ばーれーんｖｓにっぽん

相手のことを考えて、かつ自分たちの選手を考えて3バックで臨んだ日本。
恐らく岡田の思惑には、相手の強力と言って良い2トップと日本のＣＢが同数になるのを避けて守備面ではセーフティに、また地力自体は日本の方が上だろうからある程度のポゼッションからサイド攻撃、そしてセットプレイから点を取り、勝ち点３が取れればというイメージがあったのではないかと推測するのだがどうだろうか。
思惑通りにはいかなかったか。「これもサッカー」だと通ぶってもよいが、全体のボール回しにミスが多く、バーレーンの選手が何人か足を攣るまでシュートシーンがほとんど無かったことを考えると及第点はあげられない。
アウェイの環境が影響したことは大いにあるだろうが、
例えばレフェリーは、あのハンドを除けばほとんどのシーンで適正と思える笛を吹いていたように思える。
まあ岡田監督になってからそれほど時間が経っていないということは大きいかもしれないが、とにかくこれはＷ杯予選なのであるから
「勝ち点を得ることが出来ず、当面のライバルに勝ち点３を与えた」
ということを鑑みると悪いゲームだったとしか言いようがないだろう。
相手ＦＷがハンドで浮き球をトラップし、日本の右サイドから左足で上げたクロスを川口がやや触ってコースを変え、モバイルもといフバイルにヘディングでのゴールを許し、これが決勝点となった。

以下個人採点
ＧＫ川口５　失点シーンはいただけない。また、ややあわてる場面もあった。
ＤＦ阿部６　オフェンスで効果的な場面を作ることが出来なかったが守備では安定感あり。
中澤６　放り込まれることがそれ程なかったがよく走らされた。
今野６　フバイルとの1対１などは面白かった。パスがやや不安定か。
ＭＦ駒野５．５　何度か惜しいクロスをあげた。
憲剛５．５　ミスも多かったがプレイの機会がとにかく多い。インテリジェンスと勇気があるからだろう。
啓太５．５　今シーズンはまだ調子が上がっていない？「さすが」とうなるシーンが昨シーズンほどない気がするが・・・。
安田５．５　良い場面といまいち良くない場面があるのは若手ならでは。
山瀬５．５　ペースをつかむことが出来なかったが、よくファウルを貰っていたのは素晴らしい。
ＦＷ巻５．５　良くも悪くもらしいプレイ。最後までよくボールを追った。
大久保５．５　山瀬と共によくファウルを貰ったが。

交代選手
遠藤６　チームに落ち着きをもたらした。しかし結果には影響せず。
流星の智〔（ｃ）故Ｎびさん〕５．５　印象に残るプレイが少なかった。
玉田　採点略。可能性を感じるＣＫを蹴った。

良い評価は決して出来ないが、想定の範囲内であることも確か。まだまだ過酷な道のりは続くけれども、一喜一憂し「過ぎ」てはいけないというのを、例えばフランスＷ杯予選やアテネオリンピック予選、そして、苦い記憶のアメリカＷ杯予選を想起したらよいか。
言い換えると
「落ち込むには早すぎる。次に向けて最善の準備をするだけ」だろう。
激しい書き方をするがもともと
「谷間の世代」と言われていた選手たちがメインなのだから
「黄金世代」と言われていた選手たちがあれだけ苦労したワールドカップ予選、さらなるスリルを味あわせてくれるかも知れない。