チームは数合わせの場ではない。

  • 虎男
    2017年09月15日 21:44 visibility2019

草野球チームを創部して13年目のシーズンが終わりに近づいている。今年の自分の野球の総括をしてみると、満点に近い点をもらえると自負している。雨天中止以外でスケジュールを一度も私的なことでキャンセルをしたことは無かったし、3月から始まった試合のシーズンもすでに半年が過ぎ、17試合を消化した。勝敗に関しては、人様にお伝えするほど立派なものではないが、とにかく一生懸命に監督として、組織の運営管理者として今シーズン17試合消化して来たこと(昨年は3試合消化)は、胸をはれるだけの成果をあげていると思う。ただ、ひとえに私だけの踏ん張りではなく、チームメンバーの協力、チームメンバーのご家族の理解と協力、対戦してくださったチームさんの協力、派遣審判員さんたちの協力等皆さまの支えがあっての今シーズンだったと感謝するしだいである。

 

13年と言う歳月で一番感じるのは、継続してチームに所属しているメンバーに対しては、口にだせないほどの感謝の念がある。思えば、インターネットと言う物が無ければ、絶対に出会ってない人たちである。そして縁あって、同じチームの同じユニフォームを着て、同じグラウンドで試合や練習に汗を流してきたメンバーだ。創部以来から残っているメンバーが私をいれて4人残っている。これには本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。さらに、来年で10年を超えるメンバーが一人いる。彼にももっと出席をお願いしたいが、仕事が忙しい合間を見計らっての出席なので、10年目を来年迎えるときに感謝の気持ちを表したいと思っている。しかし、色々な人間とこのチームで出会った。「35歳以上でいまだ野球をやりたい人間をメンバーとして募集します」と言う謳い文句を掲げて募集をかけてきた。私は当初、35歳以上と言う人間ならば「分別がついている人間の集団ができる」という確信を持っていたと言うのが正直なところ。しかし、人間は年齢では測れない。そして年齢が「平均的思考能力と経験値」を一定の常識を持つ基準にはならないことをチーム運営して良く分かった。そして、一番言えるのは、メールで人は判断できると言うことだ。メールには「脚色」がない。その人間の「地」が直に出てしまう。その時に考えていること。その時の自分の持つ知識。メールを書く時に「相手に対してのリスペクト、敬った書き方」をしているかどうかで、その人が「趣味であっても組織に入る上で、その人がどういう態度でメールを書くことに接しているか」がモロ出てしまうのだ。そして、それはその人の職業に対する考え方も見えてしまう。きちんとした文章で相手に対しての「長幼の序」を意識した文章を書いてきている人は、あまり自分の我を出さない。すなわち常識も加味して、相手に対して自分がへりくだっていると伝える文章を書いている人は、合格点を出せるだろう。しかし、文章で「自己主張」が強い人間は必ず「自分の考えはこうだけど」が最初の問い合わせのメールですら出てしまっている。こちら側からすれば「こいつ、入部を許可してもいないのに、この時点で自己主張するのか?チームは協調性を重んじる場所なんだよ。」と思ってしまう運営管理側の人間だっていないとも限らない。

 

草野球チームに入りたいと考えている人たちにとって「野球なんか人数いればいいんだろ」って考えている人たちは少なくない。「入ってやるんだから、運営側は嬉しいにきまってる。喉から手が出るほどなんだから。」と思っているのだったら、それは大きな間違いだ。草野球は遊びかもしれないが、組織であり、社会人の集合体であれば、そんな不遜な態度で入って来ること自体がチームワークを乱す「引き金」になりかねない。入ってくる人間が「野球の環境がある」ことへの感謝が無ければ、続かないのは確かだ。「俺が入ってやれば、このチームだって1人増えるんだから、チームにとってはありがたい存在じゃあねえか。」と言う人間は組織の中に入るべきではないだろう。そういう人間だからこそ、自分でチームを作り上げられない癖に、他人様依存でチームに入れてもらおうとするのだ。私は、こういう人間を何人も見ている。そういう人間がチームへの協力姿勢など絶対に無いことも知っている。チームとは、同じ方向性を見つめ、そして協力精神を持ち、十分なコミュニケーションが取れる間柄を継続し、助け合っていくことを「チーム」と私は考えている。チームに依存をし、野球環境を与えられていることに気が付かず、自己主張をする人間たちの多くが言う言葉「ユニフォームがどうのこうの」「背番号がどうのこうの」「セカンドユニフォームが欲しい」見た目の事ばかり言うのがお決まりの人間たちだ。だったら、そういう理想の「お召し物」をしつらえてくれるチームへどうぞ。と私は言う。なぜなら、私は「野球そのものが好きだから、野球がやれることが喜びです。」という人間と一緒に野球がしたいわけで、コスプレじゃあないんだから、「ユニフォームのここが気に入らないとか背番号はこの番号じゃなきゃ野球がしたくない。」なんて言う学生時代に野球部やってこなかったような連中に、今更、「野球とは着ている物が云々じゃない!」なんて諭して理解を得たいと言う無駄な努力をしたいとは思っていないのだ。それでも人数合わせのために、そういうくだらない自己主張の強い人間を入れるのであるのなら、それは組織崩壊の種を入れたって思わないと。そして、そうなっても良いと言う覚悟を持たないと、自己主張の強い奴は、後から入ってこようが、最初からいようが絶対に変わらない。そして、そういう奴に限って「派閥つくり」が大好きで、自分の主張が正しいとしたいがために、数人の子分どもを従えたいとなる人間が多い。そのためにチームを乗っ取られた人たちもいると言う。チームは「数合わせの場」ではない。数合わせをしたいなら、そんな人間よりも「助っ人」でその場を切り抜けた方がどれだけましか。そうでなければ、まともに運営している方が馬鹿を見るだろう。

 

組織が10年以上長く続いているのには理由があるってことだ。

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