新年の決意も新たに
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HiRO
2007年01月03日 17:32 visibility73
明けましておめでとうございます。
本年もヨロシクお願いいたします。
12月上旬以来、年末の忙しさもあって、ついつい更新が滞っていた。
その間、我らがHawksにとっては、多村の入団発表、小久保の人的補償として吉武の流出、そして、ズレータの交渉決裂→Marines移籍という大きな動きがあった。
先ずは、多村の入団発表。
衝撃のトレード成立に、自身のブログでも心の準備の無かったことを赤裸々に吐露した多村だが、気持ちは切り替わったようだ。
戸惑いを隠さなかった多村に対し、王さんは、翌日、直ぐに多村へ電話した。
多村がいう。
王監督から直接お電話をいただき「縁あって一緒にやることになってうれしい。体を万全にしてソフトバンクの戦力になってほしい。福岡には君が全力で戦える環境が整っている」と言われました。言葉にできないくらいうれしいし、野球人として意気に感じました。
神奈川で生まれ育ち、横浜高校、ベイスターズと29年間地元でお世話になり、これから新しい場所に行く不安はありましたが、気持ちは吹っ切れました。今は王監督をWBCに続きもう1度胴上げしたい。九州に骨をうずめるつもりでやろうと思ってます。
即座に自分の思いを直接伝える王さん。それを意気に感じたという多村。
そして、「故障に弱い」というレッテルを貼られる多村に対し、「それなりのものは求める。フル出場しろ、と本人にも言うよ。彼のためにもなるんだから。」と語る王さん。
そんな、真っ直ぐな王さんや多村が好きだ。
よくマスコミを通じてしかコミュニケーションをとらない首脳陣や主力選手もいるが、福岡はそうではない。
そして、そんな王さんが率いるチームだからこそ、王さんを大親父として、秋山、小久保、信彦、和巳、宗則といったその血を脈々と受け継ぐ息子達のチームだからこそ、多村にとってもより大きな飛躍の場になって欲しいと期待する。
ずっと横浜で生活してきた多村には、九州、福岡での生活に戸惑いもあろう。
でも、きっと1年過ごしてもらえれば気に入ってもらえる自信はある。いい街バイ、福岡は。
寺原もBayStarsへの移籍を、大きな転機にして飛躍しようと決意を新たにしている。
このオフ最大のこのトレードが、多村にとっても、寺原にとっても、大きな飛躍の切っ掛けとなれば、こんなに嬉しいことはない。
そして、吉武。
プロテクト漏れやったかぁ。きっと首脳陣も悩んだんやろうね。
Hawksにとっては、今季、藤岡や柳瀬が出てきたとはいえ、シーズンを通しての安定度は未知数。プロテクト枠の選出には悩んだに違いない。断腸の思いだったろう。
だが、選んでくれたのは、そんな吉武を中継ぎとして開花させてくれた尾花投手コーチだ。今までのGへの移籍選手のように飼い殺しになることはあるまい。
カットボールのアウトコースへの出し入れで審判のストライクゾーンを拡げていく、あのプロの業を、是非ともセ・リーグでも魅せて欲しいもの。
交流戦、Hawks戦での対決が愉しみだ。
最期に、ズレータ。
報道によると、Hawksサイドは2年総額700万ドルを提示していた模様だが、ズレータ側では2年1000万ドルという信彦並の評価を求めていたらしい。
年の瀬も差し迫った12/29、ズレータのMarines入団が正式に発表された。
契約金80万ドル(約9,520万円)、年俸220万ドル(約2億6,180万円)の2年契約。結局、Hawksの最終的な提示額には及ばない条件。
Marinesはズレータ側からの条件見直し要請を2度断り、これが上限一杯としていた。その間に、2年総額700万ドルのHawksが交渉の打ち切りを発表したという。
Hawksの球団サイドとしても、戦力としては考えながらも、その気分ムラの激しさから、あまり条件でゴネるようなら、交渉決裂やむなし、としていた雰囲気もある。
西スポの記者によれば、例年なら福岡の自宅に家電とか有線放送の契約とか、何かしら来季も生活する前提で残していくのが、今年はボールペン1本残ってなかったらしい。
となれば「野球はビジネス」と言い残して福岡を去ったあのときから、Hawksから余程の条件が出てこない限り、チームを去る腹は決まっていたのだろう。
昨年は、福岡で野球人生を終えたいと口にしていたズレータの、この心変わり。
それが、金村のあの死球による暴行事件の際の、チームやチームメイトの反応によるものであろうことは想像に難くない。
