誰か教えて。
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DIME
2008年02月11日 13:26 visibility118
なんか巷(ブログ界隈ってことです)では、先日のNHKスペシャルで出た第二の打率だとかK/BB率だとかが話題となっているようですが、見る余裕が無かったし、ビデオとり忘れていたし、再放送すら気づかなかったので参加できてなかったんですが、どうも他の方の記事を見るにつけ気になることが1点。
K/BBに関してはむしろ何を今更と言う感じなので別に気にはしてないのですが、第二の打率(多分正確には“補助の”打率なんでしょうが)の方。
式で言うと、(塁打−安打+四球+盗塁−盗塁死)÷打数 ってのらしいんですが(盗塁死が入っていたり入ってなかったりしてます)
なんで分母が打数?
番組を見ていないので、出回っているのが間違っているのか、それとも放送でも分母が打数として出されたのかがわからないのですけど、分子の式を考えれば打数は変でしょ。変じゃ無い?
(追記):打数じゃなくて打席数を使うべきなんじゃないの?ってことです、根本的なところが抜けてた。
ちなみにこの第二の打率については「ふーん」とは思うけど、「へぇ〜」とは思わない、そんな感じ。今まで複数の指標を見比べればわかったところを、1つの式に無理矢理まとめることでわかりやすくしてみましたってところじゃない。
切り口を変えただけで示しているものの大半は既存のSTATSで既に示されている部分でしかない、すっきりした切り口にはなったけど、これで埋もれていたものが新しく見つかるかといわれればびみょー。
番組ではどう取り上げていたかは知らないけど、この指標で古くからある指標(打率など)では埋もれてしまう打者を見つけ出すことは確かにできるだろうけど、じゃあそうやって見つけた選手は今までは見つけられなかったの?って言われれば、既存の指標(特にOPSあたり)で見つけられていますってところだろう。
結局、OPSがあまりに一般化してそれで見つける選手がもはや「埋もれて」いなくなってしまったので、「OPSでは外れるけどこっちでは拾える」というよりニッチな部分を追い求めなきゃいけなくなったって事だけじゃないのかな。
マネーボールの頃で言えば前者が「打点」であり後者が「OPS」なり何なりだったんだけれど。いつまでたってもライバルが「バカ」でいてくれるなんて事はありえない。
統計的な手法が一般化されていけばいくほど、「アイディア勝負」は難しくなっていく、それでもアイディア勝負をするためにひねり出しているんだろうけど、ジリ貧な印象は否めない。
結局は、こういう「アイディア」だけがレッドソックスを強くしたのではなく、「お金」という前提の上に「アイディア」を重ねたから強くなったにすぎない、アイディアで大きく差がつかなくなれば最終的にはお金勝負になる、レッドソックスという球団がヤンキースに次いで2番目、3位とは2100万ドルもの差がある14600万ドルもの年俸総額を誇る球団であることは忘れてはいけない。
って番組を見ていないからこの指標がどういう形で取り上げられたのかが今ひとつわからず、こういう感想が適正なのかどうかはわからないのだけれど。
話を戻して、「直感的に変」って理由だけじゃなんなので、一応今年のデータでだけざっと相関係数を調べてみたけど、やっぱり打席数のほうが得点との相関高いし。
っていうかそれでもう1つ気になったんだけどさ、07年のパ・リーグって得点との相関壊れてる?
打率の相関が0.522とか、OPSで0.676とかなってるんだけど、私の打ち間違いでしょうか、データお持ちの方は相関でどんな数字が出ているか教えていただきたいです。母数は07年のパ6球団です。
ここって登録しないとかけないからご自身のブログとかで結構です、見に行きますんで。上記の疑問にご解答いただける方どうぞよろしく。
つっても、元々あんまり見回る範囲が広くない上に、最近書く時間とるのだけで精一杯だから見落としそうだけれど、ここの中すら最近は見てないや。
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ちなみになんだけど、この指標の使い方、これだけでは指標としては不十分なのであくまで既存の指標で現れない部分を判断するための補助的な指標という解釈をしている方が多かったんですが、個人的にはもっと単純だろうと思います。
先にも書いたように、この指標でなければ見えてこない部分と言うのは非常にニッチなのでその使用方法はあくまで副次的な部分なのじゃないでしょうかね、少なくともこの指標を本気で使えると思っているなら、正しい使い方をテレビで公開はしないでしょう。
かのマネーボールにしたって読み物としては非常に面白いですけど、じゃああそこから何か具体的な方策を導けるかといえばほとんど何も導けない、そうなるように書いてあるのでしょうし、それが当然です。
で、話を戻して使い方ですが、個人的な見解としてはOPSのようにたぶん打率と足した和を使うんじゃないかなと思います。
なぜわざわざ安打を引くのか、その理由として「打率じゃ見えない部分」を補う(だから“補助の”)ためだっていう指摘が巷じゃ多いですけど、そこを一歩進めれば、それに素直に打率と足し合わせればちょうどいいじゃん、ってことじゃないのかなぁ。
もう1つの可能性としては、仮に打率を「打者の実態を表すことのできない古い指標」と定義づけ、OPSを「安打、出塁、長打を全て内包した実態により近い指標」と定義づけたとすると、OPSから打率だけを除いていけば、「古い指標によって現れない部分」は極大となってあらわれる。その“極大点”を見出すがために作られた指標なんじゃないのかなって事も。
具体的に言えば「OPSから打率を引く=出塁率+長打率−打率」という行為を1つの数式にしてみたってところ。
極大を見れば、「古い指標」と「実際の能力」とでもっとも差がある選手はわかってくる、そういう意味で言えば「古い指標ではもっとも評価されにくい」選手はわかる、その選手が能力が高いかどうかは別として(絶対的な多寡ではなく、相対的な差異にすぎない)もっとも「バリュー」な商品がどれかを見分けることができる。
「打率で足りない部分」は論理のスタートではなく、論理の目標のように思える。打率で足りない部分を補うために作られたのではなく、打率で足りない部分を明確化するために作られた指標っていうこと。
まぁ番組を見ていないのでただの穿ちすぎかもしれない、というかまずもって穿ちすぎだろうが(笑)。
またもちろん上記の定義づけは現実に即さない(さすがにこの時代に打率だけで打者を評価する関係者はいないだろう)、けれどまぁ机上の論理としてはそういう考えであっても不思議ではない気がします。
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