最大の落とし穴

  • おかき
    2009年11月19日 08:21 visibility112


アイルランドの選手が主審に副審にまるで飛び掛らんまでの勢いで、抗議に行く。全員アクションは一緒だ。「ハンドだ!」と。特に一番近くにいたGKシェイ・ギブンは、自分の腕を何度も叩いてそれをアピールした。だが、判定は覆らない。映像を見る限りでは明らかにハンドであるが、これもサッカーと言ってしまえばそこまでなのだが、あまりにも残酷な結末だった。


 


前半からフランス代表、アイルランド代表ともガッチリ組み合って非常にレベルが高いゲームを展開。奪っては奪われ、奪われては奪い返すめまぐるしく展開は変わり、どちらも一瞬たりとも気の抜けない試合だった。それでもプレーオフの第1試合で敗れているアイルランドの方がやや気持ちは前にあった。サイドMFのローレンス、ダフの動きが良い。そのダフがサイドをえぐって内に折り返したボールを押し込んだのが、エースのロビー・キーン。前半32分。


この得点でアイルランドは追いついた。そして、次の得点をと目論むが後半、ダフがドイルからの裏のパスに抜け出してフランスGKロリスと1対1になるが止められ、キーンがドイルからのパスに抜け出してGKロリスを交わすがシュートを打ち切れない。次の1点をめぐる攻防は激しかったが、フランスはアネルカが疲れてしまうと、勢いをなくした。アンリは全盛期の様な研ぎ澄まされたナイフの様な鋭さはなく、 ダンとオシェイ、マクシェーンというアイルランドのDFに押さえ込まれた。


 


フランス代表はゴブ、マルダを投入するが事態を打開できず、とうとう1-1で延長戦に。


 


そして、その延長前半13分。事件は起こる。 フランスが自陣センターサークル付近からのロングボールを蹴る。これがやや大きく流れ、追いかけていたアンリは身体を伸ばし左腕でそれをコントロールし、中にいたギャラスに折り返す。これをGKギブンが飛び出していたアイルランドゴールに流し込んでトータル2-1と逆転。これに納得のいかないアイルランド代表が猛抗議するが判定は変わる事無く試合は続行。


延長後半フランス代表はペースを落としてアイルランドの攻撃からゴールマウスを守りきってトータル2-1で、フランスに凱歌が上がった。ヨーロッパの強豪同士で非常にレベルが高く、また両者のタフな部分も伝わってきた試合だけに、あの誤審と呼ばれてもおかしくないプレーでそれにケチが付いてしまった。特にアイルランドにすればやや押し気味に進めていただけに、ここに落とし穴があるとは誰も思わなかっただろう。第1戦の失点もシュートがDFに当たって方向が変わってゴールに入ったものだけに、この2戦で負けた心地がしていない筈だ。


アイルランド代表監督トラパットーニ(愛称はトラップ)でも読みきれなかったトラップが自陣のゴール前に存在していたとでも言うべきか。










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