秋季大会放浪記~ならでんスタジアムとは

  • 仲本
    2017年09月09日 22:17 visibility2623

9月に入って気候も良くなってきたので、細々とでも活動しているところをお見せしたいと思う。

 

近畿各地の高野連HPを巡回したところ、秋の高校野球・奈良大会の組み合わせに「ならでんスタジアム」というのを見つけた。例によってネーミングライツでこういう名前になっているが、奈良市の鴻ノ池球場のこと。奈良県の高校大会、特に夏は現在橿原市にある県立球場がメイン会場になっているため、この球場には行ったことがない。

 

JR奈良駅からは「市営球場」というバス停を通るバスもあるのだが、乗り継ぎの都合で別系統のバスに乗った。球場の少し手前のバス停で降りてそこから10分ほど歩くことになる。 目指すは鴻ノ池運動公園、ここには野球場だけでなく陸上競技場や体育館などもある。その下にずらりと並んでいる行き先案内がいかにも奈良らしい。

 

ならでん。はて、奈良電鉄なんて鉄道があっただろうか、と不思議に思ったが、これは「奈良電力」のこと。電力小売り自由化がどうのこうのというやつで、球場の名前も世につれである。

 

大会2回戦ということで入場は無料だった。ネット裏スタンドには思ったより人が入っていた。この日の組み合わせは第一試合が郡山-関西中央、第二試合が一条-奈良大付だった。球場に到着したときにはすでに第一試合は中盤に入っていた。この球場、なぜかバックネットの手前(観客席側)にもう一つ防球ネットが設置されていて、グラウンドに近い下段に座ると視界に入ってくるのがやや難点。

 

スコアメモと筆記用具は持ってきていたが、スタンドに落ち着くまでに試合がかなり進んでいたのでのんびり眺めていると、外野芝生席の後方をライトからレフトへ、小さな子供を連れた家族がトコトコと歩いているのが見えた。おそらく野球目当てではなく、公園を散歩していて通りかかったという感じ。開放されているのはネット裏と内野スタンドだけかと思っていたのでちょっとびっくり。

 

 

試合が終わってから球場外周を歩いていくと、確かに容易に外野芝生席の後ろに出る。球場正面に柵が設けてあったので、有料試合を行うときはそこでチェックをするのだろう。

 

球場の周りは背丈のわりとそろった木立が取り囲み、その上に見えるのは空ばかり。「天気のいい日は青空の下で体を動かそう」というスポーツ施設の原風景のような、なかなか絵になる球場なのだった。公園資料によれば昭和30年に竣工、改装した昭和58年からでもずいぶん経っている。とはいえ、奈良市の中心駅からたかだかバスで10分少々のところにあるのだから、朽ちさせてしまうのはもったいない気がする。

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