選手年俸に関する話

  • DIME
    2007年05月15日 00:37 visibility150

またまたニュースからの話題で申し訳ないのですが。

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プロ野球年俸調査:前年比5.3%減少、かつてない大幅減

労組日本プロ野球選手会(宮本慎也会長)は14日、今年度の年俸調査結果(出来高分を除く)を発表した。
12球団の支配下公示選手744人(組合未加入の外国人選手とヤクルト・古田兼任監督を除く)の平均年俸は3553万円で、対前年比198万円(5.3%)減少。1億円以上の選手も昨年より6人減り、66人(全体の8.9%)となった。

80年の調査開始以来、平均年俸が下がったのは一昨年(1.6%減)に続き2度目で、かつてない大幅ダウンとなった。
年俸3億3000万円の松坂(レッドソックス)、2億3000万円の井川(ヤンキース)、2億1600万円の岩村(デビルレイズ)ら、高年俸選手が米大リーグに移籍したことや、
工藤(横浜=2億9000万円→9000万円)、仁志(同=1億7000万円→8000万円)、谷(巨人=2億8000万円→1億5000万円)、中村紀(中日=2億円→600万円)など、減額制限(年俸1億円以上は40%)を超える大幅減俸の選手が相次いだことなどの影響と見られる。
選手会の松原徹事務局長は「全体的に抑えられている傾向にある」と話した。

球団別では巨人が13年連続のトップとなったが、対前年比では441万円の減。日本ハムは年俸3億円の新庄が引退、同3億8000万円の小笠原(巨人)が移籍したことで、日本一に輝いたにもかかわらず平均1060万円減となり、昨年の6位から10位に落ちた。

リーグ別の平均年俸はセが3882万円(対前年比132万円減)、パが3217万円(同267万円減)だった。=選手個人の年俸は推定 【神保忠弘】

◇球団別・支配下公示選手の平均年俸額◇

(1)巨人     5042(1位・5483▼)

(2)ソフトバンク 4937(4位・4364△)

(3)中日     4888(2位・4697△)

(4)阪神     4539(3位・4591▼)

(5)ロッテ    3711(5位・3946▼)

(6)ヤクルト   3217(9位・3409▼)

(7)西武     3059(7位・3555▼)

(8)横浜     3034(8位・3435▼)

(9)オリックス  2617(10位・3073▼)

(10)日本ハム   2577(6位・3637▼)

(11)広島     2503(11位・2419△)

(12)楽天     2309(12位・2364▼)

※単位は万円、()内は前年度の順位と金額、△は増額、▼は減額
毎日新聞 2007年5月14日 19時15分
 (最終更新時間 5月14日 20時42分)
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さて、実際に数字を出してみましょう。
744人で平均3553万円ですから264億3432万円ですね。上記にはないのですが減少割合はマイナス5.3%とのことですから279億1375万円となります。つまり減少額は14億7943万円ですね。

んで減少の理由に出ているのは高額年俸者の流出と、減額制限以上の大幅減俸だと書かれています、実際にどれだけ減ったのか、こちらのサイトを参考に出して見ます。
○海外流出
松坂:33000万円
井川:22000万円
岩村:21600万円
岡島:6400万円
○大幅減俸(1億円↑マイナス)
※減少額
工藤:20000万円
中村紀:19400万円
谷:13000万円
立浪:12500万円
仁志:10000万円
○計 14億8900万円

うん、ほとんどこれで説明つきますね。っていうか高額年俸者が下がっているだけで、けっして全体的にマイナス傾向にあるとかそういうわけじゃあないでしょう。
これを元ネタとして、選手会側が選手の雇用条件が悪化しているとか抜かしてきたら要注意でしょう。
「全体的に抑えられている傾向」と松原事務局長が言われているそうですが、抑えられているのは一部の高額選手だけでしょう。
全体的にというのが全球団的にという意味ならいいですが、全選手的にという意味で使っているのであれば、やはり選手会がハイソサエティクラブと化していることを示す一例かもしれません。
悪化してるのは一部の高額選手だけですし、私はそもそも減額制限というのはあるべきじゃないと考えていますので、それを超える減少が増えているのはいい傾向だと思います。

とはいえ、平均金額自体は私はけっして高いとは思いません、今でも充分安いと思います。
現在の職業というのは幼年〜少年期で行ってきた活動によってある程度決められます。野球選手の場合はその時期をすべて野球選手への投資に使っているわけです。
そこに投資した人間の中で744.名という上位も上位の人間がようやくお金を得ることが出来るのです。同い年の中で何人がプロ野球選手になれるかと考えれば、単純に「枠」の数だけを考えれば東大に入るほうがよっぽど楽なぐらいの超難関です。まぁもともと東大なんて年に数千名はいるわけで言われるほど難関でもないんですが(高校の同級生で数十名はいますしね)。
しかもプロ野球選手としての実働期間は非常に短いものです。
終わってからまた別の仕事をする時間があるじゃないかと言われますけど、そういう別の仕事をするための若年〜少年期の投資を彼らはしていないのですから、それをしている人と同じような結果は得られません。
むしろ同じだけの時間投資をしているのであれば、彼らほどのエリートならその期間で他の人と同じぐらいは生涯収入を獲得しているべきです。総収入と考えれば1年当たり数千万円を稼いでいたとしても稼ぎすぎとは決して思いません。

※2007/12/14追記。

なんかどこかからリンクが張られているようなので、一応下記も追記しておきます。
特に細かく説明する気は無いので、詳細を知りたい方は週刊ベースボールの2007年1/29号でも参考にしてください。

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中日が年俸総額トップ、平均は巨人1位
労組日本プロ野球選手会(宮本慎也会長=ヤクルト)が14日、今季の年俸調査結果を発表した。開幕日に選手会に所属する支配下選手の統計で外国人選手や育成選手、研修生は含まない。

球団別に見ると、支配下選手の平均年俸は巨人が5042万円で、13年連続の1位。ただ年俸総額、開幕日の1軍選手平均は中日がトップ(総額31億7690万円、1軍平均1億548万円)。巨人は小久保、工藤、仁志ら高額選手が移籍し、年俸総額2位、開幕1軍平均4位に下がり、12年連続の「3冠王」ではなくなった。

全球団では支配下選手744人で、平均年俸は3553万円。昨年から198万円下がった。開幕日の1軍選手の平均は6148万円で435万円下がった。松原事務局長は「大きな変化はないが、少し下がったのは高額年俸選手の大リーグ移籍が影響しているのではないか」と話していた。

[2007年5月15日9時11分 ニッカンスポーツ
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