2017:J2:4節:H:vs京都サンガF.C.「前進!上昇!エース復帰で今季初勝利!」その3

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:A
総合評価:B

A:京都

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:D
総合評価:C

文章評

 勝利が無く、心配された開幕戦からの3試合でしたが、4試合目に今季初勝利という結果を残す事ができました。3試合とこの試合を含めて、守備を崩されてというよりは、クロスやセットプレーという高さ不足という弱点を突かれての失点が続いている状況です。良いサッカーをしているのに得点がとれず、気が付いてたら勝てないという変な気持ち悪さを感じていたサポーターも多かったのではないでしょうか?

 この試合の勝因として、多くの方が、十中八九24赤嶺 真吾の復帰を挙げると思われます。実際に大きなウェイトを占めるのですが、それが何故なのか、深く考察する必要性があると感じます。
 まずは、考えられるのが、24赤嶺 真吾が復帰するまでは、不足していた決定力。同点ゴールのシーンは、GKの1菅野 孝憲が立ち塞がっていましたが、コースを見つけてしっかり決めたという落ち着きを感じさせるものでした。そのパスを呼び込むポジショニングを含め、自然体を感じさせるものがチームに勢いをもたらしました。足りなかったピースが埋まったというシーンでした。
 もちろん、20藤本 佳希が駄目というよりは、チームにフィットしていなかった事が大きいと言えるでしょう。それは、メンバーと戦い方を変えた天皇杯で、3試合連続ゴールを決めたいるからです。相手が、札幌とベストメンバーの鹿島という事を考えると、20藤本 佳希の潜在能力の高さ感じる実績であると思います。岡山で覚醒したあの川又 堅碁も代表でゴールこそ決めましたが、ポストプレーが出来ないという事で、代表に呼ばれなくなりました。クラブでもスランプに陥るきっかけにもなってしまいました。20藤本 佳希のためにチームのスタイルを変更する事は考えられない。そう考える、20藤本 佳希は、この4試合で見せた僅かに見えた成長を大きなものにできるのか。選手生命にも関係する大きな岐路に立たされていると言えるでしょう。
 運動量に関しては、得点分析通りなので、割愛させて頂きます。
 さて、今度は新たな視点というよりは、皆さんお気づきの点のビルトアップからのポゼッションのレベルの高さと言えるでしょう。特にこれが際立ったのが熊本戦でしたが、決定機逸機と試合終了間際の隙を突かれたの失点により、勝利に結びつかなかった。この試合の様な奇跡の様な展開というのは、やはりゴール前でのストライカーの嗅覚というのが、大きな要素と考えられる。30豊川 雄太もこの部分に優れる選手ですが、怪我人が多発している状況で、力みが目立ちます。怪我人が戻ってきて、得点の予感が増してくれば、30豊川 雄太の力みが消えて、得点機会が増えてくる事も十分考えられます。昨季の14押谷 祐樹同様にスタメンから入った場合は、守備の役割の比重が大きく、得点を奪うのは、難しい状況でした。30豊川 雄太は、スーパーサブという考え方も確かにあると思いますが、昨季の実績や今季に懸ける気持ち、パフォーマンスを考えると、スタメンが妥当と言えるでしょう。
 バイタルエリア付近まで、ボールを回せるているので、後は、1つ1つのプレーを結び付けてゴールに繋げるだけです。あと少しというところまで来ているので、メンバーが揃ってくれば、得点は、自然と増えてくれると思います。24赤嶺 真吾という選手が復帰しただけの今季初勝利と考えても、チームに得点をできる土壌があったと言えます。そう考えると、この試合の選手のコメント通り、チームで勝ち取ったものであり、逆転勝利であったと思います。

 最後に1つ進化の兆しがありました。それは、CBのオーバーラップです。ここ2シーズン程、6竹田 忠嗣のみオーバーラップを仕掛けていましたが、この試合では、3人ともそういったプレーが見られました。得点を奪って勝利を掴むという強い意志を感じました。ポゼッションの力が高まった事で、生まれた攻撃パターンと言えます。カウンターのリスクが高まりますが、ここまで後ろで回すだけでボールを奪われて、危険なシーンを作られていました。前方へのパス数も多く、前への意識を強く感じます。後は、高さ不足を如何にカバーするか。高いポゼッションで、多くの得点を奪う。そうすれば、この試合に様に勝つことが可能と言えるでしょう。

 この勝利をきっかけに上昇気流に乗って欲しい。そういった期待を抱いてしまうぐらい、久々の気持ちのいいリーグ戦での勝利でした。これからが楽しみです。

試合評

MOM:24赤嶺 真吾(岡山)
MIP:18望月 嶺臣(京都)
満足度:9点(10点満点)

岡山から世界へ 
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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