完敗で崖っぷちに

  • 和田浜
    2009年11月19日 23:34 visibility52

 11月15日、とりぎんバードスタジアムでガイナーレ鳥取はHondaFCと対戦しました。


 


 JFL後期第15節となります。J2昇格圏内の3位にいたガイナーレ鳥取としては、そのポジションを維持したかったのですが、ここで立ち塞がったのはJFLの門番とも称されるHondaFCでした。


 


 天候は悪くなかったです。大きな雲と雲の合間から日が射し、冷たい風をいくらか和らげてくれていました。ピッチ状態は良好でした。前日に天皇杯4回戦が行われていましたから、多少、荒れているのではないかと思っていました。とりぎんバードスタジアムのスタッフの努力を感じました。


 


 この試合はBSS・NKT・NCNがテレビ中継をしていました。注目度は観衆の数字にも表れ、とりぎんバードスタジアムでのホームゲームでは史上最多の6,188人を記録しました。こうしてお膳立てはととのっていました。あとはガイナーレ鳥取がHondaFCを破り、勝ち星を添えれば最高の一日になっていたはずでした。


 


 多くの観衆とカメラが見守る中、大きく遅れることなくキックオフされました。ガイナーレ鳥取は最終ラインを高く設定していました。最終ラインとGKシュナイダー選手との距離が開いており、これまでとは少し違う印象を受けました。そこに向かってHondaFCの前線は勢い良く飛び込んできました。ガイナーレ鳥取の最終ラインは縦と横に揺さぶられ、消耗の度合いを深めていきました。


 


 前半6分に早々と先制を許します。左サイドからクロスを入れられ、中央にいたHondaFCの選手がマークを振り切ってゴールを決めました。それぞれの動きに無駄がありませんでした。その後、当然のことながらガイナーレ鳥取も、まずは同点に追いつくために攻撃を仕掛けます。HondaFCの守備は固かったです。ガイナーレ鳥取がパスを供給しようとするのですが、必ずと言っていいほど脚や身体が入ってきてコースを塞いでいました。ガイナーレ鳥取が体現しなければならない攻撃と守備をしていたように思います。


 


 ただ先制してからのHondaFCはファールを受けた後、選手が立ち上がるまで時間がかかっていたので、まだガイナーレ鳥取にもチャンスは有ると感じました。前半終了間際の時間帯はガイナーレ鳥取が流れをつかんでいました。いま振り返れば、この時に同点に追いつけなかったのが悔やまれます。後半にHondaFCが2点目を奪ってからは完全に息を吹き返しました。


 


 0-1で前半を終えました。ガイナーレ鳥取は後半の頭からハメド選手を投入し、前線の活性化を図りました。ハメド選手が入ってからは左サイドからの攻撃が増えました。HondaFCの寄せと守備は固く、なかなか有効なクロスやシュートを放つことができませんでした。時間の経過とともにガイナーレ鳥取はスタミナを消耗していました。HondaFCの速さと圧力に屈し、後半15分と後半32分に追加点を獲られました。反撃は後半38分のハメド選手のゴールだけに抑えられました。結局、1-3で試合終了しました。


 


 試合終了を告げる笛が吹かれると、その場で倒れ込むガイナーレ鳥取の選手も見られました。ゴール裏のサポーターからはブーイングも飛んでいました。


 


 これでガイナーレ鳥取はJ2昇格圏内から転落し、5位となりました。自力での可能性が消滅しました。しかし、まだ完全に可能性が潰えたわけではありません。必ず2勝して天命を待ちたいです。そのためにも、まず次節での1勝が不可欠です。アウェイでホンダロックと対戦します。ガイナーレ鳥取はお膳立てしてもらった大一番を落としたのですから、次は自らの力で超大一番を作り上げてもらいたいです。

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