山岡政志がいた夏(続編)
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篠山鳳明
2024年08月25日 08:00 visibility246
山岡政志がいた夏(続編)
「甲子園 入道雲に 蝉時雨」
日本海周りで秋田商業ナインは甲子園に乗り込んだ。
体調は皆すこぶる好調だ、三藤(武藤、佐藤、進藤)はじめエース山岡も好調を維持している。
秋田商業は組み合わせで、2回戦からの登場で対戦相手は兵庫県代表の洲本高校と決まった。
洲本高校は選抜大会優勝経験校で、しかも野球どころの兵庫県代表、また予選を甲子園で行って、場慣れしており侮れない相手である。
8月12日の第2試合。
プレーボールから秋田商業の打線が珍しく爆破した。
長短打で洲本高校山家を攻略、初回で勝負を決めてしまった。
エース山岡も浮き上がる得意の球で、洲本打線を手玉に取りとうとう完封してしまった。
終わってみたら9-0の大差だった。
宿に帰りその日はゆっくりとナインは疲れを癒した。
次の相手が組み合わせ抽選会で決まった。
相手は福島県の浜通りのコバルトブルー基調のユニフォームの
磐城高校である。
本音のところ、東北ダービーは回避したかったのが、策士今川敬三の心内であったろう。
秋田商業はその当時軟投派の左腕投手を苦手としていた。
相手には小磯克美と言う、いかにも捕らえづらい、左腕の軟投派のエースが居たので有る。
「山家は攻略したが、小磯は違うぞ!」
今川敬三は悪い予感が頭の中を過った。
(出典元:第57回アサヒグラフ甲子園大会、ベースボールマガジン社 秋季號甲子園賛歌)。
★文書構成上敬称は略しました。
sell野球
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