ルーキーの初先発初勝利!4番の逆転弾!
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HiRO
2007年06月10日 13:44 visibility86
ちょお、ちょお、大隣。いいやん!
初回だけやん。力あるやん!
勝たせてやろうや、ね、信彦。
TVの前でBeer片手に、そんなことをデカい声で一人喋る自分(苦笑)
野球好きなオッサン、解説の大下さんに勝手にシンパシーを感じてしまう(笑)
鷹のドラフト1位ルーキー大隣の初先発。本来なら、もう2試合ほどファームで投げて昇格の予定が、チームの窮状にカンフル剤として緊急昇格。初登板初先発となった。
立ちはだかるは、Carp、いやセ界を代表するエース、黒田。
その黒田から初回いきなり先制。
ポン、ポンと簡単に2死となって、多村に四球。信彦には1−2から外よりの真っ直ぐ。打球がライナーで左中間を割る。多村が1塁から一気に本塁へ。先制のタイムリー2ベース。あの黒田からの貴重な先制点。
その早速の打線の援護を背に大隣がどのような投球を見せるのか。その注目の立ち上がり。
いきなり先頭梵にセンターへのHR。被弾直後はまだ笑顔も見えていたが、内心動揺したのか、東出に四球を与え、栗原は三振に打ちとるも、新井の2球目に東 出が2盗、山崎からの送球が逸れ東出は3塁へ。さらに新井にも四球を与え1死1、3塁とし、打席には前田。宗が大隣に声をかけに。内野手が集まる。
前田には、初球スライダーが外れ0−1からストライクをとりに高めの真ん中へ入ってきた甘いスライダーを詰まりながらセンター前へ。3塁ランナーが帰って逆転。
なおも、1死1、2塁で、続く廣瀬の打席、エンドランを仕掛けてくるも3ゴロで3塁フォースアウト、嶋をレフトフライに。
なんとか最少得点差で凌ぐ。
ここからが、この大隣の非凡なところ。
1点のビハインドに開き直れたか、2回から5回まで4イニングを無安打無四球で三者凡退に。
最速146km/hの真っ直ぐとチェンジアップ、スライダーで緩急をつける。決してコントロールが優れているというわけではないが、そこそこにまとまっている感じ。結構甘いところにも入るのだが、球に力があるのだろう、打者が差し込まれフライを打ち上げる。
一方の黒田。決して本調子ではない感じだが、そこは黒田。良くないなりにHawks打線を2回以降7回まで散発3安打。尻上がりに調子を上げてくる。
均衡状態に入ったゲーム、次の点は大きい。
初登板初先発ルーキーが初回の2点のみでこれだけの好投を魅せている。何とか点を獲ってやりたい。
が、先に次の点を獲ったのはCarpだった。
6回1死から、大隣が栗原に被弾。右打者の外から中に入ってくるスライダーをレフトスタンドへ運ばれる。
さらに続く新井にはセンター前ヒット。すかさず小久保が声を掛けにマウンドへ。
打席には前田、その初球。センター前へ抜けていこうかという痛烈な打球を、本多が横っ飛びでダイビングキャッチ。セカンドライナー。バックも攻守で盛り立て、ズルズルと崩れそうな流れを堰き止める。
結局、大隣は、この回を栗原の1発のみ、7回も三者凡退に抑え、8回の打席が回ってきたところで代打を告げられる。
7回を3失点。2点差。なんとか追いついて負けを消してやりたいもの。
1死から、その代打ブキャナンがセンター前ヒットで出塁し、宗の打席で2-3。ここが、このゲームのポイント、四球やヒットが出るようだと危うい、打ちとれば黒田は完投できる、と解説の大下、北別府両氏。
結局、宗は2-3から2球ファールで粘って四球を選ぶ。2進したブキャナンに代走松田。
本多の打席、その初球。パスボール。ボールが後ろに転々と転がる間にランナーはそれぞれ2進、3進。ここで、黒田は140km/h台後半の真っ直ぐで押 す。普段は8割程度の力で投げ、ここぞという場面に力を入れる、黒田の力投。本多はその真っ直ぐをライトへ打ち上げる。これがライトへの犠牲フライとなっ て松田が生還。1点差。
続くアダムは引っかけた打球。が、飛んだコースが良い。センターへ抜けようかというボテボテのゴロ。セカンド東出が回り込んで好捕するも1塁は無理。3塁を回りかけた宗を見て3塁へ送球するのが精一杯。
1死1、3塁とチャンスを拡げて、打席には信彦。
初球、139km/hのフォーク。信彦は迷わずスイングし空振り。初球から決め球を投じてくるCarpバッテリー。
が、この空振りの後の信彦の表情に迷いがない。ここ最近の信彦の苦悩の表情が消え、澱んでいた目が澄んでいる。この顔を見て、隣で妻が言う。「信彦、打つよ。」
2球目、外に149km/hの真っ直ぐ。1-1として3球目、140km/hのフォーク。バットに当てファールにするのがやっと。2-1となって、真っ直ぐもあり、フォークもあり。
4球目。やはりフォーク、138km/h。が、甘い。真ん中。落ちが悪い。信彦のバットが一閃。打った瞬間、それと判るアーチがライトスタンドへ。劇的な逆転の11号3ラン!
