クビを宣告された男達
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HiRO
2007年01月06日 09:01 visibility350
昨年も確か放送されていた。
TBSの「2006プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」という番組。
1/5、24時から放映されているのを観た。
今オフ、戦力外通告された選手達...日本一の翌日、戦力外通告されたFighters坪井、昨オフのトライアウトでHakwsに入団するも肘の故障により1軍登板機会の無かった芝草宇宙、松坂世代のBayStars田中一徳、新山千春の旦那Giants黒田らにスポットをあてた構成となっていた。
古巣、Lionsへの復帰が決まった黒田以外は、2度の合同トライアウトを経ても行き先が決まらず。
幸い、坪井は、その後のチーム事情から、一旦自由契約となったFightersに再雇用が決まった。
結局、芝草は、台湾球界へ現役への活路を見い出さんとしている。
そして、独身の田中一徳はMLBへ挑戦するPLの大先輩桑田に相談し、自身もU.S.へ渡って野球を続ける道を探るという。
最年長の芝草が37歳。自分より2つ若い。
芝草は、昨オフ、Hawksへの入団に伴い、家族共々、福岡へと居を移していたそうだ。が、右肘の手術で1軍登板無し。だが、しかし、ご夫人は不満をいうどころか、1軍で投げてもないのに手術させて貰って有り難い、とすら語っていた。
早々にLionsへの復帰が決まった黒田も然り、明日の身分の保障のないプロ野球選手が、如何にその家族に支えられているのか、垣間見た気がした。
ほとんどのプロ野球選手は、人生のほとんどを野球と共に過ごしている。野球を取り上げられたら何をやって良いのか分からない...それで人生のレールを踏み外す元野球選手だっている。
その野球を奪われる現実に必死で抗う姿、そして、それを支える家人の姿が胸を打つ。ついつい感情移入し、涙をこらえることができない。
もちろん、人それぞれの生き方、考え方があっていい。
そのうえで。
自分は、去り際の綺麗な選手よりも、こういった、自分の精根尽き果てるまで必死で野球にしがみつく、愚直なまでに泥臭く野球を求める選手が好きだ。
レベルは全く違うにせよ、同じく野球を愛する一人として、そんな選手達を愛おしくすら思う。
もちろん、その選手のそれまでに置かれた環境、その時点での状況が大きな要因として影響を及ぼすことを重々理解したとしてもだ。
自分は、といえば、プロとは比べるべくもない草野球のプレーヤー。
だが、1年でも長く、いや生きている限り、少しでも身体が動く限りは、プレーヤーでいたいと願う。
昨年は、10月に腰椎間板症を再発し、試合に顔を出せどコーチャーボックスにしか立てない状態も味わった。心の底からプレーをしたいと思った。
自身でプレーをする歓び、快感は、他には代え難いものだ。
石井一久は、野球だけの人生なんて、という。
それも考え方の1つだろう。だが、野球以外の人生を送ったことがないのだから、現在はあくまでも想像の世界に過ぎない。
逆に、自分は野球以外のことを生業としながらも、野球をプレーできない人生なんて、と思う。
昨年3月、野球の試合中に左目に自打球を当て、目のなかでハードコンタクトレンズが割れた。チームメイトに病院に連れて行って貰いながら、左目の真っ白に曇った視界に、今後野球をできないことをも考えた。
それを会社で話すと「優先順位が間違っとる」と笑われたが、真っ先に、今後プレーができるかできないかを心配した。不思議と、他の日常生活への心配はしなかった。
幸い、草野球では、本人が望む限り、幾つになろうともプレーできる。
だが、そんな一般のプレーヤーの究極の頂点にいるのが、野球だけでメシが食えるプロ野球選手なのだ。
全くの若手2軍選手の年俸ですら、一般の会社員の年間所得を遙かに上回る。そういう世界にいることを実感し幸せに感じて欲しい。
呑みすぎて、何が言いたいか、よう分からんごとなってきた。
とにかく、野球を愛する者として、そして野球が好きだからこそ、プレーをし続けることにこだわるプレーヤーを応援し続けたい、と思う。
- 事務局に通報しました。
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