☆105回目の夏 ~茨城県最古の高校野球部・水戸第一高校~
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鶴丸 深志’
2023年08月18日 23:45 visibility1271
茨城県の中等学校野球は、1891年(明治24)年に創部された水戸中(水戸一)に始まる。
明治30年代になると、土浦中(土浦一)、水戸農業、太田中(太田一)、水海道中(水海道一)、竜ヶ崎中(竜ヶ崎一)、下妻中(下妻一)で次々と創部された。
1915年(大正4年)の第1回全国中等学校優勝野球大会関東予選は日程的に間に合わないと判断され、予選は開催されなかった。(春の東京府下中等野球大会を予選とみなし優勝した早稲田実業が全国大会に出場)
1916年(大正5年)に初めて開催された第2回全国大会関東予選には、茨城県からは竜ヶ崎中のみが参加した。
1918年(大正7年)の第4回全国大会関東予選から圧倒的に強かった東京都と神奈川県が京浜予選として分離したこともあり、竜ヶ崎中が関東予選を制して初の全国大会に出場した。しかし、米騒動により全国大会は中止となった。
その後も、竜ヶ崎中は1922年(大正11年)の第8回大会まで連続して全国大会に出場している。
1923年(大正12年)は応援団のトラブルのため対外試合が禁止され、茨城県からは太田中のみの参加となり、翌年の1924年(大正13年)は1校も参加できなくなった。
その間、群馬県勢や千葉県勢が力をつけ、茨城県勢は全国大会に出場する回数が減っていった。
茨城県最古の野球部である水戸第一高校が、夏の茨城大会4回戦で霞ヶ浦高校と対戦し、1 - 8 で敗退となった。しかしながら、2年生中心のチーム構成なので、秋以降が楽しみである。
水戸第一高校は茨城県水戸市に所在し、1878年(明治11年)に茨城師範学校予備学科として創立された歴史を有する。
野球部は1891年(明治24年)に創部され、茨城県最古の歴史を有する。ユニフォームは一部マニアにはたまらない襟付き早稲田カラーである。甲子園には夏のみ3回出場し、通算成績は0勝3敗である。
夏の全国大会予選には、茨城県勢としては、竜ヶ崎一、土浦一、水戸商、下妻一、茨城、太田一に次いで、石岡一、水海道一とともに、1925年(大正14年)の第11回大会予選(関東大会)に初参加した。結果は、銚子商に 3 - 4 と惜敗であった。
夏の予選初勝利は、1926年(大正15年)の第12回大会予選(関東大会)で、千葉中(県千葉)に 10 - 3 で勝利した。続く試合も、成田中(成田)に 9 - 0 で勝利し決勝に進出した。決勝では、千葉師範に惜しくも 7 - 8 で敗れた。
夏の予選通算成績は145勝95敗である。
輝かしい歴史と伝統を誇る水戸第一高校の活躍に期待したい。
以上です。
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