打った瞬間、ベンチを出て両手でガッツポーズをする王監督。ダイヤモンドを周りながら信彦も右手を挙げる。ホームインと同時に雄叫びをあげる信彦とともに、ベンチも、スタンドも、我が家も大興奮!
対照的に、マウンド上でガックリとうなだれる黒田。この打席のなかで、追い込んでからの勝負球フォークが最も甘く入って落ちなかった。
この一打が、大隣の負けを消したばかりか、このまま勝てば大隣に勝ちがつく。
8回裏は、新セットアッパー水田が三人斬り。一杯のコースでストライクを先行させていくそのピッチング、観ていて安心感がある。
9回表。3点のビハインドながらもCarpは守護神永川をマウンドへ。このゲーム、まだ捨てていない、ブラウン監督のナインへの叱咤激励か。
が、レフトへの2ベースで出た先頭大村が、柴原の送りバントで3進し、1死3塁。
田上を追い込んでから決め球のフォークがワンバウンド。身体で止めにいったキャッチャーの倉が身体で弾いてボールが1塁方向へ、僅か数メートル転がっただ け。が、これで3塁ランナーの大村がホームへ。タイミングはアウト。が、タッチよりも早く大村の足が入っている。ダメ押しの1点。
フォークを武器にする永川にはこれがある、と弾いた瞬間、迷わずにスタートを切った大村の好走塁。その素晴らしい集中力と決断力。してやったりの表情の大村。
3点差の9回。もちろん馬原。恒例の(笑)4人斬り。
ベンチがカンフル剤にと期待したルーキー左腕が見事な好投を魅せ、4番がその黒星を消すばかりか、白星をプレゼントする絶大なる一撃。
大隣は、初登板にして初先発、初の本塁打被弾に、初四球、初暴投、と初物づくしの経験の末に、開きなおった素晴らしい投球を披露し、初勝利。
3点ビハインドで降板しながら、一転、逆転勝利で勝利投手となる強運ぶりも披露。
これで当面ローテ当確だろう。大隣がローテ入りして安定した投球をしてくれれば、ブルペンも再構築できる。この2試合セットアッパーを務めた水田を本格的にセットアップに固定できるのは大きい。
信彦は、6/6のBayStars戦後、王監督に呼ばれ、調子の悪さを自らさらけ出すような自信のない姿を指摘されたという。
打席で首を捻ってみたり、天を仰いだり、そして、悔し紛れにバットを叩きつけたり...
が、4番がそういう姿をさらけ出すのはいかがなものか。チームの雰囲気にも影響する。チームの最高の打者たる4番に座るからには、打てようが、打てまいが、悠然と構えていて欲しい。4番打者が打てない苦しみ、悩みは、信彦個人だけのものではなくチーム全体のものだ。
その王監督のアドバイスのおかげか、今まで濃い苦悩の色が滲んだ信彦の表情から迷いが消えた。ここから吹っ切っていけるといい。
多村が初回の1塁から本塁への走塁で左太腿裏を傷め、2回の守備から交代した。
前回より軽く、大事をとっての交代で長期離脱の可能性は低いとのこと。
あまり、無理はして欲しくないが、肉離れを一度やると、その箇所の細胞が完全に新しいものに入れ替わるまで2年以上かかる、とも聞いたことがある。その意味では、その故障を抱えた箇所との付き合い方を覚えて欲しい。
自分も3年ほど前、両太腿の裏の肉離れが癖になり、ストレッチを入念に行いながら、2年間ほどは両太腿にサポーターを巻いて、プレーをしていた。それを徹 底するうちに、そのときの筋肉の状態に応じて、今日はこうしておこう、というのが自分である程度掴めるようになる。それだけでも随分違うものだ。
さて、と。
これで、2試合連続で、先制点を許しながら終盤に追い上げ逆転勝利。いままで先制されるとなかなか追い上げできず、こういうチームの力強さを感じさせる勝ち方ができていなかった。チームのムードはいい。
今日からは甲子園。
その先発は虎ハンター杉内。
波に乗れるか?!
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- 事務局に通報しました。
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