大魔神と野球との意外な接点

  • Mr.black
    2010年06月03日 19:11 visibility661

先日、自宅でケーブルTVを観ていると偶然放送された番組がありました。
古い日本映画、「大魔神」です。
1966年(昭和41年)に公開された時代劇と特撮を融合させた作品です。
ご存知でない方のために少し説明すると悪行の限りを尽くす大名とそれに苦しめられる善男善女たちがおり、主人公(主に女性や子供)が最大のピンチになったところで神様と祭られていた石像が大魔神に変化し、悪者をやっつけるといういわば「勧善懲悪」の特撮映画ですね。

この大魔神、野球界とは様々な繋がりがあります。
一番ピンとくるのはやはり横浜ベイスターズのかつての守護神、佐々木主浩投手でしょう。彼の風貌とマウンドで仁王立ちの姿がまさに大魔神とそっくりだったのですね。

しかしこれだけではありません。大魔神を製作した映画会社は「大映」でした。この大映は当時プロ野球球団も持っていました。(大映スターズ〜大毎オリオンズ〜東京オリオンズ)
大映社長であり、パ・リーグの名物オーナーであった「永田雅一」氏。この永田氏の名前が大魔神のテロップで「製作: 永田雅一」と出てきます。

さらにこの大魔神の中に入っていたいわゆる「スーツアクター」、これが元プロ野球選手、「橋本力」氏だったというのです。大毎オリオンズで引退後、大映から誘われて役者さんになったのですね。

同じような例として有名なのは東映フライヤーズの選手だった「八名信夫」氏です。同氏も東映フライヤーズを引退後、役者に転身。「悪役商会」で有名になりました。

昔、映画会社がまだ隆盛だった頃、「大映」・「東映」・「松竹」などが相次いで球界に参入していたからこういうことがあったわけです。
プロ野球のオーナー企業の業種は時代を反映しているとも言われ、その時代にどういう業種が隆盛を極めていたかが分るわけです。
今回は偶然視聴した「大魔神」から派生した雑学日記でした。

しかし本題になった映画「大魔神」、今観ても十分視聴に耐える素晴らしい作品だと思います。
当時大映が大金をつぎ込んで特撮技術の粋を集めて製作されたとも言われています。
永田社長も映画産業が斜陽化していた時に巻き返しを図って相当入れ込んだようです。
個人的にはかなり好きな映画です。(笑)

ご興味のある方はDVDなどでご覧ください。
「大魔神」シリーズは全部で3作品あります。
一番面白いと思うのは二作目の「大魔神 怒る」です。

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