青森放浪記~心残りの夏
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仲本
2016年07月27日 23:25 visibility411
青森大会準々決勝もいよいよ4試合目。
え?もうあきた?
残念!青森でした☆(イラッ
注目は何といっても「下北から甲子園へ」を掲げて勝ち上がってきた大湊高校。前の試合では青森山田に競り勝った。試合前のノックを見てもなかなか鍛えられているようだ。
この日の相手は八戸工大一。1980年代に何度か甲子園に出場しており、わたしくらいの年頃にはなじみのある学校だ。春の選抜だがベスト8に勝ち残ったこともあり、ここの校歌ならなんとなく歌える(´д`)。
工大一の先発は背番号10の古屋敷投手。一応、遠征先の目星をつけるためにも毎年野球雑誌の「地方大会展望号」を買い求めているが、ちょっと珍しい名字なのでこの選手は名前が挙がっていたと覚えていた。時折、低めのコーナーへストレートをビシッと決めてきてなかなか手ごわい。
この試合も細かい雨が前半5回までほぼ振り続いた。スコアメモもかなり濡れてしまって途中書くのをあきらめたところもある。試合はロースコアの競った展開になった。
3-2と工大一リードで迎えた7回裏・大湊の攻撃。エラーと四球で出た走者で一死満塁のチャンスを迎えるが、つづく打者はまっすぐに押され、内野へのポップフライに倒れた。
二死満塁から6番打者は強い当たりのピッチャー返し。投手がはじいたところを二塁手がバックアップ。一塁送球も打者走者のヘッドスライディングがわずかに早く、判定はセーフ。この間に三塁走者はもちろん生還、これで3-3の同点。
なお満塁だが打者は追い込まれた。次の球は一塁側へファウル。ここでタイムがかかり、打者走者は一塁へ。押し出しの格好になって三塁走者が逆転のホームを踏んだ。おそらく打撃妨害だろうが、場内に特に説明はなし。思わぬ形で大湊が逆転した。
試合はそのまま9回へ。工大一は先頭打者がヒット。前の試合で9回の逆転劇を見ているだけに、ここもすんなりとは終わらない雰囲気が出てきた。四死球もあって一死満塁となり、バッターは5番。予感はいよいよ高まる。
強い当たりのゴロが高く弾んだ。サードが三遊間方向へ一歩動いてほとんど顔の高さでキャッチして二塁へ送球。一塁転送、間に合うか?
間一髪アウトで併殺完成、ゲームセット。
工大一 001 200 000/3
大_湊 011 000 20x/4
帰る前に一応確認しておきたい。隣で座っていたおじさん(まあ、だいたい同年代なんでしょうけどね(苦笑))に尋ねてみることにした。
仲本「結局4点目ってなんだったんでしたっけ」(←そこ?)
おじさん「うーん、打撃妨害でしょう。キャッチャーのミットがバットに当たったんじゃないですか」
仲本「ですよねー」
仲本「最後、よくゲッツーとりましたね」
おじさん「サードは体勢が流れてたからねー。あれはよく(併殺を)とった」
仲本「一塁セーフで同点かと思いました」
おじさん「前の試合もすごかったからねー。ここも逆転だと思った」
仲本「いい試合でした」
おじさん「うん、でも種市君投げるの、もう一回見たかったなあ」
え、タネイチ君??
八戸工大一のエースは3年生の種市投手。大阪に帰ってからよくよく雑誌を見てみると、「八戸工大一は最速145km/hの速球を持つ種市に加え、二年生の古屋敷が成長」と書いてあった。この日は3番ライトに入っていた。
甲子園を狙おうかというチームなら複数投手は当たり前。地方大会を勝ち抜くにはどの投手をどこで起用するか、なかなか難しいところだ。おじさんがそこまで言うのならわたしも気になってしまった。どこかで「ああ、あの時青森で見逃した投手か」と再会できることを期待したい。
(一塁側が大湊の応援席のはずだが、この日は立ち見も多く、立ち上がっても様子は見えなかった。この球場は周囲の建物の反響があって応援の声が思わぬ方向から聞こえてくることがある。声援はそれほどものすごい感じでもなかった。決勝ともなれば、また変わっていたかもしれない)
【大湊、その後の戦い】
決勝 0-11 八戸学院光星
7年ぶりに甲子園切符のかかった決勝戦に進出するも、光星の集中打の前にあえなく敗れた。それにしても、青森山田、八戸工大一、弘前学院聖愛と有力私学を直接対決で破っての勝ち上がりは見事。ノーシードだったはずの光星がこちらの山に入っていれば、と思わずにはいられない。
下北から甲子園へ。いつか新湊や大船渡のように、旋風を起こす日が来るだろうか?
sell2016青森放浪記
- 事務局に通報しました。
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