J1最終節 名古屋グランパスvs湘南ベルマーレ@瑞穂パロマスタジアム

  • sweet
    2016年11月07日 12:17 visibility555

木曜日の名古屋戦、そして1年間のリーグ戦、お疲れ様でした!!

(まだ今週末からは天皇杯も待っているけど、ひとまずリーグ戦お疲れ様でした)


甲府戦辺りから、バタバタと忙しく、部屋もあのアルビレックス新潟テイスト濃いハロウィンデコレーションのままで(笑)


昨日やっと仕事と移動が無いオフになって、部屋をクリスマスのデコレーションにチェンジ。



さて、名古屋戦。


湘南にとって、ここで勝つか負けるかで来季のカテゴリーが決まる大一番の試合になれば良かったのになという想いと


いや、2節前の大宮戦で既に降格が決まり、来季に気持ちを切り替えてフレッシュな気持ちで迎えることが出来て良かった、楽しかったな!!という想いとが現場ではミックス。


普通であれば消化試合。


しかし、この日の湘南には大きなモチベーションが。


それは
「目の前で相手の歓喜の残留姿を見たくない。名古屋に勝ちたい」というシンプル且つ熱いスピリット。


最終節、降格の危機にあったのは
甲府、磐田、新潟、名古屋の4チームで

勝ち点と得失点差の両方を含め、

特に残留の可能性が厳しかったのが新潟と名古屋で

新潟は、この最終節にラファエルシルバ選手やレオシルバ選手を累積で欠き、相手が得点力の高い広島というかなり厳しい状況。


そう、もし湘南が名古屋に0-3とか0-4とか、サッカーでは非常にありえるスコア差で敗れた場合、新潟が降格することになり、


とてもとても大きな鍵をこの日の湘南は握っていたのでもありました。

この日の湘南のやってやる感。モチベーションの高さ。

スタジアムの僅か3ブロックという狭いエリアに押し込まれた湘南サポーターでしたが、

全員で肩を組み、
「おれ~たちの湘南~♪」飛び跳ねては歌い、笑い、

瑞穂パロマスタジアムの構造上、

凹←こんなカタチで湘南サポーターがやや左右で離れてしまったのですが

コールリーダー君が機転を利かせ、

ふだんの
湘南!戦え!プライド見せつけ~ のチャントの

「オオオオ~♪」の部分を右ブロックが先に歌い、左ブロックがそれにつづくいわゆる輪唱スタイルを試みるという楽しいチャレンジでまた一体感が生まれ。


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スプリンクラーがうまく作動せず、ピッチではなくトラックに水溜まりを作っていたり、

この日スタジアムに吹いていた冷たい強い風に煽られてスプリンクラーの水が、湘南サポーター席に霧雨のように待ってきたときには、皆で笑いながら名古屋にブーイングするなど、


これから大一番に向けて
緊張している名古屋サポーターさんで真っ赤に染まったスタジアムの一角で、

場違いなほど陽気に浮いていた(笑)湘南サポーターのみなさまでありました。

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名古屋サイドは

クラブ史上、こうした崖っぷちの状況を体験するのは初めて。


スタジアムのビジョンに映し出された試合前の名古屋の選手の表情から伝わってきたのはまさに「重圧」といった言葉でした。

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何が何でも勝たなければいけなかった名古屋。

しかし


この日の名古屋が不運だったのは


普段と同じく頑なに3バックを貫いてきてくれるはずであった湘南が

名古屋対策で4バックを組み、勝ちにきたこと。


これによりサイドから、シモビッチ選手にボールを供給する、名古屋のライフラインが遮断され


もうひとつ名古屋にとって不運だったと言えるのは、天皇杯3回戦辺りから、ノリにノっている山田直輝選手が湘南で先発していたこと。


キックオフから6分
先に欲しかったゴールをこの山田選手に叩き込まれると、

さらに37分、キャプテンの高山選手が追加点!


GK楢崎選手が両膝からガクッと地面に崩れ落ちる姿が遠い湘南応援席からも見え、追加点が決まったのを確信した湘南サポーターは


笑顔全開、タオマフ旋回でのWE LOVE SHONAN!


こんな試合をシーズンのもっと早い時間に観たかった~!!と笑顔で叫び会うサポーターから溢れていたのは


今シーズンに対する恨みでも後悔ではなく、もはやこれからの天皇杯と来シーズンに対する至上な楽しみ。


2014シーズンは、ぶっちぎりで優勝を決めたけども、そのあとの試合にパッションを感じられなくてダレて退屈だと思ったときもあったのに


2016シーズン、降格が決まってしまったあとも、こんなに現場で充実感を感じるとは。



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湘南が2-0でリードして迎えた後半5分、


向こうサイドのペナルティエリア内でファウルを取られてしまいPKに。


これをシモビッチ選手に決められてしまい、名古屋サイドに再び残留の光が。


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しかし
湘南サポーターの目の前で、対峙した闘莉王選手をぶち抜き、そのまま自分でゴールを射抜いた山田直輝選手の得点で


3-1



このゴールは、闘莉王選手を交わしたときの山田選手のモーション、ゴール前でジネイ選手が呼んでくれていたけども、敢えて楢崎選手との一対一に挑み、サイドから、自ら、ゴールを決めてみせた山田選手の闘志と、そのあとサポーターのもとに走ってきてくれたあの姿に本当に興奮&感動しましたね。


