
揺るがぬ信念で築き上げた金本知憲の21年
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有希
2012年10月01日 04:50 visibility85
阪神の金本知憲が12日、今季限りで引退することを発表した。1492試合連続フルイニング出場の世界記録を達成し、通算2532安打、474本塁打、1517打点を記録した“鉄人”は、どのような野球人生を歩んできたのか。
東北福祉大時代に金本の2年先輩としてプレーし、プロ入り以降もその成長を見守ってきたプロ野球解説者の大塚光二氏に話を聞いた。
今日、初めて聞いた時は驚きましたけど、引退という決断について、そこまでの驚きはありませんでした。チーム状態も良くないですし、本人のケガや、最近の代打での起用ということもありましたから。
10日ぐらい前に、来季も構想に入っているという記事を読んでメールをしたんです。そうしたら「新聞報道をうのみにしないでください」と返信がありました。その後は冗談のようなメールのやり取りになったんですが、進退について考えていたんだと思います。
連続フルイニング出場という偉大な記録を成し遂げた金本ですが、その間はかなり肉体を酷使していました。ケガをできないという精神的なストレスもあったはずです。日本一、自分の体をケアして、休まず出続けたのは驚異的なことです。このすごさは野球選手が一番感じていると思います。
だからこそ、連続フルイニング出場が途切れた時に、もっと楽しく、野球を始めたころのような純粋な欲求でプレーをしてほしかったと思います。記録が途切れても阪神を支えるという責任感もあって、これまでと同じように自分を追い込んで、追い込んで野球をしていたので。
純粋に野球を楽しむ“強い金本”をもう一回見たかったというのが本音です。
――東北福祉大で金本選手と出会った当時の印象は?
強面の番長っぽい感じでしたけど、何事にも一生懸命でした。洗濯、掃除、雑用もしっかりして、練習、筋トレもしっかりする。遠くに飛ばすセンスはありましたけど、当時は線が細くてヒョロッとしていました。とにかく筋トレや素振りを一生懸命していたのが印象的ですね。
当時の東北福祉大はプロに何人も行きましたが、まだ同好会のような雰囲気があったので、金本の練習量は一番だったと思います。
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