工藤公康、BayStarsへ...理念無き補強

  • HiRO
    2007年01月10日 00:27 visibility78

Giants工藤公康投手のBayStars移籍が決定したらしい。
FA門倉の人的補償としてBayStarsが獲得、昨季年俸2.9億円からの大幅ダウンで折り合いがついたこと。

プロテクト枠28選手に入っていなかったこと自体が意外。
とはいえ、43歳という高年齢に加え、年俸も高く、しかも昨季3勝2敗と不本意な成績に終わっている。プロテクトせずとも獲りには来ない、とタカを括っていたのか、あるいは放出もやむなし、という判断かはわからない。

が、Giantsにとっては来季の星勘定以上に大きな代償を払わされたFAとなった。こんな代償を払ってまで門倉を獲得する必要があったのかという話になる。
もっとも、肝心のGiants首脳陣はそう考えてはいないのかも知れない。


余所様のことではあるが...
相も変わらず、近視眼的なチーム作りしかできていない印象がある。

(小久保は、本来、鷹にお返し頂いて然るべきものとして)桑田に、仁志、そして工藤。かつての川相もそうだ。
年齢的な衰えなどもあり全盛時の活躍が期待できないにしても、いずれも、チームにいることで有形無形の財産となりうる、若手が学ぶべきものを持った選手達だ。高年俸がネックになることも往々にしてある。が、そこは資金力の豊富なGiants。それに、成績を残していないのなら大幅減額の交渉だってできるはずだ。

門倉のFA加入により、来季、仮に10勝の上積みができたとしても、もっと長いスパンで考えて、失ったものはもっと大きいのではないか。
左腕で43歳を過ぎてなお145km/hを越えるストレートを投げる200勝投手。その卓越した自己管理術と投球術。若手にとっては最高の生きた教材であり、また、かつてJOHを育てたように、キャッチャーを育てる意味でもこうしたベテラン投手の存在は大きい。(もっとも阿部慎之助じゃ、本人が拒否しとるから育ちようもないが)
Hawksファンとして、工藤には将来球団幹部として戻ってきて欲しいほど。秋山が監督としてチームを率いる際には、是非とも投手陣を束ねて欲しいと願っている。

Giantsのチーム作りには、5年、10年の計が見えない。目先の戦力補強のために、本来、残すべき財産を自ら手放す愚行。

一方のBayStarsにとっては、仁志と工藤というかけがえのない財産になりうる選手を獲得した。単なるロートルではない。この2人の野球に取り組む姿勢や考え方は、BayStarsの若手にとって格好の教材となるはずだ。

ま、自分は、Giantsが復活しなけりゃプロ野球界が盛り上がらない、なんてことを言うつもりはない。
かえって、弱くなって視聴率もとれなくなる一方で、パ・リーグは盛り上がり、一極集中からやっと健全な方向に進みつつある、と思っているので、一向に構わんけどね。
ただ、キー局のプロ野球放送枠がなくなると、地方局がその時間を地元チームの放送に充てることができなくはなる。それは困る。

Giantsは、チームの血を入れ替える前に、先ずフロントをプロフェッショナルなフロントに改革せんと駄目やろうね。その意味では、NPBそのものと一緒やね。もういい加減、親会社の天下りはやめんと、本当にプロ野球の未来が潰えてしまう。

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