
Fukko Match
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Mr.black
2025年09月02日 17:04 visibility62
先日、広島県三次(みよし)市へ日帰り弾丸で遠征。訪問先は「三次きんさいスタジアム」で、観戦したのは女子野球の「Fukko Match」。カードは「はつかいちサンブレイズ VS 九州ハニーズ」。
前回の千葉・大谷津に続いての女子野球観戦でした。
私も詳しくは知らないのですが、この「Fukko Match」は広島が拠点の「はつかいちサンブレイズ」と、福岡が拠点の「九州ハニーズ」の定期対抗戦のようです。
「Fukko」は、福岡の「福」と広島の「広」に由来したネーミングです。
当初は上記2チームの対抗戦だったはずですが、今は「瀬戸内ブルーシャインズ」も加わって3チームで行われています。(この点は情報不足&私の知識不足です)
前回のクラブ選手権は無料でしたが、この試合は有料で一般1,000円です。
どちらも企業チームなので、いわば社会人野球の試合と私は解釈しています。
チケットはかつての女子プロ野球のチケットを思い起こさせるデザイン。それもそのはず、両チームともに元女子プロが何人も関わっています。選手・監督・コーチ・運営スタッフをチェックすると、かつて女子プロ野球で見た懐かしい名前が次々と。(特にサンブレイズ側に多いです)
この定期戦は広島開催と福岡開催があり、今回は広島でした。
1塁側の赤ユニがホームの「はつかいちサンブレイズ」。監督は女子プロ唯一の三冠王・岩谷美里(いわや・みり)さんです。
3塁側の金色ユニがビジターの「九州ハニーズ」。監督は男性(西武OBの宮地克彦氏)ですが、コーチに元女子プロの矢野みなみさんが就いています。(おそらく投手コーチ)
ところで聞き慣れない「サンブレイズ」というチーム名ですが、「太陽と炎」以外にいろいろな意味があるようです。
その一つは宮島・厳島神社の三人の女神(「三女神」で「さんひめ」と呼称)と、もう一つは同じく厳島の霊山で1,200年以上燃やされている「消えずの火(不消霊火堂)」です。
私個人の勝手な推測ですが「女子野球の火が消えないように頑張る」という意味合いもあるのでは?と思っています。岩谷監督は女子プロ野球創設時からその末期近くまで在籍していた選手ですから。
本題の試合に。
サンブレイズ先発は元プロの小原投手。(プロでの最終在籍は「愛知ディオーネ」)
しかし序盤から制球に苦しみ、エラーなどもあって1回と2回に1点ずつ取られます。この間に打たれたヒットは僅か1本だったので、もったいない失点でした。
更に最終回の7回にも四球で溜まった走者を返され4-0となります。(女子野球は7イニング制)
追い詰められたサンブレイズは7回裏、ようやく打線が繋がり2点を返しますが反撃もそこまで。
4-2で九州ハニーズの勝ちでした。
実はこの両チーム、先日のクラブ選手権の準々決勝でも対戦し、その時はサンブレイズがタイブレークで辛勝し、同大会チーム最高成績のベスト4(成績記録では「3位入賞」)に輝いていました。
ハニーズとしてはリベンジが叶ったわけです。試合後のインタビューでも選手が「前回悔しい思いをしたので今日は絶対に勝ちたかった」と語っていました。
ハニーズもかつては元プロの選手が数名プレーしていましたが、今はほぼアマ選手だけになっています。それでもなかなか高いレベルのチームで、先行きが楽しみです。
これは試合終了後の挨拶風景。
1.女子野球ではまずホームベースを挟んでお互い挨拶。
2.その後入れ替わって相手側応援席に向かって挨拶。
3.更にその後このように勝った方が前列・負けた方が後列になってバックネット裏に向かって挨拶。
4.最後にそれぞれ自軍の応援席に挨拶、計4回挨拶というスタイルです。
(なお、女子プロでは「3」の時には両チーム横並びでバックネット裏に向かって挨拶でした)
女子野球を応援している人はまだまだ少数。なので来ている観客には敵味方関係なく丁寧に挨拶しています。
かつての女子プロ野球でも選手はファンに非常に丁寧に接していました。
そしてファンの方々は試合中、両チームをいつも温かい目で見守っています。
こういう光景を見ていると、NPBでよく見かける相手への汚いヤジや罵声は何とかならないものか?と常々思いますがね・・・。
なお、試合会場だった三次市は女子野球の活動にかなり協力してくださっているようです。近年の女子野球W杯でも代表チームを様々な形で支援されているようで頭が下がります。
ちなみに球場へ向かう時に乗ったタクシーの運転手さんから「今日は何の試合で?」と尋ねられ、私が「女子野球の観戦です」と答えたら「ああ、なるほど。時々ここでやってますからね」と普通に返えされたので、この地ではある程度女子野球が認知されているのでしょう。
(同じく広島の廿日市(はつかいち)市も女子野球タウンとして連盟から認定され、普及に協力しています。それがサンブレイズの支えとなっているのでしょう。)
個人の私が出来ることなんてほんの微々たるものですが、サンブレイズのチーム名の由来にもなっている「消えずの火」が燃え続けることを願っています。
次回は球場レポートを。
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