「伝統」という継続力


カテゴリーを問わず、様様なスポーツで「伝統校」と呼ばれるチームがあります。

私の世代では、その伝統校は各県に1つか2つくらいだったのではないでしょうか。

そこには、名物監督がいて独自の世界観を創出し、その哲学を持って選手達を鍛え上げ、代々の先輩たちが築いてきた「伝統」を守るため、そして受け継ぐため全員が切磋琢磨していたと思います。


サッカーにおいてもそれは例外ではなく、私達世代の全国大会と言えば、どの県の代表もほぼ毎年聞く高校であったり、大学であったりと「伝統の力」があったのではないでしょうか。

しかし近年、その伝統を守り抜くことも難しい状況になりつつあるようです。


中・高校の場合、3年間しかチームに在籍しません。

3年生が全国大会で好成績を修めても、2年間低迷するとその経験を持った選手が1人もいなくなるわけです。ですから、それを継続させるためには並大抵の努力と決意が無ければ、あっさりと「並みのチーム」になってしまいます。


それはプロの世界でも同じで、近年のJ1順位と一昔前のJ1順位を比較しても同じことが言えるのではないでしょうか。Jリーグ発足後、常に優勝争いを演じているチームはありません。

それだけ「伝統」を守ることは難しいと言うことでしょう。

プロの場合、監督も選手も常に流動的です。だからこそ、この伝統は「フロント」が守らねばならないものだと思います。そしてそのフロントは「地域の人達」の分身であると私は考えます。


 強豪 = 伝統チーム


私は決してそうではないと思います。

伝統とは、その地域に根ざした独自の活動のもと、外来因子にも惑わされず、その地域の人達が誇りを持って持続・継続させることだと思います。

時には結果の伴わない時期もあるでしょう。しかしそこで他のものに目を向けるのではなく、また新しい何かに依存するのではなく、自分達の先人たちが築き上げた「伝統」を信じ、それに誇りを感じ、もう一度大きな成果を出せるように切磋琢磨しなければいけないのではないでしょうか。


こちらが駄目ならあちら。

こんな考えがまかり通るならば、伝統は継続されないと感じます。


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