あの時期があったから今がある。

  • 虎男
    2017年05月01日 10:56 visibility61

うちのチームは「新生チーム」だ。既に12年の歴史を持っている。しかし、昨年は3試合しか試合を組めなかった。じゃあ、その前はどうであったのか。その前の3年間でやった試合は3試合。3年間で3試合って、尋常じゃあない。なにしろ某職種のメンバーが4人もいて、その連中が活動日にあたる隔週の土曜日に全て「休日出勤」だったのだ。この不景気感満載の世の中に儲かっている企業もあるんだなとユニフォームを着てグラウンドで出席してくれた残りの2人のメンバーと「試合やりたいですねぇ」って言う会話を何度したことか。そのたびに彼らに「俺には夢がある。もう一度、この縦じまのユニフォームを着たい、俺と一緒にボールを追いかけたい。そして試合がしたいって言ってくれる新しいメンバーを最低3人は入れる。」と毎度3人以上集まらない活動のたびに言い続けていた。しかし、不思議なことに3人での練習に虚しさを覚えたことは一度も無かった。

 

通常、こんなチーム状態だったら、メンバーは愛想をつかして「すみません。もう、このチームで試合はできないっていうのが理解できました。ユニフォームもせっかく買いましたが、僕今日の活動を終えたら退部させていただきます。」と言うだろう。最後の一人が私になるまでは絶対にあきらめないと思っていたら、なんと二年前のシーズンが終わるころに一人、そして去年のシーズンの6月ごろから「私のチームのゴールドラッシュ」が始まった。立て続けに入部の問い合わせが来て、こちらは即チームの規約を送信し、それを読んでもらって同意か否かの答えをもらってから、体験参加の約束をとりつけ、活動が行われるグラウンドのアクセスの写真を事前に自分で調査した写真をメールに添付して、案内文章を作って体験参加をしてもらい正式入部を取り付けて行った。そして、今のチームは去年と二年前に入って来たメンバーがチームの主力を占めている。そして今年の正月に1人、今新しく問い合わせをくれた1人と入団交渉中と言う嬉しい悲鳴が出そうなほどのチームの盛況さが今年すでに4月を終了して3試合消化と言う数字がでている。

 

もちろん、退部をしていったメンバーがこの3年間で6人。皆、「休日出勤」でほとんど活動に出席して来なかったメンバーだ。休日出勤で休みますと言われて「欠席の件了解しました」としか返事メールを送り返せない監督としての立場と気持ち。これがチームの大半のメンバーだったら、皆さんならどうです。運営継続していくモチベーションをあげられますか?と聞きたい。私はあの3年間があったからこそ、今、復活し新生チームが生き生きしてグラウンドでプレーをしている姿を見られる幸せがあると思っている。メンバーが潤沢な数いるチームさんに、こんな話はわからないだろう。むしろ、うちのチームとは真逆の「誰を引っ込めて、誰をフィールドに出す」と言うようなぜいたくな悩みがあるんだろう。それって悪いけど「悩みのうちには入らない」と言わせていただく。

 

 

活動に出席してくれるメンバーには本当に頭をさげたい気持ちでいっぱいだ。しかし、いつも思うのは欠席するって事は、その時間にチームのこれだけ楽しい活動に「出られない」ってことだし、それだけコミュニケーションの部分で後れを取り、野球での楽しい社会人の思い出作りに参加ができないって言う事実。それに対して平気でいられる感覚を私は持っていないって言うのが正直な私の気持ちだ。今の私は本当に幸せだ。野球に、野球の試合を欲しているメンバーがこれだけ私の周りにいる。それって本当に幸せの極みであり、そして私のモチベーションを支えてくれている。彼らには本当の意味で「感謝」しかない。どうもありがとう。

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