タイブレークの件。

あぁ、すっかり忘れてました、ニュースといえばタイブレークの話がありましたね。たぶん大ニュースつったらこっちを指すべきだったのかもしれません（笑）、個人的には、別にいいじゃん？としか思わないどうでもいい話なので。
既に色々皆さんかかれていますので同じような言葉を重ねる気も無いです。道作さんとかmasaka2さんとか、非常に納得できる日記書かれていらっしゃいます。
責めるとすれば、「政治力の無さ」はせめて当然だと思いますけど、内輪で統一すら出来てないやつらが上手な外交なんてできるはずも無いですからね、身から出たさびですよ、プロを頂点とした統一組織を作れていないからそもそもこんな状況を招くんです。

あと道作さんも書かれていますけど、「野球の本質」とはいったいなんぞやと、バカなことを言うんじゃないよと思います。
先日も野球小僧の８月号でしたか、読んでる途中から目を疑うような記事があったんですけど、まぁぼかして書くと「本来野球というのはその歴史的経緯からしてこのようなものであった、だからこそ、今の野球もその“野球の元々の姿”に根ざしたものであるべきだ」というような意思が全体的に見受けられていたんですよね、バカかと。
スポーツと言うのは明文化されたルールに則って行われるからこそ、スポーツとして成立するんですよ、少なくとも現代スポーツは。
スポーツの本質っていうものは、少なくとも、そのスポーツを全く知らなかった人も子供の頃から慣れ親しんで人も、全員が等しく得られる客観的で統一的な「スポーツの本質」という全体像は、ルールの上にのみ表現しえるものなんです。っていう事はつまり「ルール」が可変である限り「そのスポーツの本質」は可変であるという事。
それを、ルールにはかかれていないはずの条件で縛り付ける、認識を歪めてしまう、なんでそんな馬鹿げたことをしなければならない？
そんなに、昔の通りの野球が素晴らしいと言うなら、大事だと言うならば「クラシカル・ルール」でも作って「クラシック・ベースボール」でもしていればいいんですよ。
スポーツは生き物ですよ、変わり続けるんですよ、「昔と違う」だけで十分な理由だと思ってるのだとすればそれは大間違いです。どっかの老人にもいますけどね、「昔はこうだった、今のそれは昔と違う、だから今のは間違ってる」で三段論法になってると思ってるあの方なんて、呆れる通り越してもはや哀れでしかありません。
「昔そうであった」ことも「今こうである」ことも、基本的に合理的理由があるはずです、その理由を見つけ出して、その理由に変化がなくてはじめて、「昔」と違うことが問題であると言えるんです、「違うだけ」じゃ何の意味もない。
そもそも、「昔と違う」のが悪いのだとすれば「昔と違う」事がどれが許されて、どれが許されないのかと。投手は打者が打ちやすいボールを投げなければいけない、なんて昔まで戻るべきなんじゃないんですか。
自分の主観の中で自分が一番慣れている「野球」と違うことが許されないだけなんじゃないですか。「違う」のがいけないなら、客観的に「違う」事は全部いけないはずです、それを主観によってここまでの違いは野球が面白くなる為に必要な変化でOK、ここからの違いはNG、なんて区分けしてるだけじゃないですか。そんな区分けに何の意味があると？

ルールによって形どられたそのスポーツの枠、その枠の範囲内で全ての可能性を追求し、勝利により近づくというのがスポーツの普遍的な姿です。
サッキのゾーン・ディフェンスも、ウォルシュのウェストコースト・オフェンスも、そうやって本質の枠だけを見つめなおし、常識という名の不要な枠を取り払った先に起きた革命なんじゃないんですか。
道作さんも昔かかれていましたけど、野球の犠打だって発明当時からすればそれらに匹敵するような大革命だったと思いますよ。今と昔は野球が違いすぎてもはやそうではないですけど。
話を戻すと、そのスポーツが本来持つ広い世界をね、「昔はこうだった」とか本来存在しない鎖でしばりつけ、枠を自分で勝手に狭めてやってるやつと、枠の範囲の全てを使ってやってるやつと、どっちが上に行くかなんて言うまでも無いでしょう。
一時期は日本の「お家芸」と呼ばれ、その後世界での地位が低下していったスポーツにそういう例って幾らでもあるでしょ。自戒も含めて、日本人は「枠を作る」事を好みすぎる。

ちなみに目を疑うのはもう一つありました、「45度」という発言は数年ぶりに見ました、真空の中で生きてるらしいと推測されます、まぁこっちは些細なあげ足取りにすぎませんけど（笑）。

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