2

4月20日 ハム戦 3打数0安打0打点0本塁打 2三振1四死球 打率.179 累計本塁打2

4月21日 ハム戦 4打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.183 累計本塁打2

4月24日 千葉戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.172 累計本塁打2

4月25日 千葉戦 4打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.176 累計本塁打2

4月27日 西武戦 4打数安打打点1本塁打 0三振0四死球 打率.194 累計本塁打3 

4月29日 西武戦 5打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.221 累計本塁打3 

4月30日 楽天戦 4打数1安打打点本塁打 0三振0四死球 打率.222 累計本塁打4 

5月01日 楽天戦 5打数安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.233 累計本塁打5 

5月02日 楽天戦 4打数0安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.222 累計本塁打5

5月03日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振1四死球 打率.223 累計本塁打5

5月04日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 0三振1四死球 打率.225 累計本塁打5

5月05日 湘南戦 4打数0安打0打点0本塁打 2三振1四死球 打率.216 累計本塁打5

5月07日 ヤク戦 5打数0安打0打点0本塁打 4三振0四死球 打率.206 累計本塁打5

5月08日 ヤク戦 4打数安打0打点0本塁打 0三振2四死球 打率.216 累計本塁打5 

5月09日 ヤク戦 6打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.231 累計本塁打5 

5月12日 ハム戦 3打数安打打点本塁打 1三振2四死球 打率.242 累計本塁打7 

5月13日 ハム戦 4打数安打打点本塁打 0三振0四死球 打率.258 累計本塁打8 

5月15日 西武戦 5打数1安打打点0本塁打 1三振0四死球 打率.256 累計本塁打8 

5月16日 西武戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.248 累計本塁打8

5月18日 湘南戦 4打数1安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.248 累計本塁打9

5月19日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.248 累計本塁打9

5月25日 楽天戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.248 累計本塁打9

5月27日 楽天戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.248 累計本塁打9

5月28日 千葉戦 4打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.242 累計本塁打9

5月29日 千葉戦 5打数安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.247 累計本塁打10 

5月30日 千葉戦 5打数1安打打点0本塁打 2三振0四死球 打率.245 累計本塁打10 

6月05日 ヤク戦 5打数安打打点本塁打 0三振0四死球 打率.250 累計本塁打11 

6月06日 ヤク戦 5打数安打打点0本塁打 2三振0四死球 打率.254 累計本塁打11 

6月08日 湘南戦 3打数安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.261 累計本塁打12 

6月09日 湘南戦 3打数安打打点本塁打 1三振1四死球 打率.268 累計本塁打13 

6月10日 湘南戦 4打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.279 累計本塁打13 



6月12日 一軍登録



一軍公式戦

6月12日 福岡戦 3打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.000 先発和田

6月13日 福岡戦 3打数0安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.000 先発杉内



6月19日 一軍登録抹消



イースタン公式戦

6月19日 千葉戦 5打数2安打2打点本塁打 1三振0四死球 打率.282 累計本塁打14

6月20日 千葉戦 4打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.276 累計本塁打14

6月22日 西武戦 4打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.281 累計本塁打14

6月25日 楽天戦 6打数1安打打点本塁打 3三振0四死球 打率.277 累計本塁打15

6月26日 楽天戦 5打数1安打打点本塁打 2三振0四死球 打率.275 累計本塁打16

6月29日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振1四死球 打率.275 累計本塁打16

