【巨人】 育成選手の契約動向

  • DIME
    2007年02月15日 07:28 visibility155

なんでも山口鉄也と松本哲也を支配下にあげようという話が出ているらしい。前に一度この話題ではあまりに“高尚な”ジョークをスポーツ紙が飛ばしていたので大いに笑ったもんだが、今回のはジョークのつもりではなさそうだ。

ただ個人的には「開幕戦までに登録する」ことは反対である。 

別に彼(ろくにみてない松本はともかく山口に関して)は支配下選手としてやっていけない、やっぱり支配下枠の選手に比べて見劣りする、なんて理由ではない。去年山口の投球を見ていてやっぱり「育成レベル」だなと思うことはなかった。

反対する理由は前回書いたのと同じくで、「この選手は使えると判断したタイミング」で上げる必然性はないのだ。使えると判断したのであっても、1軍で使う時でなければ支配下選手にしておくことによる編成上のメリットは何にもない。

具体的に言えば、彼らを支配下枠に上げるときは「28人枠」で合格した時であって「70人枠」で合格した時ではないということだ。

そういう観点で見れば、まだ2名とも2軍キャンプ組。現時点で合格とはいえないだろう。 


「支配下枠のあそび」の部分は育成選手の為の枠だけでなく同時に先日の日記で言う“事故”対策の枠でもある。育成選手に枠を使うことは“事故”へのリスク管理能力の低下を招くことにもなる。

もし育成選手を支配下選手に格上げするのであれば、このリスク管理対策とも同時に行えるのが望ましい。

具体的に言えば山口の登録であれば6月末になるまでは「怪我・不調によって左腕投手の数が足りない」などという状況になって初めて登録すればいい。6月末時点ではシーズンオフまでの時間リスクも考慮して「もう1・2名怪我人が出たらブルペン足りないかも」なんていう状況であった時になって初めて登録すればいい。


また逆に他の育成選手からみれば、66名の時点で2名を追加し、オビスポも支配下選手として契約しちゃうと残枠1、“事故”リスクのために絶対に70名にすることはないから、今年の合格はなくなったということになる。

まだキャンプが始まって2週間に過ぎない、イースタンどころか春季教育リーグすらはじまっていない。そんな時期の少ない情報だけで「合否判定」をくだされるのは他の選手にとってみればいかがなものだろうか。

事実上考えられる合格枠ぎりぎりの2枠がたったの2週間、全員にまだチャンスも与えられていないうちに決まってしまう。それがいいことだとは到底おもえない。 

特に山本光将・佐藤弘祐に関しては、今シーズン後に支配下登録しないのであれば一度自由契約にして他球団からの交渉も出来る状況にしなければいけない。シーズン後の支配下登録でも間に合うわけだがその分支配下枠を使わなければいけないわけで無闇に「育成合格枠」を潰しておくのは望ましくない。


  

繰り返しになるが、支配下選手として能力的に合格してもすぐに支配下選手に上げる必要はない。特に育成ドラフトを経た彼らは3年間は保留できるのだからそれを最大限生かすほうがいい。

ただし枠のリスクさえ除けば、先に指摘したFAプロテクト名簿のリスクがもう存在せず、金銭リスクは経費の部分は育成も支配下も大差ない(巨人の場合は待遇差はない)し年俸もせいぜい数百万アップとほとんどリスクがないのも事実。ジョークと解釈した時点とは若干状況が違う。

紅白戦で活躍して育成選手制度というのが知られて「這い上がってくる選手が出てきて開幕前に支配下枠を勝ち取った」なんていう話題性、「プロ野球の裾野拡大」という視点の広がり(この点は前に触れた)、そういう点も計算に含めて「開幕前に1名ぐらい加えていた方が総合的にプラス」と思っているなら話は別となるかもしれない。

あとはオビスポが育成選手に入れられるようなら現在66名と例年より少なめだし、外国人枠が例年より埋まってる(越年3名)し、1〜2個枠をつかってもいいかなぁとは思う、話題性という観点なら1つで十分だとは思うが。

ちなみに去年は開幕時点で67名だった(開幕直前で1対2トレードをしてるのでその前なら66)。

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