M君の頑張り
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虎男
2018年07月15日 09:49 visibility382
私のチームにM君と言うのがいる。彼は北海道からやってきた。彼が入った5年前の我がチームは、本当に暗黒時代を迎えていた。年間2試合と言うような「メンバーが集まってくれないチーム」の典型だった。なぜ、このようなチーム状況を抱えてしまっていたのか。それには理由がある。東日本大震災が起こる前には、普通に試合をやっていたチームだったのだが、震災後メンバーの出席が激減した。理由は大半のメンバーがIT企業に勤めていて「休日出勤が毎週末になったのが原因だった。この業界に所属するメンバーがチームの大半を占めていれば、活動のある週末に出勤が増加して、大半のメンバーが「大変申し訳ありませんが、その日は出勤になってしまったため、欠席させてください。」このフレーズが書かれたメールがどれだけの数私の元へ送られてきたか。それが3年近くにも渡って状況は変わらなかった。そうするとマックスで活動日にメンバーが出席できたのが4人で、5人以上集められた時は皆無だった。隔週の土曜日に活動を組み、毎月グラウンドを確保しながら、平均出席者3人しか出てこない中、練習メニューも「キャッチボール、トスバッティング、ノック」で2時間を過ごす状況が延々と続いたのである。M君は、そういう時代に入ってきた一人であった。彼は、そういう状況でも喜んで練習を続けていた。黙々と。私は「人数がいないからと言って活動を辞めるわけにはいかない。私一人でもチームを続けて行こう。」と言う覚悟があった。M君はこんな練習であったも必ず出席してくる一人だった。
良く「チームを見学して、体験してから入部を決めたい」と言う人がいっぱいいる。だが、本来野球をやるのは自分自身であり、試合のできる人数がいるチームがあるから、そこへ入るのがベストなのだろうか?私はそう思っていない。入ったチームに試合に足る人数がいないとなれば、自分が自ら人集めをして、チームを活気づけると言う気持ちがあっても良いのではないだろうか。そして、それはチームを助けることであり、自分も助けることになる。だが、どれだけの人たちがチームの状況を見て「このチームじゃあ将来性がないな」と考えるのだろう。おそらく大半の人たちが、チームの活動を見に行って人数が試合に足りないようなチームを選ばないのが普通なのだろう。しかし、もしチームに山ほど出席者がいて、入ったは良いが自分は常にベンチウォーマーで試合に出場はおろか、毎度スコアラーになって記録だけつけているなんてことになる人だっていないとも限らない。私は、黙々と活動を切らさず「真面目に野球をやる姿勢」を続けて行くことが、外部で野球をやりたく思っている人たちにアピールできることだと思っている。今、私のチームは活動日のほとんどが試合をやっている。3年前に5人がチームに入ってきた事が大きく、2年前2人、今年が2人と9人の選手が新たにチームにはいってきたことが今のチームを形成している。彼らは「欠席のための言い訳」をしないメンバーである。野球が本当にやりたい連中であり、野球を愛しているメンバーである。こんなメンバーを見ていたら、野球の仕事をミスなく継続的にやっていこうと代表者なら思える連中なのである。その中でもM君は、黙々と活動に継続出席してくれている。ありがたいメンバーであり、そして彼のようなメンバーを一人でも、二人でも作って行こうと思うのである。M君以外の新たには言ってくれたメンバー達にも大感謝である。今日もナイターで試合がある。楽しみな一日だ。
- 事務局に通報しました。
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