6月30日 湘南戦 5打数安打打点本塁打 1三振0四死球 打率.278 累計本塁打17

7月01日 湘南戦 3打数1安打0打点0本塁打 0三振2四死球 打率.279 累計本塁打17

7月04日 ハム戦 4打数0安打打点0本塁打 2三振0四死球 打率.274 累計本塁打17

7月06日 ハム戦 5打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.268 累計本塁打17

7月07日 ヤク戦 5打数安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.270 累計本塁打17

7月08日 ヤク戦 3打数1安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.271 累計本塁打17

7月14日 楽天戦 3打数0安打0打点0本塁打 0三振1四死球 打率.268 累計本塁打17

7月15日 楽天戦 4打数0安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.263 累計本塁打17

7月17日 西武戦 5打数安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.270 累計本塁打17

7月18日 西武戦 4打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.274 累計本塁打17

7月19日 千葉戦 4打数0安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.270 累計本塁打17

7月20日 千葉戦 5打数0安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.264 累計本塁打17

7月27日 西武戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.264 累計本塁打17

7月28日 西武戦 2打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.262 累計本塁打17

7月31日 西武戦 4打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.262 累計本塁打17

8月01日 西武戦 4打数1安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.262 累計本塁打17

8月06日 ヤク戦 5打数安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.264 累計本塁打17

8月07日 ヤク戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.261 累計本塁打17

8月08日 ヤク戦 3打数安打打点0本塁打 1三振1四死球 打率.265 累計本塁打17

8月09日 千葉戦 3打数0安打0打点0本塁打 3三振0四死球 打率.262 累計本塁打17

8月10日 千葉戦 4打数安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.265 累計本塁打17

8月11日 千葉戦 3打数0安打0打点0本塁打 2三振1四死球 打率.263 累計本塁打17

8月14日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.263 累計本塁打17

8月15日 湘南戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.259 累計本塁打17

8月20日 ハム戦 5打数1安打0打点0本塁打 3三振0四死球 打率.258 累計本塁打17

8月21日 楽天戦 5打数1安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.257 累計本塁打17

8月22日 楽天戦 3打数0安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.255 累計本塁打17

8月23日 楽天戦 4打数安打2打点本塁打 1三振0四死球 打率.258 累計本塁打18

8月24日 ヤク戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.255 累計本塁打18

8月25日 ヤク戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.252 累計本塁打18

8月26日 ヤク戦 4打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.255 累計本塁打18

8月28日 西武戦 4打数1安打打点本塁打 0三振0四死球 打率.254 累計本塁打19

8月29日 西武戦 4打数安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.257 累計本塁打19

9月01日 千葉戦 5打数0安打0打点0本塁打 2三振0四死球 打率.254 累計本塁打19

9月02日 千葉戦 4打数0安打0打点0本塁打 1三振1四死球 打率.251 累計本塁打19

9月04日 湘南戦 4打数1安打打点0本塁打 1三振1四死球 打率.251 累計本塁打19

9月05日 湘南戦 2打数0安打0打点0本塁打 0三振2四死球 打率.249 累計本塁打19

9月07日 ハム戦 4打数安打打点本塁打 0三振0四死球 打率.255 累計本塁打20 