島田誠元コーチによると「暴行はいけない」というチームメートの発言の載った新聞に「チームメートはオレを守ってくれない」と嘆いて悶々とした気持ちでプレーしとったらしいけんね。
今季、ズレータの顔を見るたびに、昨季に比べ目に暗い光を宿していることに不安を感じていた。何か精神的にネガティブなエネルギーを抱え込んでいるように 見えた。それがチームやチームメイトの不信感からではないことを祈っていた。嫌な予感は当たるもの。上の「守ってくれない」発言だ。
確かに、日米で死球を巡る考え方には大きな違いがあるようだ。
MLBではUnwritten Rule として死球による報復などが公然と語られる。故意死球を認めない日本と、半ば容認されている米国。(もっとも、日本も昔は公然と口にする選手も多かったんやけどね)
チームはといえば、王監督の気質とそれが浸透したチーム気質。我を忘れて暴行を働くことで、チームに迷惑をかけるな、という考え方。それが本質的に理解されていなかったのは残念だ。
そして、条件ではなく、そうしたズレータの心情を理解してくれそうな米国人監督のもとを選んだのだから、これはもうある程度致し方あるまい。
毎打席ごとにベンチに戻ってメモをとり、オフの日にはこども病院に足を運び涙する。ゲーム前、ウォーミングアップを必ず外野のファンの近くで行い、フェンスの側を通りながらファンの声援や握手に応えながらベンチに戻る。そして、お立ち台では博多弁でのパフォーマンス。
Hawksの選手の中で、最もファンを大切にしてくれた選手がズレータだった。
暴行したのは悪い。が、故郷をはるかに離れた地球の裏側で、あんなにも博多っ子に歩み寄ってくれた彼に、孤独感を味あわせてしまったならば、ファンとして悔いは残る。
さらば、ズレータ。
君は福岡史上、最高に素晴らしい「助っ人」やったよ。
自分としては「助っ人」でなくなることを期待しとったんやけどね。
それにしても、Marines瀬戸山球団社長は、「本塁打30本以上、打点は100近く、打率も3割近くが期待できる。ボビーマジックで4番をやりくりし ていたが、こんないい話になるとは…」と語っているが、Hawksファンから見て、それはやや買いかぶり過ぎかも知れない。
Hawksでは基本的に6番打者だった。もともと穴はハッキリしている。
JOHが抜け5番に昇格した昨季は、相手バッテリーの執拗なマークに苦しみ苛立つ姿が印象に残っている。あの暴行事件も、そんな苛立ちが背景にあったのかもしれない。
4番に座ればマークだってきつくなる。前後の打者が打てなければ尚更だ。
それに、1塁には福浦もいる。日替わりでDHと1塁か?...まさか、外野はないと思うが...
吉と出るか、凶と出るか、ボビーの選手起用に注目だ。
HawksファンとしてはBadLuckなニュースだったが、パ全体をみれば好ましい移籍かも知れない。
日本一にもかかわらず、チームの中心小笠原が抜け、新庄が引退したFighters。エースが抜け、それに対する有効な補強策が見えてこないLions。そして昨年アジアNo.1に輝きながら低迷したMarines。
このオフ、今のところ見える範囲では、良い補強が出来たのはHawksだけという状況だ。
その意味では、ちょっと切なさは残るけど、リーグ全体のためには良し、と考えたい。やっぱり多くのチームが団子状態でペナントを争う状況ほど面白いもんはないけんね。
ゴメン、きっと立場上、野次るとは思うけど、心情的には応援しとるけんね...
好きやったよ、ズレータ。ありがとね。
そして、自分にとっても、30代ラストを迎え、体力の衰えを痛感させられた昨年。
数年ぶりに10月に腰椎間板症を再発、1週間まるまる動けず、その後未だに野球をやっていない。11月には風邪をこじらせ、喉の切開の手前まで。
そんな肉体の衰えに抗うべく、今季は徹底的に鍛え直そうと思う。
幸い一昨年から掴んだバッティングは好調を維持できている。とは、いえこの2ヶ月、身体を動かしていない分、今一度調整も必要だろう。
体幹の強化、そして下半身、内転筋を中心とした強化。あとはできることなら、もう一度、肩のコンディションを30歳頃の状態に戻して、再びマウンドに立ちたいとも思う。
そんな決意を新たにする新年であります。
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- 事務局に通報しました。
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