格の違い


 中国代表1-11埼玉西武ライオンズ

 

今年の初観戦はWBCの強化試合。

それも日本代表のではなく、ライオンズと中国代表のもの。

前日の日本代表戦は大入り満員だったようだが、

この日は前座ということもあって9割方が空席という非常に閑散とした試合。

鳴り物もないので、バットにボールが当たる音はもちろんのこと、

ベンチからの野次や、打ったバットが転がる音、外野手がフェンスにぶつかる音まで聞こえ、

非常に新鮮な印象を受けた。

さらに、後楽園ゆうえんちのジェットコースターの音までよく聞こえる。

そんな中で行われた試合。

 

ライオンズの先発は即戦力として期待されるルーキーの野上。

 




初回いきなり先頭の孫嶺峰にライトオーバーのツーベースを打たれるものの、

後続を落ち着いて断ってピンチを脱すると、

2回はリズムに乗ってきたのか三者凡退で切り抜ける。

3回に内野安打と自らのエラーで1死一二塁とピンチを作ってしまうが、

2番劉広標、3番レイ・チャングを連続三振に切ってとって御役御免。

3回を投げて2安打3三振無失点となかなかの内容だった。

 

野上の後を継いだのは今年飛躍を期待される平野。




いきなり4番馮飛、5番侯鳳連、6番儲夫佳から三者連続三振を奪う素晴らしいピッチング。

5回もきっちり3人で抑え、開幕一軍を強烈にアピールした。

 

打者の方は前日に岩隈からまさかのホームランを放った大崎が、

この日も3安打と大活躍。

松坂が怪我で出遅れる中、熾烈な外野一軍枠への生き残りに一歩先進した。

5番に座った後藤も5打席3打数3安打2四死球と全ての打席で出塁。

先発では中村と野田以外の7人にヒットが出て、

途中出場の上本も3打数2安打、石井義も結果を残し、

アジア王者として格の違いを見せ付ける展開となった。

ただ、1回の赤田、2回の黒瀬、6回の高山、9回の上本と併殺打が4つもあったのがちょっと残念。

この拙攻がなければもっと点が取れていたかもしれない。

 

中国は6回に高山の拙いプレーが連発し、

タナボタの1点をもらうがそれまで。

総じて中国代表は野球が粗く、

細かいところでミスをしては自滅しているように見えた。

 

その中国代表、7回のマウンドにはチームメイトの朱大衛が上った。




だが、その朱大衛が大炎上。

まず1-3から置きに行った球を上本にレフト前へ運ばれると、

原は抑えたものの大崎にタイムリーツーベースを打たれると、

栗山の打席でワイルドピッチで楽々三塁に。

栗山に四球を与えると赤田にはレフト前タイムリーを打たれ、

さらに後藤への四球は4つ目のボールが暴投になり、

三塁ランナーが帰って3失点。

折角の晴れ舞台で散々な結果になってしまった。

さらに残念なことに、交替のアナウンスもスコアボードの表示の変更もなく、

アナウンスがあったのは登板が終わってから。

私は顔を双眼鏡で確認して気が付いたのだが、

大多数の人は気が付かずにいたため、

アナウンスにどよめいても本人はすでにいないという悲惨な目に遭ってしまった。

 

8回からライオンズのマウンドには大沼が上る。

 




一死から劉広標に左中間真っ二つのツーベースを打たれ、

レイ・チャングに死球を与えてピンチを作るも、

サード原のファインプレーに助けられ無失点。

9回にも王超にレフト前へ運ばれるも後続を断って試合終了。

 

今日の収穫は投手では野上・平野の目処が立ったことと、

野手では大崎・原・上本ら1軍半レベルの選手の見極めができたことだろう。

強化試合は明日・明後日と2試合残っており、

そこでもまたふるいにかけられるのだろう。

逆に今日守備で失敗した高山は結果を残さないと、

今年も下で大半を過ごすことになりそうだ。













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