新投手獲得に見る去年の反省
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DIME
2007年05月11日 09:26 visibility70
ちょっと遅くなりましたが、こんなニュースが飛び込んできました。
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巨人に2人目のゴンザレス
巨人はブルージェイズ傘下3Aシラキュースのジェレミー・ゴンザレス投手(32)=183センチ、100キロ、右投右打=と、9日に契約したと発表した。契約金なしの年俸5000万円で背番号は94。来週中に来日する予定。
ベネズエラ出身のG・ゴンザレスは140キロ台後半の直球と制球力を誇る本格派右腕。昨年はブルワーズで4勝するなど、メジャー通算30勝(35敗)を挙げている。今季は3Aで5試合に先発し、2勝1敗、防御率2・78。リリーフ経験も豊富で、起用法に関してはチーム状況や適性を見て決める。
原監督は「こういうもの(補強)が(競争でチームの)レベルを上げるケースがある」と説明。右ひざの手術で出遅れたパウエルは6月に復帰する見込みで、不調で2軍落ちした姜も復調しており、外国人投手の1軍争いも激化しそうだ。
(2007年5月10日06時00分 スポーツ報知)
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このニュースに関して書いておこうと思います。
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まずはどういう選手か確認してみましょう。
英文ですけど、選手紹介 byWiki
http://en.wikipedia.org/wiki/Geremi_Gonz%C3%A1lez
マイナーも含む全成績
http://www.thebaseballcube.com/players/G/Jeremi-Gonzalez.shtml
今年の成績@AAA
http://web.minorleaguebaseball.com/milb/stats/stats.jsp?n=Geremi%2520Gonzalez&pos=P&sid=t552&t=p_pbp&pid=114928
去年の試合詳細
http://www.baseball-reference.com/pi/gl.cgi?n1=gonzaje01&t=p&year=2006
経年のSTATSから見る限り、奪三振をばたばた取るタイプではなく打たせて取るタイプのようですね、データとしてもどこか突出した成績が出ているようにも思えません。
ただ今年のAAAでのSTATSに限れば奪三振もある程度とっているフライピッチャーのようですね。四球が多いのが気になりますが。
Wikiの紹介でも、若い頃は速球派だったが、現在は変化球主体というような記述があります。
どういう使い方をされるのはわかりませんが、ここ数年は中継ぎを中心に先発でもたまに投げてるって感じですかね、ただマイナーでは先発のようです。
個人的にはチーム事情を考えれば中継ぎ強化だろうと思っているんですけど、経歴を見る限り先発として獲ったのか中継ぎとして獲ったのかはわからないですね。
またこの投手、2004/3/31に東京ドームで行われたMLB開幕戦第二試合で先発しています。
http://www.baseball-reference.com/pi/gl.cgi?n1=gonzaje01&year=2004&t=p
当時の報道での選手評です。
メジャー独特のツーシームやカッターを投げ分ける技巧派右腕
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/04season/japangame/live/game2.html
ジェレミー・ゴンザレス両投手はともに制球に難がある
http://inews.sports.jp.msn.com/mlb/columns/other/2004/20040326-631.html
まぁどこまで信用できるかわかりませんけど。
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では次に何故こんな時期に獲得したのでしょうか。
巨人は5/10時点でチーム防御率はセリーグ断トツの2.84、2位の中日が3.79ですからこの数字は驚異的、戦力に何の問題もなさそうです。
でもそれが調子がいいのは「現在1軍に居る投手」に限った話に過ぎないというのは先日の日記でも触れたとおりです。
現在1軍に居る投手陣は巨人の中でも調子の良い投手を全てかき集めきった編成で、それ以外の投手は調子がよくありません。
つまり現在の巨人投手陣は、
今居る1軍の投手陣が何名か離脱してしまったときにその次に戦力となりえるだけの投手がほとんどいない状況です。
去年の場合で考えると、野手が連鎖的に怪我してしまった時にその次に来る野手がいずれも結果が残せず急激な戦力低下を招き失速へと繋がりました。
現フロント陣がそれを成功への糧としているのであれば現在の状況は非常に危機的な状況であると気付くはずですし、気付いててもらわないと困ります。
とはいえ、あんな日記を書いた後にこんなにもタイムリーに動くとは思っていませんでした。
いや〜無理して先に出して置いた良かった、後付の理由に思われないで済みます(笑)
特に現状では中継ぎの選手層が非常に薄くなっています。
これまで東野峻と深町亮介という2名の若手がまがりなりにも結果を残してきましたが
ここに来て2名とも連続して中継ぎ・抑えで結果を残せていません。
ただこれは両名とも実質1年目であることを考えれば至極当然のことで
もともと戦力として当てにする方が間違っているにすぎません。
(同じ理由が深田拓也にもあてはまることも考慮すべきでしょう)
もちろん私としても最初から戦力として見なしているつもりはありません。
逆に前田幸長が復調傾向にあり連続して無失点に抑えていますが、
先にあれだけ失敗しているわけで1軍でいけるかは未知数です。
そう考えると、パウエル・姜建銘に加えて中継ぎ経験も豊富な投手をもう一枚加えておこうという判断は非常に理にかなっています。
前にも書きましたが、編成というのは「余るぐらいでちょうどいい」のです。
足りなくなってから動くようでは遅すぎます、それが去年の巨人でした。
この獲得は「余剰」ではありますが、「無駄」ではありません、余剰は編成に必要なものなのです。
去年の巨人はそこを見誤りました。この獲得は昨年の反省を生かしていると言えるでしょう。
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蛇足ですが。。。。
ただこれでも巨人投手陣はイースタンで防御率1位だったりします。
もちろん巨人の投手陣がいいのではなくて、どの球団もそれぐらい投手陣に苦労しているって事になるわけでしょうが。
巨人の場合もチームの数値を引き上げていたのは久保裕也や山口鉄也ら既に1軍切符を手にした選手と金刃憲人、木佐貫洋、姜建銘たちの1軍開幕前の内容であって、それらを除くと他球団とほとんど変わりません
(とはいっても他球団にもそれに準じる選手もいますので結局どっこいどっこいですが)
私信
三浦貴が遠征メンバーに加わってましたね、おめでとうございます?。
私はやっぱりついていけなさそうです。
追加
masaka2さんからいただきました、同投手の映像です。2006/6/29の対カブス戦とのことです。
ありがとうございます。
※上記リンク見れない場合は下記アドレスを改行を修正のうえ利用してください。
mms://a1503.v108692.c10869.g.vm.akamaistream.net/7/
1503/10869/v0001/mlb.download.akamai.com/10869/2006/
open/tp/archive06/062906_milchn_gonzalez_6k_reel_tp_350.wmv
- 事務局に通報しました。
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