成熟か旧態か

ドイツW杯の日本代表メンバーが決定しました。
これまでのジーコ監督の選考傾向から判断すれば、妥当なメンバーと言えるのではないでしょうか。他方で、マスコミや個人ブログなどを見ると「サプライズがあるかどうか」がもっぱらの話題となっていました。順当な強化が成されていればサプライズは必要ないわけで、サプライズ待望論は、代わり映えしないメンバー構成や日韓W杯からの上積みの無さへの危惧の裏返し、とも取れると思います。

そこで今回は過去のW杯代表選出の推移をまとめてみました。
まずは各大会時での連続出場選手の人数を比較してみます。日本はW杯歴が浅くデータ数が少ないので、参考までにアメリカW杯最終予選のメンバーも対象に入れてみました(カッコ内は当時の平均年齢)。

93アメリカ最終予選(27.5) → 98フランス本大会(26.0)・・・ 2人
98フランス本大会 → 02日韓本大会(25.2)・・・ 8人
02日韓本大会 → 06ドイツ本大会(28.6)・・・ 11人

日韓→ドイツにまたがって出場した選手は11人もいます。フランス→日韓も8人と多いのですが平均年齢は下がっており、フランス大会当時は気鋭の若手だった小野や中田らが日韓大会では中心選手として他の若手と共に連続出場を果たした、と考えれば今回ドイツ大会の選考(日韓大会より平均年齢が単純に4歳近く上昇)とはちょっと質が異なります。

次に世代間の強化についてですが、各大会直近の五輪にも選出された代表選手の人数は下記の通りです(オーバーエイジ選手は除く)。

96アトランタ五輪 → 98フランスW杯・・・ 3人
00シドニー五輪 → 02日韓W杯・・・ 7人
04アテネ五輪 → 06ドイツ W杯・・・ 1人

フランス大会を指揮したトルシエ監督はシドニー五輪監督も兼任、メンバーの主力は99ワールドユースで準優勝した『黄金世代』と呼ばれる日本サッカー史上でも非常に優秀な選手達であった、という事情があります。しかし、今回『アテネ経由ドイツ行き』がこれほど少ないのは、長期的視野に立った育成に何らかの問題点があると言えるのではないでしょうか(例えば、現状では各年代代表間の戦術的共通点が少ないので、せっかく有望選手が『飛び級』しても、フィットせずに成長の機会を逃している気がする)。
今大会はともかく、2010年を考えると不安が残ります。

日韓W杯終了後、まだ若く経験不足が否めなかった代表を評して「彼らが成熟するドイツ大会ではどれだけ強くなっているのだろう」という期待論が多くありました。
あれから4年が経過し、大幅にはメンバーを変えずに『成熟』を果たした日本代表がドイツでどのような戦いを見せるのでしょうか。

個人的には、意外とスイスイ勝ち上がるような気もするのですが・・・。

 

※今回の日記は拙ブログ『作戦会議』のコピペです。手抜き・・・。

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