2012年巨人のルーキー回顧-3:一岡 竜司(右投手)

ドラ3:一岡(21才)の今年の成績

一軍:4試合5回、0勝0敗0H0S,防御率3.60,WHIP:1.00、三振率(9回換算):5.4
二軍:46試合48回2/3,7勝1敗14S,防御率0.55, WHIP:0.99、三振率(9回換算):9.2

 専門学校卒と異色の経歴で、どちらかと言えば無名だった投手。速い直球を投げるものの、投手としては未完成で年齢も若いので、あくまでも素材を見込んでの指名だったと思う。しかし、1年目から二軍ではリリーフで無双状態。抑えを任され、イースタン2位のセーブ数をあげた。注目すべきは、0.55という防御率に加えて奪三振率:9.2で、球威でイースタンの打者を圧倒していた。与四球率も9回換算で2.8にとどまり制球もまずまずであった。直球とスライダー・フォークが武器で、キャラ的に、マシソン・福田と被るので、二軍では無双状態だったが一軍での登板は限られる形になった。一軍での数字が「今一つ」のように見えるが、夏場にイースタンで、6試合連続登板してすべて抑えた直後、急きょ一軍に上げられてなげた試合の結果(1回3安打2失点)が悪かっただけである。率直にいってこの起用は無茶で、1軍と2軍の首脳陣の意志の疎通がうまくいってなかったことを示す。また、一岡が「育成本流」の選手ではないことも示している。実際、イースタンリーグ終盤では調子を落とし、フェニックスリーグでは登板すら少なかった。夏場の酷使がもとで、どこか故障した可能性もある。

 この投手は、故障がないのなら、技術的な課題、(クイック、けん制、投手守備等)はあるかもしれないが、一軍で投げさせるべき投手と思う。二軍では、上述のように今の球威だけで抑えられる為、今後の成長が停滞する事が考えられるからだ。

 私が、アコスタ投手の獲得に反対するのも、要は一岡を一軍で見たいからだ。一球ごとに声を出しながら投げる一岡の姿を来季はもっと一軍で見たい。登板のチャンスさえ与えられれば、1軍のリリーフとして、今年の高木京クラスの活躍ができる選手と思っている。

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