チームの運営を続けることが「君への応援」である。

  • 虎男
    2018年04月19日 16:32 visibility269

ここのブログを書いている人たちの大半は健常者なのかもしれない。しかし、「健常者の明日」がどんな状態であるかわかる人はいない。私も同様だ。私のチームメンバーの一人からメールが来た。「監督、実は前回手術した癌が移転しているのがわかりました。もう、チームの活動には当分出られないので、迷惑をかけることになりたくありません。長い間、お世話になりました。これをもってチームを退部させてください。よろしくお願いします。」とあった。

 

皆さんが草野球チームの代表者であれば、どう返事を返すのだろう。私はこう返事をした。「退部はいつでもできる。チームの人間がお前が一人で闘病をするのをどう思う。俺らは野球のグラウンドで一緒に汗を流し、そしてボールを追いかけた「仲間」じゃあないのか。その仲間が、これから戦うのに俺たちの気持ちは「遠のいたお前」をどうやって応援すりゃあ良いんだ?退部は認めない。お前は創部した14年前からずーっといる「はえぬき」だし、試合の時には明るい笑顔とジョークで盛り上げてくれて来た。皆、そんなお前に辞めてもらいたいなんて思っているわけが無いだろ。お前が今後、癌に向かって戦う時に「俺は、このユニフォームを再び着るんだ。病気に負けるもんか。グラウンドと仲間が待っている。」って思う事ができることこそ、チームに在籍して気力をふりしぼっていける「戦う準備」の一つではないのか。俺はどんなことがあってもお前の復帰を待ち続ける。俺がお前にしてやれる「応援」は、今のチームをもっと「元気」に「明るく」そして「良いチーム」にしていくことだ。そのための継続管理運営は一生懸命にやっていく。お前が戻ってきた時に「ああ、俺、チームがある。俺の戻れるチームがこんなに元気に活動している。さあ、俺もどんどん野球やらなきゃ。」って思ってもらえるようなチームにしておかなければいけないと思っている。

 

「今、やっておかなければならないこと。」は健常者よりも、病と闘っている人たちの方が渇望している。それは彼らにとっての持ち時間が、健常者のそれよりも「貴重であり、そしてかけがえのない時間」になるからだ。私は奇跡を祈るしかないのかもしれない。しかし、彼がこれから闘病の道をまっすぐ進んでいく上で、折れない心を作れるのが、うちのチームのユニフォームであるのなら、それはものすごく嬉しい。今度の戦いは長くなる可能性がある。私は何が何でもチームの運営のために、自分のできる限りのことをしていく。野球が好きだからだけでなく、メンバーが今後、想像もつかないほどの苦しみを味わうかもしれない。その時に彼にとってチームの存在が「生きるための光」と「希望」になってくれるのであれば、死にもの狂いでチームの運営をしていく所存だ。

 

野球をやれる時にやっておく。かけがえのない時間だから。

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