大切な1勝
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HiRO
2006年07月09日 04:57 visibility49
Hawks 9 - 1 Eagles
このゲーム、Hawksにとってはただの試合ではない。開幕ゲームにも等しい重要な意味を持つ。
王貞治が、腫瘍の切除手術のためにチームを離れて最初のゲーム。Hawksにとって絶対に落とすことの出来ない試合。
その重要なゲームを託すのは、この男しかいない。
「こういう状況で何の感情の変化もない方がおかしい。これまで以上に気を引き締めて、勝てる投球をしたい。空回りしてもダメだし、自分でコントロールしてベストを尽くしたい。」
そう、斉藤和巳。
本人がヒーローインタビューで語ったように、決して調子が良いとはいえなかった。が、低めにボールを集める実に丁寧なピッチングで、凡打の山を築いていく。
1回の1死1、3塁のピンチを凌ぐと、2回から5回まではパーフェクト。6回に無死満塁のピンチを迎え、それでも何とか1失点に抑えると、再び7、8、9回は3者凡退のパーフェクト。
打線も、この日は初回から効率よく得点を重ねる。
連続四球による押し出しを足がかりに、城所の3点タイムリー3ベース。
2回から4回までをノーヒットに抑えられるも、6回に四球の仲澤を1塁において的場がタイムリー2ベース。仲澤の好走塁。
7回には、ヒットと盗塁で2塁に進んだ宗則を返す、信彦の痛烈なタイムリー。
8回にも宗則と柴原のタイムリーで3点を重ね、快勝。
この日光ったのは、3安打2盗塁の宗則。塁上でバッテリーの集中力を奪い、いずれも得点に結びつける。
初回に頭部死球を受けた森本も大事ないようで何より。
和巳は、118球、僅か1失点の完投で11勝目。これで防御率もとうとう1点台、1.95。
ヒーローインタビューで淡々とクールに語る和巳の言葉が印象的だった。
「今日だけで安心してもらえるわけじゃない。」
信彦もいう。
「こういう気持ちを継続することが大事。」
そう、このゲームに快勝したのは何より。
だが、これを続けねば、今の気持ちを持ち続けねば、この勝利にも意味はない。
目指すべきは、ただ一つ。
それは、王貞治が見据える頂き。12球団の頂点。
この1勝は、そのための第1歩にすぎない。
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