やらしぃ
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おかき
2009年11月18日 23:37 visibility1510
ここ数年で日本代表が弱くなったという人がいる。昨今の成績から中々勝てない、あるいは大差で勝てない。そういう結果を持ってすればそう捉える事も可能だろう。しかし、日本が弱くなったのではなく、実際は他の国の進化の速度の方が日本代表を上回っていると考えるのはどうだろう。少なくとも私はそう考えている。
日本だってJリーグが出来て、たった5年でワールドカップに行ける様になった。 それまで約40年以上どう戦ってもアジアの壁は厚いものだったが、それをJリーグというプロ化を旗印に、海外から多くの指導者や有名選手が加入して一気にレベルを上げた。他の国の進化などまるでなかったかの様に急成長した。
今、この逆の状況が起きている。日本サッカー協会は、2000年より指導者をアジアの各地に派遣して、アジア全体のレベル向上に努めている。この指導者派遣事業は直ぐに結果に繋がるものではないが、徐々に結果を出し始めている。その最たる例がこの試合を戦ったシリアだろう。殆ど報道されていないだろうが、シリアは2007年に韓国で行われたU-17W杯に出場し、北京五輪は日本と同じ組に入ったがグループ2位で2次予選を突破した。ワールドカップのアジア予選ではイラン、クゥエート、UAEという中東の強豪に囲まれながら、勝ち点8を挙げでUAEに得失点差で1及ばず3次予選で敗退したが大健闘だった。
その2007年からシリアサッカー協会で活動していたのが、横浜FCサポーターならおなじみの元横浜FC泉ジュニアユース監督の屋良充紀氏である。そこを退団してどこに行ったのかと思ったら、JICAの派遣事業をいかしてシリアにいた。そしてユース世代の指導や、シリアサッカー協会の指導教則そのものの作成や手直しという協会のテクニカルアドバイザーとしてのポジション。もちろん前任者の曽根純也氏や稲橋徳彦氏もほぼ同様のことを行っていたに違いない。2006年からシリアには指導者派遣が行われており、18歳の子が成人して今花が開こうとしている。
今まで何もしてこなかったと言っても良い環境に対して、種を蒔き水をやったら最初はグングン伸びていくだろう。花が咲いている日本とは成長に差があって当然なのだ。ただそこで諦めるのではなく、日本はさらにそれ以上にどうやって伸びていくのかという方法を考えていくことで、日本もより強くなる。だから日本が弱くなったなどと悲観する必要はない。周りが強くなってきたのだ。もう少し言えば、日本は60年代や70年代は東南アジアのチームにボコボコにされていた事を考えると、強化って本当に大変だし難しいし、時間も労力も必要。それでいて、見返りが必ずある訳でもない。だから面白いんだけどね。人間くさくて。
このシリアとベトナムのアジアカップ予選を見ていると、本当に10年近く前とは見違えるサッカーを両者ともしているのだ。精度や各判断のスピードが遅いのは仕方ないが、縦パスに意図があり、サイドに展開してしっかりと組み立てる意識がある。とりあえず大きなボールを蹴ってカウンターだなんてイメージを持ってみているとサッカーを知らない自分が恥ずかしく思ってしまう。
それにしても、気になっていた屋良氏は今年の6月で退任しているではないか。。。まったくやらしぃわぁ。。
後任は、公認B級ライセンス保持者でトレセンコーチの津島直樹氏。とうとうそのレベルまで派遣か。シリアから目が離せない。
試合はベトナムが後半35分に一人退場したが、ゴール前を固める相手を崩せずスコアレスドロー。せっかく見ていたのに、こんな結果は「やらしい」わぁ。
結局それが言いたいだけかwww
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- 事務局に通報しました。
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