我的愛球史 第25話 思い出のセンバツ大会
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こじっく
2010年09月09日 01:16 visibility737
僕は春のセンバツ大会では1990年(62回大会)と1991年(63回大会)の試合をたくさんテレビ観戦しました。
なぜか・・・中学でまともに部活をしていなかったからです。
春休みは家で楽しく野球観戦三昧!!・・・もったいないことしたな・・・今ではそう思います。
あの時期に野球部に入ってグランドで野球をしていれば、後々もっと野球を深く楽しめたのに・・・。
でも、やっぱり後悔よりも、あの2大会をたっぷり見られた幸せの方が後々で自分の力になった気がします・・・どういうことかは後で書くとして、思い出の試合を振り返ってみたいと思います。
62回大会では僕は新田高校のファンになりました。
2回戦で日大藤沢高校に1-4の劣勢から、宮下典明選手の逆転3ランホームランでサヨナラ勝利!
この試合は見ていなかったのですが、新聞で宮下選手を知った僕は以降、新田高校に釘付け。
そして、テレビで観ているうちに宮下選手以外にも、山本投手やリードオフマンの池田選手の素晴しいプレーに魅せられました。
準決勝の北陽高校との試合は最初から最後まで見ていました。
スコアがすごい!
北陽 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 = 3
新田 0 1 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1X= 4
そうです!延長17回まで戦ったんです。
8回に宮下選手がまた同点2ランをかっ飛ばしてしびれました。ためらいの無い大きな空振りの後、レフトスタンドまで飛ばして、本当にカッコよかった。
関西人の僕としては北陽の寺前正雄選手の投球も応援したかったんですが、新田の山本投手も力強い投球で両者譲らない。
そして、最後、新田の池田幸徳選手のホームランで試合に終止符。
これが実に寺前投手の238球目でした。
テレビで観ている僕は全然長く感じなかった。
ただただ、感動していました。
翌日の決勝は北陽高校と同じ大阪の近大付属に新田高校は敗れるのですが、最後の最後まで僕は新田がまた奇跡を起こして勝つと信じていました。
でも、負けちゃった・・・。
そして、その年の夏は、新田も勝った近大付属も甲子園に帰ってこれなかったんですね・・・。
高校野球って何て厳しいんだろう・・・そういうことも知ったのがこの年だったな。
(その年の秋に宮下選手も寺前選手も近鉄にドラフトで指名され、プロではチームメートに。)
翌63回大会は、市川高校に夢中になりました。
中学の卒業旅行で飛騨高山に行っていて、友達と旅館の部屋でスポーツニュースを見ていたら、市川高校の紹介VTRが流れました。
そこで、エースの樋渡卓哉選手が僕と同じ喘息を持っていたことや、お寺の本堂で蝋燭の灯を見ながらシャドウピッチングされている場面を見たことで一遍に樋渡選手のファンになってしまったのです。
野球部の仲間との生活場面も楽しそうだった。
僕は、その頃、高校で部活をどうするか悩んでいました。
どの部に入部するかだけでなく、部活をするかどうか自体に悩んでいました。
僕は野球が心底好き。
でも、少年野球すら経験のない僕に硬式野球はとてもついていけないだろう。
となると・・・軟式野球なら・・・という思いがあって(決して軟式を軽く見ていたわけではありません)、「部活と勉強を両立できるか?」という大命題をどう解決していくか考えている途中だったのです。
苦手の数学の問題が解けなくて、「これじゃ高校で部活ができない」と1人涙こぼしていたことも中3の春休みにはありました。
でも、市川高校の戦いぶりが僕に勇気をくれました。
1回戦で浪速高校に3-1で勝利すると、2回戦の宇都宮学園に3-2で逆転サヨナラ勝ち。
すると準々決勝の桐生第一にも3-2で二試合連続逆転サヨナラ勝利。
準決勝は広陵に1-4で敗れましたが、僕は市川高校の校歌をラジカセで録音して何度も聴いていました。
ああ、いいなあ・・・・。これから、こんな高校生活を僕も送りたい・・・。
結局、僕は高校は軟式野球部ではなく、誰もが経験0から始められるフェンシングを部活に選び、3年間続けました。
これは市川高校の戦いぶりに勇気をもらえたからです。
今では、中学時代に部活をしなかったからこそ、新田高校や市川高校の試合を見ることができたので、良かったと思っています。
今でも、新田高校や市川高校のみなさんにはとても感謝しているのです。
ありがとうございました。
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