来日中のグアテマラ代表が過去に八百長?サッカー選手が八百長に手を出すワケとは

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    2013年09月06日 18:52 visibility249

おそらく「八百長」という言葉を知らない人はほとんどいないだろう。
スポーツ選手が正々堂々と勝負せずに、わざと試合に負けたり勝ったりすることで、第三者から金銭的支援を受けるという行為だ。

サッカー界でもそれは例外ではない。
「欧州では昨年、70~100試合が八百長で操作された可能性がある」と、サッカー賭博の監視機関「スポーツレーダー」が証言したことが大きな波紋を呼んでいる。

今日6日に日本代表と親善試合を行うために来日しているグアテマラ代表も、八百長に汚染された暗い過去を背負っている。
グアテマラは昨年、八百長に関ったとして元グアテマラ代表選手3人がFIFAから永久追放処分を受けているのだ。
その3人のうちの一人、グスタボ・アドルフォ・カブレラ・マロキンは、2010年に日本代表との親善試合でグアテマラ代表の選手として来日し、試合にも出場していた。

しかしながら、彼はもう二度とグアテマラ代表としてグラウンドに立つことはない。
お金の誘惑に負けた結果、選手生命そのものを失ってしまったのだ。

グアテマラ代表選手における出来事からもわかる通り、八百長という行為は、スポーツマンシップに反するというだけではなく、事実が発覚したら選手は選手生命を絶たれる可能性が高く、リスクの高い行為である。
しかしながら、何故スポーツ選手は、そんなリスクを背負ってでも八百長に手を出してしまうのだろうか?

それは、スポーツ選手の苦しい経済事情に原因があると言われている。
率直に言ってしまえば、お金が必要という弱みに漬け込まれているのだ。

プロスポーツの世界といえば、多くの人たちにとって、憧れの世界である。スポーツ選手は試合で素晴らしいプレーを披露し、多くのものを感動させ、勝利を勝ち取ることによって大金を得ることができるという、夢のような世界であるように思える。

しかしながら、そういった良い思いができるのは、実はほんの一握りであり、多くの選手は低い給料でプレーしなければならず、しかも将来の保証もないというハイリスクの世界であるのが事実だ。

苦しい経済状況の選手らに対し、非社会的なグループのメンバーが、お金をだしに八百長を仕掛けてくるというのが、最も多いパターンのようだ。
なかには、彼らに脅されるような形で八百長を受ける選手もいるという。

ちなみに、今のところJリーグでは、八百長を疑われるような問題は一つも起きていない。
ただし、totoの導入をきっかけに八百長を取り締まるための対策は行われている。
現在行われている対策のひとつとして、試合の前日に選手らを同じホテルに泊まらせていることが挙げられる。
この対策は費用もかなりかかるので、クラブの財政を苦しめることになっているのだが、実際に八百長が起こった時のリスクを考えると、やむを得ないのかもしれない。

Jリーグでは、来年からプロサッカークラブの数を大幅に増やして、J3リーグを創設する。
これは財政的に苦しいプロサッカー選手が増えるという事と同じだ。
残念ながら現在のJリーグでは、この事実を否定することは難しい。

そのような状況で、Jリーグはこれからも健全なリーグを維持し続ける必要があるのだ。
果たしてそれは可能なことなのだろうか。もちろん、来年までどうなるかはわからないが、八百長における危機感だけは持ち続ける必要はあるだろう。

リーグにとっての新たなる試練が、来季は待ち受けているのかもしれない。

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