津久見高校・軟式の夏

  • 仲本
    2022年08月24日 21:55 visibility1049

一日休みを取ることになった。夏の甲子園は終わってしまったが、明石・姫路の両球場で24日から「第67回・全国高等学校軟式野球選手権大会」が行われる。3年ぶりの有観客、しかも入場無料である。組み合わせを眺めていると、行ってみたいカードが見つかった。

 

大分・津久見高校。北部九州(福岡・佐賀・長崎・大分)代表として全国大会は7年ぶりの出場となる。襟の部分にラインが入っているが、胸のマークの「TSUKUMI」、黒と黄色(みかん色?)のストッキングのデザインは硬式と同じなのがオールドファンにはうれしい。

 

全国大会1回戦の相手は東東北(岩手・宮城・福島)代表の岩手・専大北上高校。最速130km/hを超える快腕エース・岡本投手を擁して勝ち上がってきた。甲子園では仙台育英が優勝したこともあり、軟式でも東北勢がやってのけるのではないだろうかという期待もある(軟式大会ではすでに東北勢は優勝経験があるが)。序盤の津久見打線は球に押されているようだった。初めてヒットが出たのは4回、やれやれ、これでノーヒットは免れたぞ、そんな印象さえあった。

 

軟式は硬式に比べて打球が飛ばないために、しっかりとらえたと思っても外野の守備範囲でからめとられてしまう。走者を出す、進める、還すのも、じわじわと一つずつ進めていかなければならない。

 

6回、専大北上は先頭打者を四球で出すと、バントエンドランで一死2塁、セカンドゴロで二死3塁の形を作る。次打者がフルカウントからショートオーバーのタイムリーヒット。専大北上、この試合2本目のヒットだった。

 

重い1点を追いかける津久見、7回は連続四球で一死1,2塁。次打者バントを試みるも、キャッチャーファウルフライとなって結局この回無得点に終わる。それだけ投手の球に伸びがあったということだろう。

 

8回、津久見は一死から9番打者に代打を送る。ライナー性の当たりが一塁手を強襲、ライト前に転がった。1番打者もライト前ヒットで続いて再び一死1,2塁の局面。

 

津久見、今度はしっかりバントを三塁線に転がした。これが内野安打となって一死満塁。

3番打者は浅いセンターフライで走者動けず、これで二死。

 

二死満塁で4番との対決、フルカウントからの1球は外れて痛恨の押し出し。岡本投手、7回ごろから球がばらつき始めていた。

 

押せ押せの三塁側応援席では細く割った竹をカチカチと打ち鳴らしての応援が続く。そういえば昔津久見高校が甲子園に来た時もこんなだったっけか。両校ともにブラスバンドは録音音源での応援だった。

 

ここもフルカウント。広く開いた一・二塁間をゴロが抜けていった。二者生還で津久見逆転に成功。このあと守備の乱れもあって、結局この回一挙5点の攻撃となった。

 

津久見 000 000 050/5

専_北 000 001 000/1

 

軟式の津久見は、全国大会5度目の挑戦にして初勝利とのことだった。

敗れた専大北上は、バッテリーを含めて1,2年生が多いチーム構成。東東北という地区割では宮城勢が強いが、来年の雪辱を期してまた一年鍛え上げてくるだろう。

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