皆の想いが詰まった大切な大切な1勝

Eagles 1 - 4 Hawks

絶対に勝たねばならないゲーム。ここで負けるわけにはいかない。
王貞治の息子達のプライドが、絶対にそれを許さない。
Hawksベンチ、ナイン、そしてスタンドで見守るファンも、TV越しに観戦するファンも、インターネットで試合経過をチェックするファンも、全ての鷹を愛する人々に、共通の想いだったに違いない。


入団以降、4年連続2桁をかけてマウンドに登った和田毅も、決勝の2点タイムリーを放った田上にも、内野安打をもぎ取る激走を見せて同点打とした信彦にも、ダメ押しタイムリーの宗則にも、その勝利への強い気持ちが溢れていた。

王監督が「生還」したその日を、絶対に白星で飾り、お祝いにするという強い意志。
そして、この何者にも負けない意志の強さこそが、王貞治が12年の歳月を費やしてチームに植え付け育て上げた「王イズム」。

王監督が手術を受けた日に、先発マウンドでノックアウトを喰らった和田は、絶対に勝つというプレッシャーと戦いながら見事なピッチングを魅せてくれた。良いときの和田に特有のストレートのキレがある。スライダーもいい。
本人は、ゲーム後恒例の記者会見で
「スイマセン。飛んじゃいました。いま何て聞いたんでしたっけ？」
と聞き返すほど、勝った後、ホッとした脱力感に襲われていたのだろう。おそらく、そのぐらい勝つために、ゲームに集中していたに違いない。


でもね、この1勝に満足するわけにはいかない。
長いペナントレースのなかにあっては、1勝は1勝。
本当にプレゼントしたいものは、1シーズン戦い終えた後の歓喜の輪。
気を引き締めて、より貪欲に、泥臭く勝ち星を積み重ねるべし！
9月にチームに合流した王監督を胴上げできずして息子を名乗るべからず。胴上げできないなら、この1勝にも価値はない。

それにしても、息子達のコメントもいいね。
この宗則のコメントなんて最高。
「久々に声を聞いたけど、怒られている時を思い出して、さらに気が引き締まった。」

自分らも「王貞治の息子」として、心底応援するばい！！！