「虎男君は野球しか知らないんだよな」は昔と今では感じ方が違う。

  • 虎男
    2017年11月12日 09:40 visibility252

職場では、仕事の話以外は野球の事ばかり話している。プロ野球の今の話、野球界の組織のバラバラの将来の行く末、高校野球の話、都市対抗野球を見に行った話、全国大学野球選手権の話、自分の運営管理している草野球チームの話。まあ、皆「虎男さん、また野球か」なのだろう。聞き流しているようだ。だが、良く上司に言われる。

「虎男君は野球しか知らないんだよなぁ。」と言われて、すかさず言ったのが「あまり褒めないでくださいよ。調子に乗ってしまいますから。」との即答。そう野球バカにとっては「こいつは、野球しか知らない」と言われることは「勲章級の誉め言葉」である。だが、若い頃だったら、そうはいかなかったろう。「虎男、お前野球しか知らないんだな。」と言われたら「他の事も知ってるよ。俺のこと知らなさすぎる。」と言っていただろう。馬鹿にされたと思ったに違いない。人間とは面白いもので「お前はそれしか話がない」って思われていることに「お前の頭の思考回路と脳みそのキャパシティの小ささで、物が覚えられない」と思われていることに「恥ずかしさ」を感じるのだろう。日本の政治家なんて、その最たるものだ。くだらん言い訳ばかり言って、小難しい単語を並べているだけで、それが「教養が身についているからこそ、このような難しい言葉がさらさら出てくるのがわかるか」と言いたいがために、街頭演説などで得意になって「小さなことを膨大にして」ポイントをはずしながら説明している。それを日本の大衆は「ありがたがって」ご拝聴なさっていることにものすごく滑稽さを感じるのは私だけであろうか。英国の政治家は「子供ですら簡単にわかるように説明ができない政治家は嘘つきだ。」と言われるらしい。それだけ万民に対して簡易に理解ができる説明をする政治家が、本当の政治家だと言う事だ。

 

若い頃の私なら「野球しか知らないやつ」と言われるのが嫌だったろう。だが今なら「野球を語れる」と言う事は、「野球に対しての勉強を彼はしている」という評価をいただいていると感じられるということだ。「野球バカ」と呼んでもらって結構。じゃあ聞くが、年をとってきて「あの人にはあれがある」って言われない人の方がどれだけ多いか。「えーとあの人を一言で言ったら?なんの変哲もない普通の人よ。」と言われる人が「普通」で、「あの人はこういう人よ」と言われる人なんて数パーセントもいないのが普通なのである。そして、そう言われることが「馬鹿にされている」と思うのであれば、それはその人が「好きな物に対して中途半端」なんだろう。エキスパートであると自負しているならば、それほど「ありがたい誉め言葉」って無いはずだ。「あの人はこうだ」と言ってもらえるってことは、それだけ彼の話の印象は普通の人よりも強く、そして彼の好きなものは何かを堂々と語れるわけで、それ以上、それ以下でもないわけだ。私からしたら、それほど「幸せな人生」って無いと思っている。「野球バカ」のどこが悪い。あんたは、「〇〇馬鹿」って言われるほど「好きなもの、語れるもの」があるのか?ほとんどの人たちが無い。そんな人生送りたくないってのが私である。

 

 

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