見世物

  • おかき
    2009年12月10日 23:27 visibility223

さて、クラブワールドカップである。日本では全く注目されていない「世界一の」クラブを決める大会である。そもそもそれまでも注目されていたかというと素直に頷けないが。

この試合はまさしく開催国枠の王族の見世物状態であった。それもその筈。中東のクラブのいくつかはその国の王族のものだったりするのだから。純粋にクラブ世界一を決める大会というよりも、自国の繁栄や裕福さ、自分のクラブの強さを伝えたいと言う感じが伝わってくる。
それは殊にJリーグを見ている人間にとっては、毎シーズンどこかのチームが中東のチームに主力の外国人選手をオイルマネーの力によって奪われていくという一種の喪失感を感じているからに違いない。

そんな思いを晴らしてくれたのがオークランドだった。このオークランドはクラブワールドカップに3大会連続出場しているが、未だに勝利がない。そもそもオセアニア代表の勝利もシドニーFCの順位決定戦だけ。それでもNZ代表がワールドカップ出場を決めた事が何かのきっかけになったのだろうか、0-2と完勝した。
先制点は右サイドを突破して、DFラインの裏にサイドからグラウンダーのクロス。これをFWが反応して押し込んだもの。追加点は美しい弧を描くミドルシュート。

アル・アハリは開催国枠のUAEのアル・アハリで、昨年出場してパチューカに2-0から2-4という大逆転負けを喫したいたエジプトのアル・アハリではない。このアル・アハリは正直開催国枠にしてもかなり微妙なレベル。

と、御託を並べてみたが、結局こんな話になってしまうのも、このクラブワールドカップがかなり微妙なバランスの上に成り立つ妥協の産物ってわかっているからなのだろう。レベルの高い試合を見たければスペインでもイングランドでもTVで放送している。それに長距離を移動してコンディションは良くないだろうし、そもそもモチベーションも賞金と名誉以外に強調できる材料もない。この開幕戦ですら14000弱。今までの日本での開催ですら、関東の指導者等に招待券を配らなければ席を埋められない状況だった。

どの国でもクラブワールドカップは見世物なのは推して知るべしなのかも知れない。

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