廃線が取り沙汰される地域の野球場(三次きんさいスタジアム)

  • Mr.black
    2025年09月03日 08:25 visibility204

今回、女子野球「Fukko  Match」を観戦した場所は広島県三次市の「三次きんさいスタジアム」。

正式名は「みよし運動公園野球場」で、現在はネーミングライツにより「電光石火きんさいスタジアム三次」となっています。

 

後述するようにかなり僻地ですが、NPBが1軍2軍ともに利用するなどスタジアムの設備面では充実しています。

 

 

これが正面。野球場というよりは音楽や芸術関連のホールみたいな風情です。

手前には地元出身のプロ野球選手・岩本義行氏のレリーフが設置されています。(赤で囲んだ部分)

更に場内にも複数の選手の銘板がありました。

 

 

撮影時曇っていたのでちょっと暗い画像ですが。

グランドは全面人工芝。両翼100m、センター122m、と広いです。

1・3塁側のスタンドがせり出している為、ポール際はファールゾーンが狭くなっています。

 

 

この日は女子野球ということもあり、仮設でラッキーゾーンが設置されていました。

なお、ラッキーゾーンに距離表示は無し。

(直近のクラブ選手権では大谷津球場にラッキーゾーン設置は無し)

 

照明は4基ですが、写真の通り横長のかなり大きな物で、照度に問題ないのでNPBが利用しているのでしょう。

 

 

座席はバックネット裏の緑の部分が背もたれ付きの個別席。

それ以外の内野は背もたれ無しのザブトン型個別席。

1・3塁側の屋根がせり出している場所にトイレがあります。

 

 

特徴的なのはバックネット裏最上部のボックス席部分。

観戦客が居たので撮影出来ませんでしたが、手前のようにコンクリートで仕切ってあり、屋根のある場所ではそのスペース内に木製のテーブルと椅子が設置されていました。

屋根で日除けや雨除けが出来、なおかつテーブルでゆったり飲食しながら観戦出来る特等席ですね。

おそらくNPBの試合では特別席料金になるのでしょう。この日はもちろん早い者勝ち。遠征で開始時間ギリギリ滑り込みの私は当然ここは陣取れませんでした。まあ、かろうじて日陰の席はゲット出来ましたがね。最悪屋根の下での立ち見も覚悟でしたが・・・。苦笑。

 

この日はそのボックス席の近くにサンブレイズのグッズ売り場が設けられていました。

 

 

 

ところで驚いたのは外野。一応芝生席なのですが、ご覧のように後方があけっぴろげでタダ観が可能な構造なのですよね。

NPB一軍の公式戦の時はどうするのでしょうね? 歩道の手前から封鎖するのかもしれませんが。

 

 

これは1塁側後方の様子。フェンスの外側からもある程度中が見えました。なのでNPBの試合ではフェンスに幕を張るのかもしれません。

豪華な造りの反面、あけっぴろげな場所もある不思議なスタジアムでした。

外野がそんな状態なので全体の収容数には誤差がかなり出るでしょうね。一応公称では16,000人とのことです。

 

 

スコアボードはセンター正面に設置。バックスクリーン兼用なので真ん中がまる空きです。

表示は磁気反転式とのことですが、ちょっと不明確です。

時計の下に投球スピードが表示されます。

 

 

予想外だったのはキッチンカーが2台来ていたこと。これを事前に知っていたらもっと早く来て利用したのですがね。食事を先に済ませてしまったのでビールだけ買いました。(笑)

尋ねたら必ずしも毎回来るわけではないとのこと。このあたりの情報発信はチームにお願いしたいものです。独立リーグでも時々こういうことがあるのですよね。せっかく来てくれているのならばなるべく利用してあげたいと思っていますので。

 

 

さて、問題は既述の通りアクセスです。

最寄りはJR芸備(げいび)線の「三次駅」。この路線は広島から岡山の山間部を繋いでいるのですが、エリアごとの利用客数に極端な差があるので、一部区間を廃線という話がここ何年もの間頻繁に出ています。

私が利用した「広島~三次」間はよほどのことが無い限り廃線にはならないと思いますが、実際に乗ってみると快速で1時間半くらい、各駅だと2時間弱かかり、便数が少ないので試合時間と合わせるのに苦労し、不便でした。(1時間に1本か、多くて2本)

古い車両でなおかつディーゼル車なので乗り心地は正直悪いですし、トイレは和式でした。イスも方向転換出来ない対面式と、横並び席の併設タイプで、座席の形状の影響でずっと座っているとお尻・腰・背中が痛かったです。

 

余談ですが、この芸備線の「志和口(しわぐち)駅」にはかつて猫の駅長「りょうま」がおり、そのお陰で同駅の乗降客が一時的にですが増えたそうです。

志和口駅に着く時、その記念館(駅のすぐ目の前にあり)が見えました。時間に余裕があれば立ち寄りたかったのですが断念。ふと和歌山電鐵の「たま駅長」と「にたま駅長」を思い出しました。和歌山の方へはいつかまた行こうと思っています。今は「よんたま駅長」が居るそうです。

 

交通アクセスに話を戻すと三次駅から球場方面に向かうバス便は一応あるのですが、土日祝は運休。

その為に往復タクシーを利用。片道7~8分程度で約1,600円。(痛いけど前回の成田よりはマシ)

タクシーの数が心配でしたが、思ったよりは台数があり、帰りも短時間で迎えに来てくれました。鉄道便が少ないのでこれは大助かり。

 

タクシーの運転手さんの話では「こちらへは鉄道ではなくバス(高速バス?)で来る人の方が多い」とのことでした。はたして芸備線の辿る運命は?

 

最後に。

この三次きんさいスタジアムで私の広島県内の野球場訪問は9箇所目となりました。

(旧市民球場・マツダスタジアム・県営・しまなみ・福山・呉二河・三原・東広島・三次)

 

県内にまだ未踏破の野球場はあるものの、公的な試合での使用頻度やアクセスの問題でこれが最後の広島訪問になると思います。

帰りの新幹線車内からマツダスタジアムを見た時、何とも言えない気持ちになりました。

「ありがとう、広島」。 

 

↓ 下は記念に食べた広島の中華そば。あっさり系のトンコツ醤油です。

 

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