9月09日 ハム戦 4打数安打打点0本塁打 0三振2四死球 打率.258 累計本塁打20 

9月10日 ハム戦 5打数安打打点0本塁打 1三振1四死球 打率.265 累計本塁打20 

9月13日 ハム戦 3打数0安打0打点0本塁打 2三振1四死球 打率.263 累計本塁打20

9月14日 湘南戦 3打数1安打打点0本塁打 2三振1四死球 打率.263 累計本塁打20

9月15日 湘南戦 4打数1安打0打点0本塁打 1三振0四死球 打率.263 累計本塁打20

9月17日 西武戦 4打数安打打点0本塁打 0三振0四死球 打率.266 累計本塁打20

9月18日 西武戦 4打数1安打0打点0本塁打 0三振0四死球 打率.265 累計本塁打20

9月19日 西武戦 5打数安打打点0本塁打 2三振0四死球 打率.270 累計本塁打20

9月20日 楽天戦 5打数1安打打点1本塁打 1三振0四死球 打率.269 累計本塁打21

9月21日 楽天戦 2打数0安打0打点0本塁打 1三振2四死球 打率.268 累計本塁打21

9月24日 千葉戦 4打数0安打0打点0本塁打 3三振0四死球 打率.265 累計本塁打21

9月25日 千葉戦 3打数1安打0打点0本塁打 0三振1四死球 打率.265 累計本塁打21



月別成績

3月

05試合 21打数04安打 01打点 1本塁打 打率.190

4月

16試合 60打数14安打 07打点 3本塁打 打率.233

5月

19試合 82打数22安打 22打点 6本塁打 打率.268

6月

12試合 53打数20安打 16打点 7本塁打 打率.268

7月

14試合 55打数11安打 05打点 0本塁打 打率.200

8月

18試合 71打数17安打 07打点 2本塁打 打率.239

9月

17試合 65打数20安打 12打点 2本塁打 打率.308



2軍に降格後の大田の確変は僅かにシーズン終盤の9月7日〜9日にかけてあったくらいで、一軍昇格前のような大爆発はありませんでした。原監督の打撃フォーム改造指令は大田から本塁打を奪っただけでなく、そういった突然の大爆発の確変をも奪ったのでした。月別打撃成績を見てみると、原監督の指導が行き届いていたシーズンインの頃は絶不調。それが原監督の呪縛から離れ、ファームで試行錯誤しているうちに何かを掴み、突然の大爆発が出るようになったのです。調子の良さは長続きせず数試合で元に戻ってしまうのですから、これは“覚醒”ではなく、まさにただの“確変”だった訳です。それでも、それまで何の結果も出なかった大田には大きな自信になったことと思います。私はその自信をいつか本当の“覚醒”に繋げてくれればいいなと思っていました。しかし、原監督は大田の“確変”を認めず、“覚醒”を求めたのです。“確変”による見せかけの結果よりも、本当の実力を付けて欲しいということだったのかもしれません。それは指導者として間違った指示ではなかったと思います。一軍昇格時の調子がいかに良かったとしても、大田はそのままでは一軍で通用しないと判断したということです。2軍でしか通用しない技術はいくら磨いても意味が無いということでしょう。確かに大田の一軍での打撃は相手投手に翻弄され、見るべきものがありませんでした。しかし、その相手投手はパ・リーグMVPで17勝の和田と、16勝の杉内だったのです。判断材料にするにはあまりにも厳しい気がします。







動画はあまりに長くなってしまったため、一軍昇格前と後のものに分けて作りました。Part1は気持ちの良いヒットや本塁打が続き、大田の魅力がたくさん詰まっています。しかし、Part2は打撃改造に苦しみフォームを気にするあまり、凡打を繰り返す大田の姿も収録しました。大田の悲鳴が聞こえてきそうです。しかし、そういった中でも大田はめげずにヒットを打ち、プレーしたのでした。

それにしてもヒットや本塁打を打っている時の大田はそこまでダメ出しされるほどヒドいものなのかと思います。6月の頃の打撃など、力みが全くなくそれなりにきれいな打ち方をしているように私には写ります。以前の日記で大田の打撃改造について考えたことがありましたが、原監督の理想は分かりますが、私はやはり大田にはもう少し自由に打たせてあげて欲しかったと思っています。理想を押し付けることで“角を矯めて牛を殺す”ことが心配なのです。



大田泰示 2010年の活躍!Part 1


大田泰示 2010年の活躍!Part 2




大田は辻内と同じで体格の割に下半身が弱く、しっかりと体幹で上半身が支えられていなかった気がします。そのために守備が雑で、体の動きに足がついていっていないようなエラーを犯すのだと思うのです。打撃においても軸足云々もさることながら、上半身に比べ下半身が弱いことによって、バッターボックスの中で粘りが利いていないのではないかと思います。あの滑稽なバレリーナターンは下半身の粘りの無さに原因があるように思えます。

ジャイアンツ球場までは往復で5.2キロあるそうですが、往復のランニングは下半身強化にいい機会でしょう。体幹がしっかりしてくれば、結果も付いてくることと思います。大田は今年結果が出なかったら背番号55を返上すると語ったそうですが、何とか結果を出して本当の意味で55番をものにして欲しいと思います。



次回このシリーズは笠原について。次回も乞うご期待!




































































































































































































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