2015:J2:8節:H:vsロアッソ熊本「堅い守備を基軸に先制点を活かし快勝」その3

H:岡山:2-0:24矢島 慎也

経過

6竹田 忠嗣が、FKを岡山が攻める向きから見て右側に張っていた35岩政 大樹を狙ったボールを蹴る。
これは、クリアされるが、8渡邊 一仁が再びヘッドで中に落とす。
11染矢 一樹が、これを1トラップ後反転シュートを放つと熊本の選手に当たって、オフサイドトラップが失敗して、フリーとなった24矢島 慎也の下へ毀れる。
ラッキーな形だったが、しっかり24矢島 慎也が流し込んで得点。

分析

まず、35岩政 大樹がサイドに張った狙いだが、密集地帯を避け競り合いの勝率を上げる狙いと少し外に熊本の選手を引っ張るという狙いがあった。
そこにポジションに張るだけで効果があるが、今回は、そこを使った事で、さらにそこに張り付ける事が出来た。
これは熊本の守備を崩す手段である。

8渡邊 一仁のところは、基本的なポジショニングなので、説明は割愛させて頂く。

その次の11染矢 一樹の所だが、8高柳 一誠が、11染矢 一樹のドリブルコースを消しにいった。
結果から言えば、そのため24矢島 慎也の前にスペースが出来てしまいフリーで24矢島 慎也が至近距離からシュートを放つことが出来た。
本来ラインは、スペースを空けるとしたら4バックならSBの所。
中央を残すのは、そこに通されると失点の確率が高くなるからである。
しかし、CBでない8高柳 一誠が、そこに居た事で、DHらしく取る事にチャレンジし、そこのスペースを空けてしまった。
結果論から言えば、オフサイドトラップをかけていない以上、そこに留まって11染矢 一樹に体を当てて抑えに行っている熊本選手の後ろのスペースをカバーする事と24矢島 慎也をフリーにさせない必要があった。
しかし、誤った判断により本来一番空けては行けない所を空けてしまう結果になった。
偶然そこに転がったラッキーではあったが、熊本の小さな判断ミスが命取りになったという得点シーン。

H:岡山:3-0:14押谷 祐樹(24矢島 慎也)

経過

ビルトアップの段階で、熊本のプレスを掻い潜る。
その流れの中の24矢島 慎也の所で、ドリブルに切り替えて、熊本の選手をかわして、24矢島 慎也は、前を向いて14押谷 祐樹の動きを察知するとそこに絶妙なスルーパスを通す。
GKの21金井 大樹も飛び出し、近くのCB二人も寄せに良くが、丁度その間の所で、14押谷 祐樹が地面に落ちる前に絶妙な1トラップする事で、21金井 大樹をかわす事に成功する。
最後ゴール前に戻り14押谷 祐樹のシュートを防ごうとするもその先を14押谷 祐樹のシュートが通り過ぎて、ゴールネットを揺らして得点。

分析

少ないドリブルに対して、多くのパスでビルトアップを行い、24矢島 慎也の所で、アクセントを入れた。
そういったビルトアップというのは、どこで変化を入れるかというのが、重要になる。
パスを続けることで、相手の注意をパスに関係するもに比重を置かせることで、隙が生じる。
そこの見極めのための視野の広さと判断力が、鍵を握る。
24矢島 慎也の前の流れでも10千明 聖典もドリブルという選択をするもフリーになり切れず、バックパスをした。
こういった行けると思ったら挑戦しても問題ないし、無理だと思ったら戻す勇気というのも必要である。
結果的に24矢島 慎也の所で、フリーに成れたのだから結果良し。

ゴールとアシストを記録した両選手のプレーの部分は、センスに溢れるものであり、二人とも非凡な才能を持った選手である事を感じさせられた。
本当に高い技術があるエクセレントなゴールとアシスト。

4、試合考察

4-1:ファジ史上最恐のハイプレス

この試合のスタメンは、14押谷 祐樹、33伊藤 大介、11染矢 一樹という運動量とスピードのある3人。
この3人は凄い所は、前半は勿論、交代するまで走り続ける点である。
そのプレスは、確かな技術が無ければミスしてもおかしくないというレベルであり、効果的楔形パスやロングパスを防ぐ意味で、非常に有効。
実際にここまでの岡山の試合を振り返ってもGKとの1対1になったシーンというのは、少ない。
この試合では、少し危ない場面があったものの自由にはさせなかった。
ロングパスもほとんどは、精度を欠き通らなかった。
また、後半の失点が多くなるのもこうしたハイプレスが出来なくなるかである。

その4に続く。

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