漂砂のうたう

”漂砂のうたう” 木内昇著 集英社

筆者の作品は久々。

本作は維新後10年ころの話。

武士身分を失い遊郭で客引きとなった定九郎が主人公。

遊郭の中で凛とした佇まいの花魁・小野菊。

遊郭を守る切れ者・龍造。

噺家の弟子で何故か得体の知れないポン太。

時代の節目に苦悩し、漂う人物たち。

「自由」を追う人間模様を味わう奥深い作品。

濁流に飛び込んだ筈の小野菊が実は生きていたことが

読者への救いになった。

 

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