このゴールにより、
残留には、残り30分で湘南から3ゴール奪わなければならない状況になってしまった名古屋。



このとき焼き付いているのは、村上主審の試合終了の笛が鳴り終わる最後の最後まで諦めず、チームを応援していた名古屋サポーターの姿。


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この日の名古屋がなぜ勝てなかったのか、

この日の状況、メンタル面に依るものももちろんあったとは思うものの


現場で見ていた私たち湘南サポーターが皆感じたこと
「なぜ、そんなにカタチにこだわるのだろう」というのがひとつの大きな要因だったような。


これは、先月の静岡キャンプを観に行ったとき感じたこととまったく同じ。


後ろから手数をかけて繋いできても、結局は両サイドに展開し、シモビッチ選手に球を入れるということにこだわりすぎてしまっているから、

両サイドのところを厳しくチェックすれば守れてしまう。


名古屋にそれしか出来ないメンバーしかいないのなら何とも思わないけども、


大学リーグでトップクラスを走ってきたメンバーもいる、予定調和ではないプレーが出来る選手もいる、


そうしたなかで、この湘南戦にも凝縮されていたこのような単調なサッカーが1年間続いてしまったのは勿体無かった。


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試合後は、湘南側の選手、監督、スタッフが皆でピッチに集まって輪になって何やら話し合い。


その会話の内容は分からなかったけども、名古屋さんの状況を鑑みて勝利の喜びは静かに分かちあっていたのかなと思う。

そのあと
サポーター席前には選手たちが来るのに先駆けて、運営スタッフの遠藤さんが走ってきて、

勝利のダンスはしない方向にという話がサポーターに。


これまでに何度も降格を経験してきた湘南サポーターには、このときの名古屋さんサイドの気持ちが自分たちのことのように理解できていたと思うし、初めて降格を体験したサポーターの胸の内を思えば尚更。

クラブ側からもそういうお達しを出してくれてホッとした。


湘南が降格したときに、対戦チームのクラブやサポーターがどう接してくれたか?

それが今回こうして初めて目の前で降格を見届ける側になった湘南サポーターに引き継がれた気も。


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試合後のセレモニー


大袈裟でなく、本当に久米さんのスピーチはサポーターのブーイングにかきけされて全くその内容を聞き取ることは出来ず。


久米さんのことは柏サポーターだった頃から知っていて、私はこっそり「悪代官」と呼んでいたけど(笑)

(久米さんが悪いことをしていたわけでは決してありません)

名古屋でもきっとそんなイメージだったのではないかなと。


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名古屋サポーターのこの試合後のクラブに対するブーイングはすごく気持ちがこもっていたし、

思わず
「もっとやれ!!」と言ってしまったほど。


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あの当時は久米さんではなかったけど、


名古屋は約10年前、当時クラブに在籍していた主戦力の大岩・望月・平野選手をシーズン途中に解雇。

当時の社長がわざわざサポーター応援席の前にきて、
「この3人は普段からの怠慢な態度に加え…」

などと大きな声で解雇理由を告げるマイクパフォーマンスを行ったことは未だに忘れられず。


何があったにせよ、
選手を守るのがクラブではないのか。

明らかな犯罪行為等があったなら分からなくもないけども、何をもって怠慢であったと決めつけるのか、

普段の彼らを見ていた私にはまったく納得がいかなかったし、選手が酷く貶められることに屈辱感を味わった。


もっと忘れられないのは、それに対して
名古屋サポーターがその社長に大拍手を送り、


「これからは、俺たちが名古屋を支えようぜ」と豪語したこと

にもかかわらず、その直後の水曜にあったアウェイ市原でのナビスコカップに、
「これからは俺たちが」発言をしたいわゆる名古屋地区在住のコアサポーターグループのなかで来たのがたったひとり大学生だけだったこと。


次の試合のとき

私「これからは俺たちが支えようぜとかっていったくせに、ジェフ戦に来たのヒロキしかいなかったってどういうこと?」

コアサポーター「だって俺たち、仕事あるし。なぁ?」

・・・


あの頃の情けなさを思うと、

今の名古屋はすごく変わった、そんな印象を抱くことがこの日出来た。



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話が前後してしまうけども、

当時、3選手の解雇理由について「普段の怠慢な態度で」
と社長の挨拶にあったけども

試合後、社長がある選手を呼び出したとき
ある選手が家族か友人と会う先約があって断ったことが社長の怒りをかい、解雇に至ったという話も聞いた。


その真意については分からないけども

それがあながちあり得なくないような雰囲気が当時の名古屋にはあった。


良くも悪くもトヨタのチームで

上がダメと言ったら、下のものが全て軍人のようにそれに従う、トップダウンの激しすぎるイメージが名古屋だった。


関係ない余計なことをたくさん書いてしまったけど



そんな名古屋が
あれから10年経った今、


社長には罵声を浴びせ、監督や選手は拍手を送るというあのときとはまったく違う光景を見せてくれたことは

私にとってすごくスカッとするもの、感慨深いものがあった。


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この日の名古屋のゴール裏には
DEAD or ALIVE

という弾幕があったけど


降格は死ではないよと、
湘南サポーターの誰もが突っ込んでいた。

降格は、むしろクラブやチームがさらに成長を遂げられるチャンスだと。


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名古屋にとっては、膿を出し切るチャンスがやっと来たのではないかと思う。


チームが強いか弱いかで、「支援?来年はどうしよっかなぁ?」などと上から言ってくるスポンサーには、
逆にクラブから支援を断るくらいのクラブになったら名古屋、超かっこいいのになと思う。


今回の降格を、グランパスはこれまでの構造を見直すチャンスにしてほしい。


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それにしても、また矢面に立たされた久米さん。

他の幹部では精神的に参ってしまいそうだけど、久米さんなら大丈夫という安心感がナゼかある(笑)


ここで名古屋のトップが久米さんだったのも「巡り合わせ」というかなんというか。



つづき(写真編)はまた時間があったときに。

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