ドラフト・北海道版黄金世代物語3

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    2012年11月13日 22:11 visibility277

駒大岩見沢はなぜ2勝出来たのか

<開幕戦の激闘を制して勢いに乗る!>
一回戦:駒大岩見沢8−6下関工
二回戦:駒大岩見沢7−3盛岡大付

駒大岩見沢の初戦は、開幕日の第一試合、山口県代表の下関工。
なんの因果か、春選抜でも開幕戦で登場。愛知・21世紀枠の成章に2−3と惜敗しています。

試合は両軍共に緊張感から、ミスの応酬のような展開。
駒岩が下関工の猛追を退けて初戦を突破します。
二回戦は超高校級サウスポー・鴇田擁する盛岡大付に甲子園通算3試合目という、先輩としての威厳を見せつけ完勝。
三回戦で智辯和歌山と激突します。

<中盤まで競り合ったものの、8回に11失点。力の差を見せつけられ黄金世代の夏が終わる>
智辯和歌山15−3駒大岩見沢

三回戦の相手は強打の智辯和歌山。好打の3番・勝谷、4番・坂口(2012巨人ドラフト)を中心に、当時はまだ一年生だった現日本ハムの西川遥輝、二年生エースには岡田俊也(中日)がおり、全国屈指の戦力を誇っていました。
試合は駒大岩見沢が先制するも、智辯和歌山が2点を返し、逆転。しかし、すぐさま駒大岩見沢が連打で再び逆転、7回を終わった時点で3−2とリード。ディフェンスではエース板木が果敢な内角攻めで相手の主砲・坂口を封じ、適度の荒れ球で的を絞らせません。
しかし、8回。2、3番の連打で無死一、二塁で4番・坂口。インコースを狙った速球が真ん中に入り、スイング一閃。
中堅左、中段まで運ばれ一気にひっくり返されてしまいます。
ここからは、智辯和歌山の独壇場。
ミスも絡み、勝谷、坂口の連続本塁打(坂口は1イニング2本塁打)などで一挙に11得点。
駒大岩見沢には反撃する力は残っていませんでした。
結局9回にも2点を奪われ、15失点の惨敗。北海道最後の砦となった駒大岩見沢も全国の壁に跳ね返され、黄金世代の高校野球は幕をとじました。

<神様がくれた、駒大岩見沢意地の2勝>

僕は正直、駒大岩見沢にはあまり期待していませんでした。
乱調癖のあるエース板木に大振りが目立つ打線。好選手が揃っていましたがチームとしての成熟度が低く、一つ勝てれば健闘、という見方をしていました。
そんな駒岩がなぜ2勝も出来たのか。。
僕は神様がくれたチャンスをモノにしたからだと思う。
選抜でも開幕戦で登場して黒星。夏も開幕戦。この組み合わせは偶然では無いでしょう。春から夏にかけて、駒岩が一生懸命ガンバったのを神様が観ていてくれた。
そして、夏の開幕戦にもう一回チャンスをくれたんだと思います。夏の開幕戦もタフな試合でした。しかし、そこで踏ん張れたのは、二度も同じ舞台で同じ失敗を繰り返してたまるか!という意地だけだったように思います。
特にエース板木はその思いが強かったでしょう。
この板木という投手は前年秋の新人戦で駒大苫小牧を1−0で完封して名を上げた投手です。上半身の動きに特徴のある変則的な左腕で、球速も136くらいあり球威はありましたが、心の揺れが激しく四球を出し始めると止まらなくなるタイプでした。
選抜でも自らの四球がキッカケで逆転を許しており、人一倍期するものが有ったのではないかと思います。
僕は駒大岩見沢躍進の一番の原動力は、彼の粘り強い投球だと今になって思います。それくらい、夏の成長ぶりは素晴らしかった。

智辯和歌山には及びませんでしたが、北海道代表としての意地、黄金世代としての意地を集約させた2勝だったと思います。

おそらく次で最後、ドラフト指名選手を中心にどんな選手がいたかのおさらいをして終わりたいと思ってます。

でわ[e463][e463]

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